ライター Ai Yoneda
初心者向け 築地市場の「場内」と「場外」の違いとは

築地市場についてよく耳にする「場内」と「場外」。初めて築地市場を訪れる人にとってはこの場内・場外の違いが分かりにくいのではないのはないでしょうか。今回は築地市場の場内・場外それぞれの様子と違いをくわしくご紹介します。
連日観光客でにぎわっている築地市場。その築地市場は、場内・場外というエリアで大きく2つに区切られています。しかし、初めて築地市場を訪れる人にとってはこの場内・場外の違いがわかりにくいのではないのはないでしょうか。今回は築地市場の場内・場外それぞれの様子と違いをくわしくご紹介します。
場内

築地市場の場内は、簡単に言うとプロの買い付け人たちが買い物をする場所です。
築地市場は、都内に11ある東京都中央卸売市場のうち最も古い歴史を持つ、水産物、青果物を取り扱う総合市場です。特に、水産物は世界でも最大の取り扱い量があります。場内では、主に競りや卸売り用の生鮮食品などの販売が行われています。競りでは、売り手(卸売業者)が買い手(仲卸業者など)に海で獲れた魚などを売買します。ちなみに早朝に行われるマグロの競りは誰でも見学することができます。
仲卸業者は、競りで落札した生鮮食品などを場内にある仲卸売場にある自分たちの店で販売します。ここで注意したいのが、場内で売られている食品類は魚屋や寿司屋などの業者向けであるため、量やサイズが大きく、一般家庭向きではないことです。

場内は業者が仕事をする場所なので、ターレ(写真)と呼ばれる小型特殊自動車やトラックがせわしなく行き交っています。場内には見学用の通路等がないため、通行の際はターレやトラックと衝突しないよう注意しなければなりません。

また、場内には魚がし横町と呼ばれるエリアがあります。ここは、築地市場で働く人たちが買い物したり、食事したりする場所で、一般の人たちも買い物や食事をすることができます。
魚がし横町では、寿司屋や海鮮丼(「丼」と呼ばれる大きめの深い器に寿司用のごはんを盛り、上に刺身をのせたもの)などの飲食店や、プロ用の包丁などの刃物を扱うお店、おみやげ店などが立ち並んでいます。ただし、どのお店も敷地が狭く、飲食店は座席が少なめです。

一方で、特に美味しい寿司や海鮮丼の店舗が集結しているのも場内と言われています。「大和寿司」や「すし大」といった有名寿司店は、常に行列ができています。
場内は、一般の人も入ることができますが、見学にはいくつか気をつけるべき点があります。以下に主要な注意事項を記載します。
・場内はトラック、小型特殊自動車などで大変混雑しているため、交通事故に気をつける。
・ターレに近づいたり、飛び乗ったりしない。
・場内は原則禁煙。指定場所(灰皿設置場所)以外での喫煙はできない。
・危険物やペットを連れての入場はできない。
・乳幼児やベビーカーを伴う入場、スーツケースなど大きな荷物を持って入場しない。
・サンダル、ハイヒールは避ける。
・仲卸売場の見学は9:00以降、少人数で行う。
では、場内市場はどこから入ればよいのでしょうか。