京都の唐紙工房「かみ添」で探す、書き手の想いが伝わる紙

京都の唐紙工房「かみ添」で探す、書き手の想いが伝わる紙

大切な手紙を送る時には、西陣にある「かみ添」のメッセージカードに想いをしたためるのがおすすめです。かみ添さんは一体どんなお店なのでしょうか。

最近、みなさんは手紙を書いたことがありますか。

SNSが普及した今だからこそ、ふと人の体温を感じられる手紙が恋しくなる時があります。

大切な誰かへ手紙を書く時に使いたい、メッセージカードを取り扱っているお店が京都にあります。

職人の街・西陣にある「唐紙工房かみ添」に訪れよう

かみ添

そのお店の名前は唐紙工房(からかみこうぼう)「かみ添(かみぞえ)」。

職人の街として知られる京都の西陣(にしじん)で営んでおられます。

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昔は散髪屋が開かれていたというお店兼工房の扉を開けると、そこにはさまざまな種類の便箋(びんせん)やメッセージカード、ポチ袋(※1)などが置いてあります。

これらは「唐紙(からかみ)」と呼ばれる伝統工芸の紙を用いて作られた品物です。

一体どのようにして生まれているのでしょうか。

※1……ポチ袋:お祝いの際などに、お金をしまって相手に渡すために使う小さな袋のこと。

長年日本人から愛されてきた伝統工芸・唐紙

唐紙とは、絵の具や雲母を擦り込むことで装飾された和紙(わし:日本古来の製法で作られた紙のこと)のことを指します。昔の日本では和歌(わか:日本固有の形式による古典詩)をしたためる台紙として唐紙を使っていましたが、のちに屏風(※2)や襖障子(※3)などにも用いられるようになりました。

※2……屏風(びょうぶ):昔の日本家屋で用いられた風よけのための家具。その装飾の美しさから近年では部屋の仕切りや装飾に用いられている。

※3……襖障子(ふすましょうじ):和室の仕切りに使う建具のひとつで、木などでできた骨組みに紙や布を張ったもの。

紙を擦る時に使う粉末状の絵の具と糊 唐紙を作る時に使う、粉末状の絵の具と糊

唐紙は粉末状の絵の具と海藻から出来た糊(のり)、水を混ぜ合わせたものを和紙に乗せて模様をつけていきます。

和紙の状態や模様、また季節によって、絵の具の水加減は微妙に調整しなければなりません。紙に化粧をしたかのような作品は、まさに職人技です。

貴重な唐紙で作られる便箋やメッセージカードは、大切な誰かに手紙を書きたいときにピッタリです。

唐紙工房かみ添で買いたいオススメ商品

唐紙工房にある商品で私が特にオススメしたい商品はこの2つ。

1つ目は、便箋です。

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こちらの便箋を見た瞬間、あしらわれている上品な模様に心がときめくのを感じました。

ステキな品を用いれば、手紙を書いて、自分の想いを乗せるという行為も楽しくなりそうです。

2つ目は色や模様の種類が豊富なメッセージカード。

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「手紙を送りたいけど長い文章を書くのが苦手」という方でも、ひと言で思いを届けるメッセージカードならば書きやすいはず。

かみ添の美しいメッセージカードを使えば、さらに書き手のぬくもりを相手に届けてくれます。

西陣は他の京都の観光地と違って観光客で混雑しておらず、時間の流れをゆっくりと感じることのできる場所です。

そんな西陣だからこそ、どの紙に自分の想いを乗せようか迷っている時間ですら、とっておきの時間へと変化するはずです。

商品に込められるご主人の想い

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工房のご主人・嘉戸浩(かどこう)さんはアメリカへ留学したのち、伝統工芸である唐紙を京都の老舗で学ばれました。

唐紙と11年の付き合いになる嘉戸さんは、「唐紙工房を営んでいるけれど、紙そのもの自体が主役になることはほとんどない」とおっしゃられます。

「例えば、キレイに擦る(※4)ことができた唐紙があっても、その紙を貼る襖があってこそひとつの作品として空間に生きる。絵の具がしっかりと乗った便箋ができても、書き手の想いが乗ってこそ初めて便箋が成立する。紙は何かに添うことで初めて意味を成すのです。だからこそ、大切な人に対して特別な想いをしたためようとするときに選んでもらえるような紙を作っていきたいんです」

そのような想いを持って仕事に取り組んでおられるため、微かな絵の具の「にじみ」や「かすれ」ができてしまった商品は、絶対に店頭に並べないのだそうです。

細部にまで行き渡るご主人のこだわりが、書き手の気持ちをブラさずに伝えてくれる魔法の紙へと唐紙を変化させるように感じました。

かみ添の商品は決して安いものとは言えません。ですが、「かみ添」の唐紙にはお値段以上の真心と温もりがめいっぱいこもっています。

誰かに自分の想いをまっすぐに届けたいと思ったとき、ぜひかみ添に訪れてみてはいかがでしょうか。

※4……和紙を作る作業のことを、日本では「擦る(する)」と言います。

Information

唐紙工房かみ添

住所  :京都府京都市北区紫野東藤ノ森町11-1
営業時間:11:00~18:00
定休日 :月曜日
Wi-Fi環境:−
クレジットカードの有無と種類:なし
言語対応レベル:日本語、英語
他言語メニューの有無:なし
最寄り駅:地下鉄「北大路駅」
アクセス:地下鉄北大路駅より市バス206系統乗車「大徳寺前」で降り徒歩10分
価格帯 :1,000円〜2,000円
電話番号:075-432-8555
公式HP :かみ添

執筆者&翻訳者

島根と京都が大好きな18歳。
MATCHA

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