ライター Anna Namikawa

【京都】お茶と暮らす町・和束で、抹茶アート体験に挑戦
抹茶生産量日本一を誇る京都・和束で、ここでしかできない"抹茶アート"に挑戦。人々がお茶とともに暮らしてきた町で美しい茶畑を眺め、抹茶を飲み、お茶処ならではのおみやげを買って帰りましょう。

「京都」という地名を耳にした時、多くの方は神社やお寺、京料理など、日本の「和文化」をイメージされるのではないでしょうか。
本日は、そんな京都で日本の伝統文化のひとつである抹茶の魅力に迫ります。実はこれからご紹介する和束町(わづかちょう)は、抹茶の原料である碾茶(てんちゃ)の生産量日本一を誇る京都のお茶所。そんなお茶の町、「和束」へ行ってみましょう。
あたり一面に広がる緑色の絨毯

京都府の南の端に位置する「和束町」。茶畑に囲まれたこの小さな町で、お茶のある暮らしを覗いてみようと思います。
まず訪れたいのは、石寺(いしてら:地名)の茶畑。山の斜面に沿って植えられたチャノキが縞模様(しまもよう)のようになっており、素敵な緑色の景色を作りだしています。

ゆっくり茶畑を歩いてみると、新芽が伸びていることに気がつきました。今回訪れたのは4月の初頭。こうやって新芽が見られるのは4月中だけなのだそう。といいますのも、この後の茶畑は「かぶせ茶(※1)」の生産のために黒いシートで覆われてしまう茶畑があるからです。
それでは、そんな和束で楽しめるあれこれをご紹介していきたいと思います。
※1…かぶせ茶(日本茶の一種)とは、新芽を収穫する少し前の時期に茶畑に当たる日光を遮って栽培されるお茶のことで、渋みが少なく旨味が多い。
農家さん直売のお茶が楽しめる「和束茶カフェ」

こちらの「和束茶カフェ」には、様々な和束産のお茶が揃っています。急須で淹れるお茶だけでなく、気軽に飲めるティーバッグタイプのものや、粉末タイプのものもあります。最近は、和束産のハーブを使用したハーブティーが若い女性に人気なのだそう。
参考記事:
店内には他にもお茶を使用したスイーツや茶染めの商品なども置いてあります。おみやげを買って帰るのもよいでしょう。オススメはほうじ茶を練り込んだチョコレート「ほうじ茶ちゃこら」(12個入り・税込400円)です。 店内は奥のスペースがカフェになっており、そちらでちょっとひと休みすることもできます。今回は和束の名産である煎茶をいただきました。口当たりがなめらかでほとんど渋みがなく、とても飲みやすかったです。 また、和束茶カフェはツーリストインフォメーション窓口も設けており、周辺散策に便利な英語版・中国語版のマップも置いてあります。 さらに和束茶カフェの周辺では、毎月第2週目の日曜日10:00〜14:00に「ちゃげんきょうマルシェ」が開催されています。お茶をはじめとする和束のいいものがギュッと集まっている素敵なイベントです。ぜひ遊びに行ってみてください! それでは、今度はそんな和束で体験できるおもしろいアートサービスをご紹介したいと思います。 参考記事:いまさら聞けない 「日本のお茶の種類」 こちらが抹茶に絵を描く「抹茶アート」です。今回は「和束」の文字を書いていただきました。抹茶に絵を描ける日が来るなんて、思いもしませんでした。 そんな「抹茶アート」を教えてくださるのは、日本茶インストラクターの資格を持つ吉田惠美さん。抹茶を点てるところから丁寧に教えてくださいます。 完成した抹茶色のキャンバスに、濃い抹茶で絵を描いていきます。「抹茶をスッと表面に置いていく」のがうまく描くコツなのだとか。出来上がった抹茶アートは飲むのがもったいないくらい。とっても名残惜しいですが、おいしくいただきました。 「気軽にお茶を楽しんでほしい」と和束でも始められた抹茶アート。思わず夢中になって描いてしまいました。 和束町で生まれ育った吉田さんですが、仕事の関係でこの町を離れていた時期もあったそう。これまでずっと身近にあったはずの「和束茶」の魅力に気づけたのは、地元に帰ってきてからだとおっしゃいました。 月に数回開かれる抹茶アートワークショップは、2ヶ月前に予約をしていただければ、スケジュールの調整も可能です。また、今後さらに英語対応にも取り組まれていく予定です。 こちらの写真でお子さんの立っている木の台、実は和束町にある移動式の茶室です。この日は雨のため室内に設置されていましたが、これさえあれば野外で茶道を体験することもできます。 こちらの茶室には本棚がついており、本と一緒に和束茶や抹茶アートを楽しめます。ゆくゆくはこの本棚にマンガや英訳された本などを並べて、訪日外国人の方々にも楽しんでもらえるようになっていくのだそう。 天気のいい日は外で茶畑を眺めながら過ごすこともできます。こんな時間の過ごし方ができるのはきっと、和束町だけではないでしょうか。 のどかなお茶の町・和束では、他にも茶摘み体験や農家民泊、サイクリングなど様々な体験ができます。京都駅から少し足を伸ばして、和束町へ遊びに行ってみませんか? 和束茶カフェ 住所:京都府相楽郡和束町白栖大狭間35抹茶に絵を描く「抹茶アート」
お茶と暮らす町で
Information
営業時間:月〜土 10:00〜17:00 / 日 9:00〜17:00
定休日:なし(年末年始は休み)
Wi-Fi環境:有
クレジットカードの有無と種類:有(Visa,MasterCard,American Express)
言語対応レベル:英語(簡単な会話なら可能)
他言語メニューの有無:有
最寄り駅:JR「加茂駅」
アクセス:加茂駅西口から奈良交通バス和束町小杉行き「和束山の家前」(約20分)
価格帯:100円〜
宗教情報:-
電話番号:0774-78-4180
公式HP: