ライター MATCHA

【KAMAKURA】古都・鎌倉のはじまりはここから。鶴岡八幡宮への散歩道「小町通り」
鎌倉を歩く。それは、私にとっては「小町通りを歩くこと」だと言っても決して過言ではないと思う。

鎌倉駅を出てすぐ、東口から見える位置から始まる「小町通り」は、古くからの喫茶店や雑貨店、鎌倉の地の物を楽しめる飲食店がひしめき合う商店街。
ものすごく風情があるわけでも、これといった歴史があるわけでもない。ましてや鶴岡八幡宮の正式な参道でもないのに、鎌倉に立ち寄る人は、なぜか吸い込まれるようにこの通りに入っていく。
今日は、一緒にこの小町通りを歩いてみましょう。
朝方は、誰も知らない小町通りに出会える秘密の時間

まず目に入るのは、週末にもなると観光客でいっぱいになる有名な厚焼きパンケーキのお店。今はまだ朝だからそれほどでもないみたい。

そう、小町通りを歩くなら、街がまだ目覚めきっていない朝がおすすめ。

だって、この道は鶴岡八幡宮へと続いているんだってはっきりと分かるのが、この時間。小町通りを独り占め、とまではいかないけれど10時くらいなら、比較的すっきりとした視界を楽しむことが出来るから好き。
……けれど正直、週末の特にお昼過ぎの鎌倉はタチが悪い。つまり、混みすぎるということ。歩くのだって大変だし、ランチなんか並ばないと入れない。
でもさすが食べ歩き天国と呼ばれるだけあって、見るもの全てが美味しそうに映る。

漬物かぁ。買って、田舎のお母さんに贈ろうかな。

焼きたてのおせんべい。「ねぇおじさん、海苔も巻いてよ」なんて、朝の贅沢なやり取りをしてみたり。

てぬぐいのお店からは、看板猫の視線。いつもなら、黒山の人だかりに紛れて見えないけれど、今日は目が合った。


少し小道を行ったら、名前を彫ってくれるお箸屋さんを発見。あの人とのお揃いのお箸でも、買って帰ろうかな、とか。

なんでこんなところにタイ式のマッサージのお店が……。そんな統一感のない小町通りの並びに突っ込みもしつつ、のんびりと、目的も無く。
気が向いたら、右へ曲がってみましょう。
正式な参道は、一歩一歩踏みしめながら

木々が風に揺られる、ざぁぁぁって音と共に目の前に広がるのは、若宮大路。実は、この道が正式な参道。ここまで来たら、鶴岡八幡宮はもう目の前。

一歩一歩、鶴岡八幡宮に近づく度に、心が浄化されていくような気がする。
新しいと古いが混ざる、小町通りの魅力は、きっと人それぞれ違うものだけど、みんな「何かを求めて」ここに来るんだと思う。
ちなみに私は、忙しいなって思う時「時間がいつも通りに流れている」ことを確認したくて、ここに来る。この街は古都だけあって、どこか懐かしくてゆったりした時間が流れているように感じられるから。

歩いている最中に輪郭を帯びてきたお願いごとは、何世紀も前から変わらず鎌倉時代の中心で佇む、鶴岡八幡宮へ託してこよう。そして、身軽になった心と体で、鎌倉をもっともっと楽しもう。そんな鎌倉の旅の第一歩は、小町通りの散策から。
是非、あなたも歩いてみて下さいね。

……チェーン店は見て見ぬふりを。
Information
住所:神奈川県鎌倉市小町1-5
営業時間:お店による
定休日:不定休
Wi-Fi環境:なし
クレジットカード:お店による
言語対応:日本語
最寄駅:JR横須賀線鎌倉駅
アクセス:鎌倉駅東口を出てすぐ
電話番号:鎌倉市観光協会 0467-22-3516
公式HP:http://kamakura-komachi.com/#