ライター Jumpei Kawashima
無料で体験!「横浜市民防災センター」で日本で災害が起こったときの対処法を学ぼう

「横浜市民防災センター」は、地震や火災などのシミュレーションを通して、その対処法を無料で学ぶことができる施設です。地震の多い国としても知られる日本。旅行中の万が一に備えて災害時の対処法について知っておきたいものです。この記事では「横浜市民防災センター」と災害時の対処法について紹介しています。
地震や台風……。日本で災害対策を勉強しよう
地震や台風など、日本は自然災害の多い国として知られています。日本に滞在している時に万が一大きな災害が起こったら、あなたは適切に状況に対処できますか?
神奈川県横浜市の「横浜市民防災センター」は、地震や火事などのシミュレーションを通して、無料で災害への対策を学ぶことができる施設です。
どの様なことを学べるのか、実際に体験してみました!
地震の怖さを体験してみよう

横浜市民防災センターでは、地震を体験出来るエリアが設置されています。まずは地震の揺れを体験し、その怖さを身を持って体験してみましょう。
どれくらいの揺れで、地震が起きている間はどのように動きが制限されるのか。それを知ることで実際に地震に遭遇した際も、冷静に対処できるようになります。

地震にはさまざまなパターンがあります。
施設内ではさまざまな揺れと映像を組み合わせ、よりリアルな地震体験をシミュレートできます。中には高層ビルで長時間大きな揺れが起こる、長周期振動もありました。

2011年に起きた、東日本大震災当時を再現した地震も体験できます。あまりに揺れが大きく、手すりにつかまっていないと立っていられないほどです。体験時間は20秒ほどですが、実際の震災では2分以上揺れが続いていました。地震の怖さを改めて思い出させてくれる、貴重な体験です。
火事の時は、消火器で素早く消火

階段を上った正面にある火災シミュレーターは、火災の対処法を学習できるエリアです。ここでは油が点火して起きた火災を想定し、器具を使って消火体験を行います。

日本の消火器は、赤い本体が特徴。黒い取っ手の上の黄色い部分を引き抜いて、ハンドルを握ります。通常は消火のための特殊な粉が吹き出しますが、防災センターではセンサーによってポイントを狙うことで消火することができます。
火災の対処は時間との勝負! 今回参加した子供達も、必死に消火活動にあたっていました。
消火に失敗したら……。煙の中を移動するポイント

必死の消火活動にもかかわらず、鎮火まで至らない場合もあります。その際は火災現場から遠ざかり、身の安全を確保することが大事。防災センターでは、避難に関する知識も学ぶことができます。
火災から避難する場合、問題になるのは煙。煙には一酸化炭素が多く含まれるため、避難する時はなるべく身をかがめ、煙を吸わないように意識しましょう。
防災センターで使う煙には、甘い香りがつけてあります。甘い香りを感じたら、それはその分だけ煙を吸い込んでしまったということ。避難する際の姿勢などを改めましょう。
なお、防災センターで使用されている煙は人工物で、体には無害です。
今まで学んできたことを実践!「減災トレーニングルーム」

減災トレーニングルームでは、実際の災害を総合的にシミュレートできます。
これまでの体験を元に、自分で考えて対処します。日本の一般家庭を再現した部屋で、今まで学んできた対処法をヒントに素早く対応していきましょう!

今回は地震が起きたという想定。みなさん、自分の頭部を守るということをさっそく実践していました。

おっと、今度はストーブから発火しています。ここは私が責任を持って消火を行いました。

その他にも避難用のバッグや懐中電灯、冷蔵庫の中には水や食料などが用意されています。訪日観光客の方はすべて準備するのが難しいかもしれませんが、最低限の非常用の装備を備えておくと安心ですね。
どのように身を守るか。ドキュメンタリー映像を見て考えてみよう

「災害シアター」では、地震災害が起こった時にどのようなことが起こりうるのか、ドキュメンタリー映像を見て学びます。

映像には英語・簡体字・韓国語の字幕も表示することができるので、訪日観光客の方も一緒に考えてみてください。
防災への意識を高める

2016年4月にリニューアルオープンしたこちらの防災センター、防災の意識を高めるための体験はすべて無料でできます。


今回紹介したアトラクションの他に、「防災ライブラリー」という防災に関する情報の閲覧やクイズにチャレンジ出来るエリアもあります。こちらのクイズが意外にも難しい! 英語にも対応しているので、訪日観光客の方も体験してみると面白いでしょう。
防災センターに足を運んで、日本に安心して滞在するための訓練をしてみましょう。