アートに泊まる!!あなたの感覚を揺さぶる、「三鷹天命反転住宅」

アートに泊まる!!あなたの感覚を揺さぶる、「三鷹天命反転住宅」

三鷹の住宅街にそびえ立つカラフルな建物「三鷹天命反転住宅 In Memory of Helen Keller」。荒川修作とマドリン・ギンズによるこの作品に、短期でも泊まることができるのをご存知ですか?本記事では、三鷹天命反転住宅のショートステイプログラムについて紹介します。

東京都三鷹市にある、"暮らせるアート"

三鷹天命反転住宅は、美術家・建築家の荒川修作とパートナーのマドリン・ギンズが手がけた、アートであり、かつ実際に暮らすことのできる住宅です。東京都三鷹市の住宅街にそびえ立つその姿は、周囲に大きな存在感を放っています。

カラフルなデザインや各部屋のユニークな構造が特徴で、荒川修作とマドリン・ギンズが「人が住んで初めて完成する」と述べたように、まさに"住める・泊まれるアート"なのです。一般の住宅ではあるのですが、実は一部の部屋は、旅行者でも利用できるショートステイプログラムが設定されています。

今回は「死なないための住宅」天命反転住宅の一部屋をのぞいてみました。

荒川修作とは?

荒川修作(あらかわ しゅうさく)は、1950年代より活躍した美術家・建築家です。幼少期より人の命を救うにはどうしたらいいのかと考え、一度は医師になることをも目指したという彼は、芸術作品によりそれを達成しようと試みました。

天命反転住宅にも、その思いが込められています。

身体の感覚を揺さぶる住宅「三鷹天命反転住宅」

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そんな彼が、公私を共にした詩人のマドリン・ギンズと共に2005年に作りあげたのが、この三鷹天命反転住宅です。住宅に施された独創的なデザインや空間の構造が、住む人の身体の感覚を揺さぶり、生活スタイルをも変え得るのだとか。

一体どのような住宅なのでしょう。

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まず最初に気づくのは、住宅全体に施された多様な色。

なんでも内外装には鮮やかな14の色が施されていて、どこを眺めても6色以上の色が見えるように設計されているのだとか。

私たち人間は普段ものを眺める際、「赤い花」のように"もの"と"色"を結びつけ、きちんと色を色として認識します。しかし人間の視覚は、6色以上あると色を中性化し、特定の色としてではなく全体を環境として認識するようになります。。

反転住宅のカラフルなデザインに触れると、色を色として認識しない、普段の生活にはない感覚を味わえるのです。

次に、建物の中へ足を踏み入れてみましょう。

旅行客も泊まれる!!「気配コーディネーティングの部屋」

この日は、短期宿泊者向けに開放されている2部屋の内、「気配コーディネーティングの部屋」を見学しました。

環境が変われば生活のスタイルやものの見方も変化する、そんな事実を改めて体感できる、不思議なお部屋です。

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部屋の真ん中にはオープンキッチンがあります。炊飯器にコンロ、包丁にまな板と必要なものはすべて揃っているので、滞在中自炊ができますね。窓から差し込む明るい光のもと、丸いキッチンを囲んでホームパーティーをしたら楽しそうです。

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ひときわ目を引くのがこの黄色くて球体の部屋。中に入って話すとよく響きます。もちろん内側も球体なので、まっすぐに立つことはできません。子どもたちにとっては格好のアスレチックとなりそうですが、私は丸みにもたれて読書をしたいと感じました。

使い方、感じ方はもちろん人それぞれです。あなたなら、何に使いたいですか?

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丸い畳の部屋は、日の光が差し込んでとても綺麗でした。色合いも落ち着いており、ゆったりした時間を過ごすのにもってこいの場所です。

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この天命反転住宅での収納はとてもユニークです。写真奥の長いS字フックを利用し、天井にいくつもある留め金にぶら下げて使用します。無数にあった留め金もアートのひとつかと思っていたら、賢い収納のための道具でした。

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この一角には、シャワーボックスとトイレがあります。シャワーボックスの裏にはトイレがありますが、ドアはありません。「トイレ=閉鎖的された環境」というイメージを裏切る、開放的な空間。実際の使用感は、宿泊して確かめてみてください。

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洗濯機やハンガー、洗濯洗剤もあるので、長期の滞在でも洗濯に困らず快適に過ごせそうです。

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床はデコボコとしており、つい裸足で歩き回りたくなります。山がいくつもあるだけではなく、床と天井にも傾斜がついています。

こうした傾斜を付けることで、自分の身体が置かれている場所によってものの大きさや見え方が全く違ってきます。子どもが大人のような、子どもが大人のような目線に立てる、不可思議な空間です。

このように、部屋のデザインや構築のされ方ひとつひとつに工夫がなされています。立つ場所によって、暮らし方によって、刺激的で新鮮な感覚が味わえます。

ショートステイプログラムを利用しよう!!

全部で9戸ある集合住宅のうち「極限で似るものの部屋」と「気配コーディネーティングの部屋」の2部屋はショートステイで利用できます。

アート作品に泊まりたいから、荒川修作+マドリン・ギンズが好きだから、東京で泊まる部屋を探していて、など理由は何でも大丈夫。最低利用日数4日から泊まることができます。

申し込みは、インターネットや電話で部屋の空き状況を確認の上、ホームページの予約申し込みフォームから申し込んでください。

「極限で似るものの部屋」は、2LDKで、最大2人まで利用できます。1人でも2人でも、新鮮で刺激的な滞在になることは間違いないですね。

申し込みフォームはコチラ

「気配コーディネーティングの部屋」は3LDKで最大4人まで利用できます。家族と、友人と、いつもとは違ったひとときを楽しめそうです。

申し込みフォームはコチラ

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泊まってみたら、いつもより少しアクティブで笑顔な自分に気づくかもしれません。天命反転住宅で、「天命反転」の体験をしてみてください。

執筆者&翻訳者

旅と3度の食事とランニングが元気の源。知らない土地でのわくわくも、お気に入りの喫茶店でまったりする時間も好きです。
MATCHA

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