創業400年!バージョンアップが止まらない有田焼の魅力

創業400年!バージョンアップが止まらない有田焼の魅力

このレンガでできた塀は「トンバイ塀」と呼ばれるもの。解体した登り窯(のぼりがま:陶磁器等を大量に焼成するために、斜面等の地形を利用して作られた窯)のレンガや窯道具などの廃材を塀に利用したものです。ここ佐賀県の有田という地域では、この塀を至る所で見ることができます。 それもそのはず、白く透きとおるような地肌に、華やかで繊細な絵付けが施されている「有田焼」というやきものが約400年前から作られ続けている地域だからです。

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このレンガでできた塀は「トンバイ塀」と呼ばれるもの。解体した登り窯(のぼりがま:陶磁器等を大量に焼成するために、斜面等の地形を利用して作られた窯)のレンガや窯道具などの廃材を塀に利用したものです。ここ佐賀県の有田という地域では、この塀を至る所で見ることができます。

それもそのはず、白く透きとおるような地肌に、華やかで繊細な絵付けが施されている「有田焼」というやきものが約400年前から作られ続けている地域だからです。

「有田焼」と聞いて何を思い浮かべますか?

「有田焼ってやきもの?聞いたことはある。でも高級で古い感じの茶碗でしょ」そう思ってる方いませんか? そんなあなたに有田焼の知られざる魅力をご紹介します。

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こちら、伝統文化の交流プラザ「有田館」で見ることのできる、有田焼で作られたカラクリ人形劇です。着物のひだまでやきもので表現された人形の動き、仕掛けに驚かずにはいられません。他にも……

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写真撮影場所:佐賀県立九州陶磁文化館

佐賀県立九州陶磁文化館にあるトイレや地元の陶山神社の鳥居や狛犬など、「有田焼」でできているものは茶碗だけではないのです!

<参考>
歴史と伝統と未来が見える焼き物の里「有田」へようこそ

世界へ発信!有田の魅力

発想豊かにさまざまなやきものづくりに挑戦し続ける有田の職人たち。そこには世界各地から人が集まります。ブラジル人のSebastiao Pimenta (以下、ピメンタさん)もその1人です。

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「有田焼を初めて見た時に衝撃が走りました。色使いや形がとても丁寧で綺麗だったからです。そして、実際に有田に来てみてさらに驚きました。手作業が多いし、有田があったのは想像以上に山の中だったからです。」とピメンタさん。

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そんなピメンタさんは5言語話者。現在、有田と世界をつなぐべく、有田焼を学びながら、世界各国から有田を訪ねてくる旅行者に有田焼や歴史などについて多言語で説明したり、インターネットで魅力を世界に発信したりしています。

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「有田という土地、有田焼、そしてそこに住んでいる人たちが大好きです。もっといろんなことを知りたい。」と取材中も新しく知った情報を常にメモし続けていました。

有田焼の作り方全工程大公開!

では、実際にどういう工程で有田焼は作られているのでしょうか。ピメンタさんが有田焼を学んでいる窯元「幸楽窯」で有田焼ができるまでを追ってみることにしましょう。

1)デザイン

どんなデザインにするかデザイナーが考えて、作り出していきます。

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2)原型と使用型を作る

やきものにはろくろや手びねりでつくられるものもありますが、今回は型を使った工程をご紹介します。原型からケース(使用型を作る型)を製作し、そのケースに石膏を流し込んで、複数個の使用型を作ります。

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こちらが「型」です。

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3)圧力をかける

2)で作った型に泥漿(でいしょう:やきものの元となる泥)を流し込んで、重ねて、上から圧力をかけます。

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4)形を整える

水を含ませたスポンジでざらついている部分や尖っている部分をやさしく丁寧になめらかにしていきます。

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5)素焼き

4)を乾かし、乾いたものを窯に入れて素焼きにします。

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窯の中の温度は900度にもなります。

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6)上薬(うわぐすり)をかける

素焼きし終えたものを冷やし、

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上薬(やきもの表面を覆う薄いガラス質のこと。表面につやが出て水を通さなくなります)をかけて、

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そこから本窯に入れ、1300度ほどの高温で本焼きします。

7)絵付・転写

本窯から出した後、絵や模様を描いたり、

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転写をおこなったりします。

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こちらはすべて手作業です。

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8)赤絵窯(あかえがま)

7)でつけた柄の定着をよくするために、赤絵窯という上絵を焼き付ける専用の窯で約700度で焼きます。

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9)検品

最後に、一枚一枚手作業で検品して、出荷となります。

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いかがでしたか?このように多くの人の手を伝って、有田焼はできあがっていくのです。

進化しつづける有田焼

現在もさまざまな人の手によって進化しつづける有田焼。決して、「型」に縛られてはいません。自由に思うがままにさまざまな製品を作っています。

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「有田を知っている人も知らない人もぜひ一度遊びに来てください。きっと『こんなところにこんなものがあったのか!』と驚かれると思いますよ。有田に初めて来た時の私と同じ感動を味わいましょう。」とピメンタさんは話してくれました。

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伝統を守るだけでなく、今なおバージョンアップが止まらない有田焼。ぜひ一度、その魅力の秘密、探しに来てみませんか。

Information

幸楽窯
住所:佐賀県西松浦郡有田町丸尾丙2512
営業時間:9:00〜17:00
最寄り駅:JR有田駅
アクセス:JR有田駅より車で5分/波佐見・有田ICより車で10分
電話番号:0955-42-4121
FAX:0955-43-2627
公式HP:幸楽窯

伝統文化の交流プラザ「有田館」
住所:佐賀県西松浦郡有田町幸平1-1-1
営業時間:9:30〜17:00(カラクリ人形上演時間:9:30~16:30(随時))
最寄り駅:JR上有田駅
アクセス:JR上有田駅より徒歩で20分/JR有田駅より車で7分
電話番号:0955-41-1300
公式HP:伝統文化の交流プラザ「有田館」

佐賀県立九州陶磁文化館
住所:佐賀県西松浦郡有田町戸杓乙3100-1
営業時間:9:00〜17:00
最寄り駅:JR有田駅
アクセス:JR有田駅下車徒歩12分
電話番号:0955-43-3681
公式HP:佐賀県立九州陶磁文化館


執筆者&翻訳者

海に潜ったり、仏像を見たり、世界中を旅するのが大好きな日本人です。特にお気に入りの仏像は奈良県中宮寺の弥勒菩薩です。今年はさらに50体以上の仏像を拝観したいです!
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