ライター Coichi Alakey
江戸の技術を今に伝える 佐賀の伝統和雑貨たち

佐賀には古くから伝わる伝統工芸を大切に守っている多くの職人さんの技が息づいています。彼らがつくる魅力的な作品と、その製造を体験できる工房を紹介します。

佐賀には古くから伝わる伝統工芸を大切に守っている多くの職人さんの技が息づいています。彼らがつくる魅力的な作品と、その製造を体験できる工房を紹介します。
味わい深い独特の風合い「肥前名尾和紙」
手すき和紙工房「肥前名尾和紙」(ひぜんなおわし)。肥前(ひぜん)とは佐賀の昔の名前です。この工房では、原材料の梶(かじ)の木を栽培し、300年の歴史を持つ江戸時代から伝わる製造方法で独特の風合いを持った和紙をていねいに作り出します。



肥前名尾和紙からは、建築壁紙、照明、ランチョンマット、文房具など現代の生活にマッチするさまざまな商品も生まれます。

家にある照明を和紙で巻けば、ランプシェードの出来上がりです。やわらかな明かりが癒しの素敵な空間を演出してくれます。
江戸時代から変わらぬ技法 「肥前びーどろ」

肥前びーどろも江戸時代からの伝統技法で今なお製造されています。特徴的なのは、口のある容器をつくるときに、ラッパを吹くようにして膨らます「ジャッパン吹き」です。

なるべく空気以外のものに触れないように作るため、なめらかな肌合の高品位なガラス器ができるのです。

他にも佐賀の有田焼と肥前びーどろを使ったランプシェードや、ちょっと特別な日に使いたい食器など、魅力的な作品がたくさんあります。
金銀が織りなす雅な「佐賀錦」

写真引用:佐賀県HP
佐賀錦(さがにしき)は、金、銀、漆を貼った特製の和紙を細く切って作った糸と染色した絹の糸を丹念に織り上げて作られます。古くから佐賀に伝わる工法で、現代でも高級な着物や帯として人気があります。

写真引用:佐賀県観光連盟HP
佐賀錦を使ったバッグや小物入れ、お土産にいかがですか?
今回ご紹介した工房では見学が可能で、体験工房もあります(要予約)。
佐賀の伝統美を感じに、行ってみませんか。
Information
肥前名尾和紙
住所:佐賀県佐賀市大和町名尾4754
電話番号:0952-63-0334
営業時間:9:00~17:00(展示館)
定休日:不定休
最寄り駅:JR佐賀駅
アクセス:JR佐賀駅から車で北へ約40分
公式HP:肥前名尾和紙
副島硝子工業株式会社(肥前びーどろ)
住所:佐賀県佐賀市道祖元町106
電話番号:0952-24-4211
営業時間:9:00~18:00
体験工房は、個人客:毎月第三土日、団体客(8名以上):随時受付。いずれも要予約
定休日:日曜祝日及び第2・4土曜日
最寄り駅:JR佐賀駅
アクセス:JR佐賀駅から佐賀市営バス徳万・久保田線「西田代」のバス停下車、徒歩5分
公式HP:肥前びーどろ
佐賀錦振興協議会
住所:佐賀県佐賀市松原4-3-15 佐賀市歴史民俗館・旧福田家内
電話番号:0952-22-4477
営業時間:9:00~17:00(佐賀錦制作体験は16:30まで)
定休日:月曜日 ※月曜日が祝日の場合、翌日火曜日が休館
祝日の翌日 ※その日が土・日曜日の場合を除く
12月29日~1月3日の年末年始、資料等整理期間
最寄り駅:JR佐賀駅
アクセス:JR佐賀駅バスセンターから片田江方面のバスに乗車、「呉服元町」バス停留所下車、徒歩3分。もしくは佐賀駅より徒歩約30分、タクシー約8分。
公式HP:佐賀錦振興協議会
