丹波篠山の猪肉とは
丹波篠山の郷土料理と言えば、猪の肉を使った秋冬限定の鍋料理「ぼたん鍋」です。名前の由来は、大皿に並べた肉が牡丹の花のような形と色だから、という説など諸説あります。
篠山の猪肉のおいしさが全国的に知れ渡るようになったのは、明治時代(1868〜1912年)以降のこと。当時、篠山に駐屯していたた歩兵部隊が、訓練で捕獲した猪の肉を味噌汁にし、それが篠山のぼたん鍋の起源となりました(諸説あり)。
そして地元に戻った兵隊たちが丹波篠山産猪肉のおいしさを全国に広めた、というわけです。
また猪が育つ環境も篠山産猪肉の品質を高めています。猪は、起伏が激しい地形で走り回るほど、おいしくなると言われています。
そのうえ、昼夜の温度差がある篠山では木の実や松茸など豊富な山の幸が育ちます。何でも食べる習性の猪ですから、豊かな山の幸は肉の味にダイレクトに影響します。篠山の山々で育つ猪がおいしく育つことも納得です。
ぼたん鍋の味と特徴
11~3月頃、篠山では各所でぼたん鍋が味わえます。
昆布と鰹節のだしをベースにした味噌仕立ての鍋。猪肉にまぶした粉山椒が食欲を掻き立てます。
具材は白菜に、レンコン、ニンジン、ゴボウなどの根菜や、シイタケ、エノキ茸などのキノコ類、コンニャク、生麩などなど。味噌に合う具材をふんだんに入れて、味噌で煮込みます。
煮込み時間が気になるかもしれませんが心配は無用。食べると体が芯から温まります。
寒いシーズン、篠山へ足を運ぶなら、冬の風景と篠山のぼたん鍋のコラボレーションをぜひお楽しみください。