唐津くんち

唐津くんちは、佐賀県唐津市にある唐津神社の秋季例大祭で、毎年11月2日から4日にかけて開催されます。この祭りは、五穀豊穣を祈願し、神様に感謝を捧げるための伝統的な行事です。祭りの名前「くんち」は、「供日（くにち）」が九州の方言で訛ったもので、九州北部地方では秋祭りのことを「くんち」と呼ぶ地域が多くあります。 唐津くんちの最大の見どころは、14台の豪華な曳山（ひきやま）が町中を巡行することです。曳山は江戸時代から続く伝統工芸品で、木組みや粘土、和紙、漆などを用いて数年かけて制作されます。各曳山は2～4トンの重さがあり、200～400人の曳き子によって引かれます。曳山のデザインは、赤獅子や青獅子、亀と浦島太郎、鯛、鳳凰など多岐にわたり、それぞれが独自の歴史と意味を持っています。 祭りの初日には、唐津神社から一番曳山「赤獅子」が出発し、各町の曳山が順次合流して巡行します。途中、神田地区の青年たちが獅子舞を奉納し、邪気を払います。祭りのクライマックスは、正午に行われるお旅所祭で、曳山が砂地を進む姿は圧巻です。翌日には、曳山が再び町中を巡行し、夕刻には唐津神社横の曳山展示場へ戻ります。 唐津くんちの魅力はまず、歴史と伝統が息づく祭りであることです。江戸時代から続く曳山の制作技術や、祭りの進行に関わる儀式は、地域の文化と結びついており、訪れる人々に深い感動を与えます。次に、曳山の豪華さと迫力です。巨大な曳山が町中を巡行する姿は圧巻で、観客を魅了します。さらに、地域の人々の協力と情熱が感じられる点も魅力の一つです。曳き子たちの一体感や、祭りを支える多くのボランティアの存在は、訪れる人々に温かさと感動を与えます。 情報と画像の出典：イベント公式サイト（サイトURLはページ下方の情報欄をご参照ください）