日本最古の木造裁判所をリノベーション
「丹波篠山市立歴史美術館」は、1981年まで使われていた日本最古級の木造裁判所を改装した美術館で、その建築的価値から1982年には町文化財として指定されています。
美術館として開館したのも1982年のこと。その際に建物は美術館にふさわしくリノベーションされていますが、裁判所らしい簡素でありながらも重厚な趣は、現在でも感じることができます。美術館の中には旧法廷が残っており、そこでも往時の面影を感じられるでしょう。
ちなみに旧法廷では模擬裁判を体験することができ、明治時代(1868~1912年)の裁判官の衣装を身につけ、写真撮影することができます。
「丹波篠山市立歴史美術館」で篠山の歴史文化を学ぶ
展示品には、丹波篠山市の「雲部車塚古墳」や「宝地山古墳群」など多くの遺跡から発掘された文化財があります。「漢式鏡」という鏡や、馬具の一部である「鏡板」などからは、古墳時代の生活を知ることができます。
窯跡の調査時に発掘された「三本峠北窯の碗」は、鎌倉時代(1185~1333年)初期のもので、約800年の歴史ある丹波焼のルーツを辿る貴重な遺物です。1869年に窯を閉じ、製作期間の短かった幻の陶磁器「王地山焼」も、その前身ともいわれる「古市焼」と一緒に展示され、江戸時代の焼き物の歴史を学ぶことができます。
他にも当時の日本の城や名所、町などが描かれた「東海道・中仙道・甲州街道図屏風」や、人物や風景が細密に描かれた「源氏物語絵巻 須磨・明石」、篠山藩主・青山家ゆかりの武具なども展示されています。丹波篠山ならではの逸品の数々をご覧ください。
information
名称:丹波篠山市立歴史美術館
住所:丹波篠山市呉服町53
TEL:079-552-0601
URL:http://www.withsasayama.jp/REKIBUN/rekibi_top.htm
アクセス:JR福知山線「篠山口」駅下車、神姫グリーンバス篠山営業所行「春日神社前」より徒歩1分
料金:大人300円、高校・大学生200円、小・中学生100円(団体30名以上は大人250円、高校・大学生150円、小・中学生50円)※特別展は別料金
休日:月曜日(祝祭日は開館、翌日休館)12/25~翌年1/1