農家が創る交流空間「スカウト7」の7つの魅力（岡山県高梁市）

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岡山県高梁市有漢町の「スカウト7」は農家がオーナーの交流空間。情報発信、出会いの場、遊び場、癒しの場が一体となった「おもちゃ箱」のような空間の7つの魅力をご紹介します。

ライター

岡山県は、西日本の中央に位置しており、1年を通して雨が少なくて温暖な気候から「晴れの国」と呼ばれています。京都、大阪、広島の有名観光地めぐりの中間点でアクセス便利！瀬戸大橋を経由して四国に渡る際の玄関口でもあります。また、「フルーツ王国岡山」とも呼ばれ、瀬戸内の温暖な気候の中、太陽を浴びたフルーツは、甘さ、香り、味ともに最高品質。白桃をはじめ、マスカットやピオーネなど、旬のフルーツが味わえます！「岡山城」や日本三名園の「岡山後楽園」、倉敷美観地区といった、歴史、文化、アートなど世界に誇る観光スポットもあります！

岡山県公式観光サイト

目次
魅力①人と人が自然につながる「自由空間」
魅力②ネクタイ姿で畑に立つ「ナイスガイ」な農家オーナー
魅力③好奇心がいっぱい詰まった「おもちゃ箱」のような空間
魅力④：昔憧れた「ごっこ遊び」や「庭」「畑」で思い切り楽しむ
魅力⑤：都会の喧騒から離れて「ただ静かに過ごす」幸せ
魅力⑥七草農園の野菜も「自然に抗わない」
魅力⑦：「スカウト7」はいつでも訪問歓迎
七草農園の野菜はどこで味わえる？
目印は「石の風ぐるま（かざぐるま）」うかん常山公園
スカウト7で「何をして遊ぶ？」

岡山県の中央部よりやや北に位置する高梁市有漢町（うかんちょう）に、農家がオーナーを務める「スカウト7（セブン）」という交流空間があることをご存知ですか？ここは情報発信の拠点であり、人々が出会い、語らい、つながる場所です。また、遊び場でもあり、癒しの空間でもあります。大人の好奇心や遊び心を満たしてくれる、まるで「おもちゃ箱」のような交流空間「スカウト7」の魅力を7つの視点からご紹介します。

魅力①人と人が自然につながる「自由空間」

「観光名所を巡る」「地元の隠れた場所を訪ねる」「地域の人々と交流する」など、旅や余暇活動の目的やスタイルは様々です。それぞれが自分の思いに素直に従いたいものですね。

「スカウト7」は元々、「集まる場所がないなら作ってしまおう」という考えで、移住者であるオーナーが空き家となっていた古民家（伝統的な日本家屋）をリノベーションした拠点です。一見するとシェアスペースやイベント会場のような場所ですが、明確な定義のない自由な空間であり、現在では「人と人が自然につながる」場となっています。

「スカウト7」という名前は、「スカウト（scout）」の本来の意味である「情報収集・ボーイスカウト」の考え方と、楽しい仲間を「スカウトする（集める）」という意味が込められています。さらにオーナーの農園名「七草農園」の「7」を冠しています。

魅力②ネクタイ姿で畑に立つ「ナイスガイ」な農家オーナー

「スカウト7」のオーナー、石橋千賀良（ちから）さん。

有漢で農業を実践する石橋さんは、東京を含む関東都市部で育ち、大学でバイオマスや再生可能エネルギーを学びました。中学生の頃からの問いである「お金に頼らず生きていく方法はないか？」という答えとして、自給自足の暮らしを実践していた石橋さんは、ご両親の移住に合わせて岡山県に移り住みました。

石橋さんの畑仕事のスタイルは独特で、ネクタイを締めてジャケットを羽織ります。その理由は「ネクタイは襟をしっかりと締めてくれるので、実は作業に適している」「作物と真摯に向き合うため」とのこと。その姿は昔のスターを思わせるスタイリッシュな紳士のようです（NHKの30分テレビ番組で特集されたこともあります）。

魅力③好奇心がいっぱい詰まった「おもちゃ箱」のような空間

「スカウト7」には、地元住民、移住者、旅行者、農家、さらには料理人、コーヒー専門家（バリスタ）、音楽家、クリエイターなど、職業も年齢も様々な人々の情報やアイデアが自然と集まります。ミーティングやワークショップなどの会場としてだけでなく、遊び場としても機能します。何があるのか、何が起こるのか予測できない魅力的な空間です。

毎年12月に開催される「身近な素材でクリスマスリースづくり＆温かく甘い時間」では、特に決まった材料はなく、文字通り周辺で見つかるものを使ってオリジナルのリースを作り、スタッフ手作りのお菓子を楽しむイベントが行われています。

よく見ると、併設されている野菜出荷作業場や農機具保管庫には、農業用トラクターと一緒にラジコンカーやエアガンもたくさん置かれています！既成概念にとらわれない、好奇心がいっぱい詰まった「おもちゃ箱」のような場所なのです。

魅力④：昔憧れた「ごっこ遊び」や「庭」「畑」で思い切り楽しむ

ここでは子どもの頃の気持ちに戻って、大人の「ごっこ遊び」や石橋さんの畑で行われるイベントを楽しむことができます。

例えば：

・子どもの頃にスイカ割り（目隠しをしてスイカを棒で割る夏の遊び）などで遊びたかった人のための「夏休みごっこ」

・本格的な料理店の雰囲気を楽しみたい人のための「和懐石（日本の伝統的なコース料理）ごっこ」

・開放感抜群の星空の下での「屋外ディスコビアガーデン」

石橋さんの畑で行われる

・湯原温泉の料理旅館とコラボした「落花生掘り上げ釜茹で遠足会」（年1回開催）

・作物を収穫してその場で調理する「季節の畑を食べる会」（不定期開催）など

タイトルを聞くだけでもワクワクするようなイベントが開催されています。思いついたアイデアを気兼ねなく形にできるのも「スカウト7」の魅力です。

魅力⑤：都会の喧騒から離れて「ただ静かに過ごす」幸せ

「スカウト7」は、賑やかに過ごすだけの場所ではありません。電車や車の音がほとんど聞こえない山間（やまあい）の自然環境の中で、庭先やウッドデッキでコーヒーを飲みながら、何もしない贅沢な時間を過ごすことができます。一見無意味に思える時間にも意味があること、自分の本来の気持ちに素直に従って「ただ静かに過ごす」幸せも教えてくれます。

時には突然現れる、まさに神出鬼没（予測できないタイミングで現れる）のコーヒー専門家や生演奏を楽しませてくれる音楽家に出会えるかもしれませんよ。

魅力⑥七草農園の野菜も「自然に抗わない」

農家である石橋さんのこだわりは、「自然の流れに抗わないこと」です。土壌を無理に改良するのではなく、その土地が持つ特性に自分の農業スタイルを"合わせていく"というアプローチをとっています。関東と有漢では土壌がまったく異なりますが、その土と真摯に向き合うことが農業の面白さの一つだと石橋さんは語ります。

例えば「かぶ」（カブラ、白い根菜）は、寒くなるにつれて甘みを増し、春の気配とともに味が変化していきます。その味の移り変わりすらも「野菜の表現」として届けるのが七草農園のスタイルです。石橋さんの思いは、あえて"旬を過ぎた"野菜の「味の変化を感じてほしい」というものです。「効率」や「コストパフォーマンス」だけでは語れない農業と食の関係。土の香り、季節の移ろいや種の生命力などを"ひとつの命"として捉え、野菜を育て、料理人と対話し、食卓へとつなげていきます。七草農園の野菜には、味だけでなく物語までもが詰まっています。「農業はもっと自由であっていい」という石橋さんの考え方は、「スカウト7」のあり方とも共通しています。

魅力⑦：「スカウト7」はいつでも訪問歓迎

整備された街並みや庭園、名物料理なども魅力的ですが、人との出会いや山間の原風景、そして沈みゆく夕日をただ眺めることも素晴らしい体験ではないでしょうか。岡山旅行の目的の一つとして、「スカウト7」を訪ねてみることをお勧めします。ここは季節を問わずいつでも訪問者を歓迎する空間です。

ただし石橋さんは農家のため、常に在宅しているわけではありませんので、訪問の際は事前に連絡することをお忘れなく！また、イベントを開催したい、イベントに参加したいなど、スケジュールについてもお問い合わせください。

七草農園の野菜はどこで味わえる？

「七草農園」では、土地の特性を尊重して少量多品目の野菜を無農薬・無化学肥料（オーガニック）で栽培しています。自然と調和しながら育てている野菜は、愛情たっぷりで野菜本来の味がしっかりと感じられます。日本でも一般的には見かけない珍しい野菜も多く栽培しています。

七草農園の野菜が食べられるお店

倉敷市「atelier&salonはしまや」｜公式Instagram

高梁市「Vent Vert（ヴァンベール）」｜公式Instagram

総社市「Osteria La Luminescenza（ルミネセンツァ）」

※予約が必要なお店もありますので、事前に各店の公式Instagramや電話などで確認をおすすめします。

目印は「石の風ぐるま（かざぐるま）」うかん常山公園

「スカウト7」と「七草農園」は、岡山自動車道の有漢インターチェンジ（IC）から車で約5分の場所にあります。近くには「石の風車（かざぐるま）」のモニュメントがシンボルの「うかん常山公園」があります。天気の良い日には芝生広場で遊んだり、のんびり過ごしたりするのもお勧めです。高速道路を利用しない場合は、この公園を目印にお越しください。この石の風車は、装飾品のように見えますが、実際に風を受けて回るんですよ！

岡山観光WEB｜うかん常山公園（石の風車）