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外国人エンジニアを採用するメリットや方法、受け入れのポイントを紹介
グローバル化が進む現代のビジネス環境において、外国人エンジニアの採用は企業の競争力を高める重要な戦略となっています。 この記事では、外国人エンジニアを採用するメリットや注意点、採用方法、受け入れを成功させるためのポイントを紹介します。外国人エンジニアの採用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
外国人エンジニアの採用市場動向
日本の外国人エンジニアの採用市場は急速に拡大中です。日本のIT業界が直面する人材不足を背景に、企業は国境を越えて人材獲得に乗り出しています。外国人エンジニアの採用市場動向について、以下で詳しく見ていきましょう。
国内はエンジニアが不足している
日本国内のIT人材不足は深刻化しており、とくにAIやビッグデータ、クラウドコンピューティングなど先端技術分野での人材不足が顕著です。経済産業省によると、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足するといわれています。
現在ではインターネットが普及し、あらゆる産業でITツールが導入されるようになりました。企業にとってITツールは業務効率化や生産性向上に欠かせない存在となっており、その重要性は年々高まっています。
しかし、システムを開発・運用できるエンジニアが自社にいない、採用できないなど、苦戦する企業は多いです。
アジア諸国から採用が増加傾向にある
近年、日本企業における外国人エンジニアの採用は、アジア諸国からの人材を中心に増加傾向にあります。厚生労働省が令和5年10月に公開した「外国人雇用状況」の届出状況まとめ」によると、情報通信業における外国人労働者数は85,401人でした。ちなみに令和4年は75,954人であり、約1万人の増加です。
とくに、ベトナムや中国、フィリピンからの労働者が多いです。今後もこの傾向は続き、アジア諸国からのIT人材の流入がさらに加速すると予想されます。
とはいえ、日本はあくまで外国人エンジニアにとって一つの選択肢に過ぎません。日本の企業が必要な労働力を確保するためには、働きやすい労働環境や報酬制度の整備が不可欠です。また、言語や文化の壁を低くするための支援体制を充実させたり、キャリアアップの機会を提供したりするなども重要でしょう。
外国人エンジニアの採用で得られる2つのメリット
外国人エンジニアの採用で得られる主なメリットは以下の2つです。
①若さと専門性を兼ね備えたIT人材を獲得できる
②グローバル展開を見据えた人材基盤の構築が可能になる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①若さと専門性を兼ね備えたIT人材を獲得できる
外国人エンジニアを採用するメリットは、若さと専門性を兼ね備えたIT人材を獲得できることです。
外国人エンジニアには、AIやビッグデータ、クラウドコンピューティングなど最新のIT教育を受けた若手人材が数多くいます。採用することで、企業は新しい知識や技術を取り入れられるでしょう。
また、彼らの専門知識や経験は既存のエンジニアにも良い刺激となり、組織全体の技術力向上にも貢献してくれます。
②グローバル展開を見据えた人材基盤の構築が可能になる
外国人エンジニアを採用することで、グローバル展開を見据えた人材基盤の構築が可能になります。
多様な文化背景を持つエンジニアを迎え入れることで、組織に国際的な視点がもたらされます。彼らの言語スキルや文化的知識は、海外市場への進出や国際的なプロジェクトの遂行において大きな強みとなるでしょう。
また外国人エンジニアを採用することで、ダイバーシティを推進する企業として、社会的信用が向上するメリットもあります。
外国人エンジニアを受け入れる際の注意点
外国人エンジニアを受け入れる際は注意点も把握しておくことが重要です。
・文化や価値観の違いがある
・日本語レベルが不足している可能性がある
・外国人採用ならでの手続きを知っておく必要がある
各注意点を詳しく見ていきましょう。
文化や価値観の違いがある
外国人エンジニアと日本人社員の間には、仕事に対する考え方や進め方に違いがあることがあります。それぞれの国の文化や価値観の違いが反映されており、意思決定の方法や残業に対する姿勢、休暇の取り方などが異なるのです。
また、コミュニケーションスタイルも国によって異なります。例えば、空気を読んだり、曖昧な表現をしたりする日本の商習慣は、外国人には理解しづらいかもしれません。
日本語レベルが不足している可能性がある
多くの外国人エンジニアは高度なスキルを持っていますが、日本語レベルが十分でない場合があります。例えば日本レベルを評価する日本語能力試験では、N1〜N5まで5段階のレベルがあり、N1が一番上です。
日本語能力は採用の判断基準としては重要です。しかし厳しくしすぎると、優秀なエンジニアを逃してしまうかもしれません。
そのためエンジニア職においては、日本語能力とスキルをバランスよく評価することが重要です。例えば、自社が求めるプログラミングレベルの経験がある場合、N3レベルの日本語力を満たしていれば十分と考えると、優秀な人材を確保できる可能性が高まります。
外国人採用ならでの手続きを知っておく必要がある
外国人エンジニアを受け入れる際には、日本人の採用とは異なる特有の手続きが必要となります。まず、在留資格の確認や取得支援が不可欠です。
エンジニアの場合、主に「技術・人文知識・国際業務」の在留資格が適用されますが、具体的な職務内容によって適切な資格が変わる可能性があります。
また、海外から直接採用する場合は、ビザの発行や渡航手続きが完了するまで就労開始できないため、余裕を持ったスケジュール管理が重要です。担当者はこれらの手続きやルールを理解した上で、採用を行わければいけません。
外国人エンジニアを採用する主な方法
外国人エンジニアを採用する主な方法は以下の4つです。
・人材紹介サービスの活用
・Web求人サイトでの募集
・自社サイトでの募集
・知り合いの外国人からの紹介
人材紹介サービスは即戦力の獲得に適していますが、コストが高めです。Web求人サイトや自社サイトは幅広い候補者にアプローチできますが、選考に時間がかかる可能性があります。知人からの紹介は信頼性が高い反面、候補者の数が限られます。
自社の予算や状況に応じて適切な採用方法を選びましょう。
外国人エンジニアの受け入れを成功させるためのポイント
外国人エンジニアの採用を成功させるためには、以下のポイントを意識して取り組みましょう。
・文化の違いを理解する
・待遇面を見直す
・日本社員の英語力やコミュニケーション能力を高める
・多言語に対応した業務マニュアルを作成する
・翻訳・通訳サービスの導入を検討する
それぞれ詳しく解説します。
文化の違いを理解する
外国人エンジニアの受け入れを成功させるためには、文化の違いを理解することが大切です。
日本にいるとなかなか分からないかもしれませんが、日本で当たり前とされている慣習や行動様式が、外国人エンジニアにとっては理解しづらい場合があります。コミュニケーションの取り方や文化の違いがいざこざを生み、トラブルに発展することもあるでしょう。
そのため、定期的な異文化理解セミナーを開催したり、外国人社員と日本人社員が交流する機会を設けたりして、互いの文化を受け入れやすくする環境づくりが重要です。
待遇面を見直す
外国人エンジニアを獲得し定着率を上げるためにも、待遇面を見直しましょう。どんなに頑張ってもそれに見合った給料がもらえないのであれば、モチベーションが下がり、早期離職につながってしまいます。
そのため、仕事の成果に応じて評価する仕組みを整えることが重要です。自分の仕事ぶりがしっかり反映されていると実感できれば、モチベーションの向上につながるでしょう。
また、労働時間も見直すべきポイントです。残業が多かったり、休暇が取りにくかったりする環境は、多くの外国人にとって理解しがたいものです。
残業時間を減らすためには、業務フローの効率化を検討したり、フレックスタイム制やリモートワークを導入したりするなど、働き方の改革を進めることが重要です。
日本社員の英語力やコミュニケーション能力を高める
日本人社員の英語力やコミュニケーション能力を高めることも大切です。具体的な取り組みとしては、社内英語研修を実施したり、オンライン英会話の受講を支援したりするなどが効果的です。
また、日常的に英語を使用する機会を増やすため、週1回の英語使用デーを設けたり、英語での会議で実施したりするなども有効でしょう。
英語での会話に慣れていないと、最初は戸惑いや抵抗感があるかもしれません。しかし、将来的なグローバル展開を検討しているのであれば、基盤を整える良い機会といえるでしょう。
多言語に対応した業務マニュアルを作成する
多言語に対応した業務マニュアルを作成することも、外国人エンジニアの受け入れに必要です。
日本語のみのマニュアルでは、外国人エンジニアが業務内容や手順を理解するのが難しい場合があります。英語を中心に、必要に応じて他の言語にも対応したマニュアルを用意しましょう。
翻訳・通訳サービスの導入を検討する
翻訳・通訳アプリの導入を検討することも有効です。アジア圏からの採用を視野に入れる場合、英語だけでのコミュニケーションでは不十分な場合があります。
また、双方が英語非ネイティブの場合だと、コミュニケーションでの齟齬が起こりやすくなり、優秀な人材を採用できない可能性があります。また、せっかく採用できても細かな認識齟齬やすれ違いが重なることでスムーズな業務遂行や適切な職場環境の提供が難しくなり、早期離職につながることもあるでしょう。
さらに、多くの海外エンジニアが英語話者であっても、一人だけ異なる言語(例えばベトナム語)を話すこともあります。とはいえ、その人のためだけに通訳者や多言語対応スタッフを社内で雇用するのは難しいでしょう。
最新の翻訳・通訳アプリを導入すれば、日常的なコミュニケーションから専門的な議論まで、幅広い場面で活用できます。
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外国人エンジニアを採用して企業の成長を加速させましょう
外国人エンジニアの採用は、企業のグローバル化を進める上で重要です。優秀な外国人エンジニアを迎え入れることで、企業の技術力向上や国際競争力の強化につながります。
一方で、言語の壁や文化の違いによるコミュニケーションの課題、在留資格の手続きなど、採用には一定の負担や労力がかかります。企業や人事担当者は外国人エンジニアが働きやすい環境を整え、優秀な外国人エンジニアを採用していきましょう。
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