【群馬県千代田町】知られざる名刹、赤岩山光恩寺

千年以上の歴史を持つ赤岩山光恩寺は関東の貴重な古刹です。70畳の龍天井画、5メートルの涅槃像、学業成就の長屋門など、見どころが豊富で、訪れるたびに新たな発見があります。 歴史と文化、建築美が融合したこの寺院を、ぜひ訪れてみてください。
赤岩山光恩寺とは?
赤岩山光恩寺(こうおんじ)は、群馬県邑楽郡千代田町(おうらぐん・ちよだまち)にある真言宗の寺院です。現在の住職で84代という長い歴史を誇り、関東でも数少ない千年以上の歴史を持つ神聖な地とされています。
その起源は奈良時代にさかのぼり、弘仁5年(814年)には弘法大師(空海)が当地に留まり、真言密教の道場として再興したと伝えられています。以来、光恩寺は弘法大師を宗祖とする高野山真言宗の寺院として受け継がれています。
見どころ
◎ 70畳の巨大龍天井画:圧巻の迫力!
本堂に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが70畳にも及ぶ巨大な龍の天井画です。まるで天井から参拝者を見守るかのような龍は、寺の守護神としての存在感を放っています。

5メートルの黄金の涅槃像:世界観を体感
本堂内には、高さ約5メートルの釈迦如来涅槃像が横たわっています。この空間は、世界的建築家・手塚貴晴氏による設計で、釈迦如来の涅槃図を立体化した宗教的空間になっています。その荘厳な佇まいに、思わず言葉を失うほどの感動を覚えるでしょう。

阿弥陀三尊像:清浄な空気に包まれる重要文化財
阿弥陀堂には、鎌倉時代に造立したとされる阿弥陀如来像が安置されています。県指定重要文化財にもなっているこの仏像は、長い年月を経てもなお、訪れる人々の心を穏やかに包み込んでくれます。
竹林:風に揺れる幻想的な空間
本堂の周囲には美しい竹林が広がっており、風が吹くたびに竹が奏でる優雅な音色が響きます。まるで別世界に迷い込んだかのような静寂と癒しの空間です。

「合格の門」として親しまれる長屋門
境内には「合格の門」として知られる長屋門があります。この門をくぐると学業成就のご利益があるとされ、受験生や資格試験を控えた人々が多く訪れます。

この長屋門には、特別な歴史が刻まれています。日本初の女性医師・荻野吟子が田舎から東京へ上京する際、願いを成就する決意を持ってくぐったとされる門なのです。女性が医師になることが許されなかった時代に道を切り開いた彼女の強い意志を感じながら、この門をくぐってみるのも特別な体験になるでしょう。
アクセス情報
• 所在地:群馬県邑楽郡千代田町赤岩1041
• アクセス:
【車】東北自動車道「館林IC」より30分
【公共交通機関】
・東武伊勢崎線「川俣駅」下車、タクシーで10分
・東武伊勢崎線「館林駅」下車、タクシーで20分
・JR高崎線「吹上駅」下車、タクシーで25分
群馬県は日本の中央部、東京の北西部に位置する県で、温泉地、スキー場、そして豊かな自然が東京から近い距離で堪能できることで知られています。山、湿原、湖など美しい自然に囲まれた魅力的な温泉地が点在し、日常の喧騒から離れてゆったりと過ごしたい方やアウトドアアクティビティを楽しんで気分転換をしたい方に最適です。一方、養蚕や工芸の伝統が色濃く残る小都市では、日本文化に浸ることができます。 東京から交通の要衝である高崎市まで新幹線に乗れば約1時間で来ることができるため、日帰りの観光も楽しめますが、複数日の滞在でより群馬の魅力に浸ることができます。