日本遺産にも認定!歴史と文化が息づく宿場町、「熊川宿」を散策しよう

福井県若狭町にある「熊川宿」は、江戸時代の古い町並みが残る宿場町です。若狭から京都まで海産物を運ぶ重要な街道であった若狭街道沿いにあります。主に鯖を運んだことから「鯖街道」とも呼ばれ、このエリア一帯は日本遺産にも認定されています。
全国唯一の日本遺産プレミアムに選定「御食国若狭と鯖街道」
福井県の南部、若狭湾沿岸のエリアはかつて「若狭国」でした。若狭は、古代から「御食国」として、塩や海産物など豊富な食材を都に運び、都の食文化を支えてきた地です。また、大陸から運ばれてくる物資の拠点ともなり、都までの街道沿いは宿場町として栄えました。
特に若狭街道は、海のない京の都へ主に魚介類を運搬するのに最大の物流を誇りました。鯖を運ぶ割合が多かったことから、「鯖街道」とも呼ばれています。「鯖街道」と呼ばれる若狭と都とをつなぐ街道群は、食材だけでなく、様々な物資や人、文化を運ぶ交流の道でもありました。街道沿いに社寺・町並み・民俗文化財などによる全国的にも稀有なほど多彩で密度の高い往来文化遺産群を形成しています。
2024年7月には、文化庁が日本遺産「海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群~御食国(みけつくに)若狭と鯖街道~」を、「特別重点支援地域(日本遺産プレミアム)」に全国で初めて選定しました。これは「鯖街道」が日本の文化を体験できる場所として優れていることを表しています。街道沿いの集落に残る日本古来から伝わる民俗芸能、食、町並みをぜひ体感してみてください。

熊川宿とは
熊川宿は、若狭と京都をつなぐ「鯖街道」にある宿場町の一つです。車のない時代は徒歩や馬で移動することがほとんであり、日本の街道沿いにはこうした宿場町がいくつも形成されました。
熊川宿は日本に残る宿場町の中でも、昔の面影が残っている場所です。今も残る江戸期に形成された町並みは、重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
熊川宿は、谷間を流れる北川に沿って発生した集落で、馬や船が荷を運び込める荷次場として発展を遂げました。行所・番所・お蔵屋敷の跡が残り、情緒あふれる街道沿いには、昔ながらの用水路が流れています。


町並みを見学する
熊川宿の町には江戸時代の佇まいを残す古い商家などが残っています。電柱などはなく、まるで日本の昔の時代にタイムスリップしたかのような景色が広がります。
熊川番所は平成14年に復元された文化展示施設で、全国唯一、伝建地区内に元位置のまま現存する番所建物です。鯖街道ミュージアムは白壁の土蔵造りの資料展示館で、マンガで鯖街道の歴史を知ることができ、外国人の方にも分かりやすく紹介しています。
体験する
熊川宿では歴史的な体験もできます。若州忍者道場では手裏剣投げなど、忍者の体験ができます。そのほかも木彫体験や、熊川葛の寒ざらし体験などもおすすめです。
食べる・買う
古民家を利用したレストランやカフェなどのお店もたくさんあります。若狭地域の名物である鰻や鯖などの料理や、そば店など、ぜひあなたのお気に入りのお店を見つけてください。お土産には、若狭地域の伝統工芸品である伝統工芸「若狭塗箸」がおすすめです。
泊まる
日本の伝統的な古い民家をリノベーションした宿泊施設が何軒かあります。日本の暮らしを体験できるプログラムが用意されている宿もあり、日本の伝統的な暮らしを体感することができます。夕食も地元の食材を使った若狭地域ならではの食事を味わうことができます。
熊川宿への行き方
電車で熊川宿へ
●京都駅から
JR京都駅からは、湖西線でJR近江今津駅に到着します。JR近江今津駅よりJRバス若江線の小浜駅行きに乗車し、バス停「若狭熊川」下車してください。JR京都駅より約1時間40分で到着します。
●東京駅から
JR東京駅からは、北陸新幹線にてJR敦賀駅に到着します。JR敦賀駅より小浜線に乗り換え、JR上中駅で下車してください。JR上中駅よりJRバス若江線の近江今津駅行きに乗車し、バス停「若狭熊川」下車してください。JR敦賀駅より約1時間10分で到着します。
自動車で若狭熊川宿へ
名神高速道路の京都東ICより西大津バイパス・国道161号を滋賀県高島市へ。滋賀県高島市から国道303号を若狭熊川へ。京都東ICより約1時間で到着します。
近畿の北側「丹波」「但馬」「丹後」「若狭」の魅力を伝える、任意の観光団体です。 北近畿の味覚は、冬の海の味覚の代表格「カニ」だけに終わらず「カキ」「ブリ」「フグ」、夏の「とり貝」「岩ガキ」「白いか」とそして、山の味覚は「丹波栗」「丹波黒豆」や夏のフルーツ「砂丘メロン」と、年中グルメが楽しめるエリアです。 そんな、広い北近畿を何度も訪れ、線の旅ができる情報発信が出来ればうれしいです。