グルメな旅人必見!地域に根付く「日本食」を楽しむコツ

グルメなあなたにこそ、食を通して作った人に会ったり地域の文化を体験してほしい。 地方に根付くその土地ならではの「食文化」通した旅であなたの世界が広がるはず!今回は私たちの住む東京の離島、神津島や伊豆諸島を例に挙げて、楽しみ方をご紹介します。
世界が認めた「日本食」は奥が深い!

突然ですが、あなたが好きな日本食はなんでしょう?
やっぱりお寿司?天ぷら? それとも、ラーメン?
2013年、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことはご存知でしょうか。
登録された正式な名前は、「和食;日本人の伝統的な食文化」として、世界で5番目の「食」の無形文化遺産として登録されました。
つまり、それは日本の食に根付く文化があり、文化とは人々の暮らしに紐づきます。
食が年中行事においても重要な役割を担い、地域の繋がりを強め、受け継がれていることが評価されたのです。
大都市で有名店をめぐるのも良いですが、せっかくなら、地方へ行ってその土地ならではの「食文化」を味わってみませんか?
今回は私たちの住む東京の離島、神津島や伊豆諸島を例に挙げて、食を通してどのような文化的楽しみ方ができるのか、ご紹介します。
神津島へのアクセスはこちらの記事もご覧ください。
食を通して、その土地の暮らしが見えてくる
例えば、名産品が魚や野菜である場合、その土地でよく育つからと想像するのは簡単です。
なぜ育つのか?どうして私たちの地域にはないのか? はたまた似ているものはあるのか?
違いに気づくきっかけになりますね。

神津島のある伊豆諸島では新鮮な魚はもちろん、明日葉の栽培も盛んです。
スーパーフードとしても知られる明日葉。
伊豆諸島の気候が生育に適している一方で、他の地域ではあまりうまく育たないようです。よーく見ると、各島で少しづつ大きさも違うような…気もします。
名物料理や郷土料理となると、今度はその土地にに暮らす人々の知恵が加わります。
日持ちがするように、発酵させたり、乾燥させたり、他のものと混ぜたり。
伊豆諸島では”クサヤ”が盛んに作られています。これは冷蔵技術のない時代に重要な保存食としても受け継がれてきました。
新鮮な魚をさばいて内臓や血合いを取り除き、くさや液と呼ばれる特有のにおいがある調味料に漬け込みます。くさや液に漬け込んだら更に水に漬けた後、天日干しなどでじっくりと乾燥させます。
江戸時代、島で塩は年貢を納めるためにも必要だったため、貴重な塩を節約するために直接塩に漬け込まず、塩水で漬け込み、再利用を繰り返すことで、塩水が発酵して「くさや汁」ができたと言われています。
くさや汁は今でも塩を継ぎ足しながら受け継がれているので、島やお店、家庭によって少しづつ味が違うのも特徴です。
強烈な匂いでも有名ですが、これがなんともクセになる味わいで、居酒屋さんでも人気メニューです。

さらには、いつその料理を食べるのか?
年中行事にも深く料理は関わります。お正月料理をイメージするとわかりやすいですね。
他にも貴重な品を使って、おもてなしやお祝い事、お祭りに使うこともよくあります。
例えば、神津島では砂糖が貴重だったから、おもてなし料理にはたくさんの砂糖を入れて甘い味付けになったとか。
神津うどんはとても甘い…と聞いたことがあります。
普段から食卓に並ぶものでも、季節をうまく利用した料理もあります。
神津島では、ウツボを冬の激しい風にあてて天日干しをした後、唐揚げにして食べる習慣があります。匂いが強いウツボを自然を利用して工夫することで美味しく食べる、まさに食の知恵ですね!
神津島で味わえるグルメについてはこちらの記事も参考にしてください。
地元の人に聞いてみよう!
旅先のお店で、なんだろうこれ、、っとびっくりするものがあっても、旅は出会いです!
挑戦してくれたら、地元のおじちゃんも嬉しくなっちゃうはず!
過去に海外からのゲストさんも、ウツボの唐揚げやクサヤ、カメノテにも挑戦してくれました!!
(え、亀の…手?と思った方! 安心してください、本物のカメではありませんが…答えの続きはぜひ神津島で!)
「美味しかった!」と戻ってきた時には、私たちもとても嬉しい気持ちになりました。
郷土料理をはじめ、地域特有のものがいかに貴重であって、素晴らしいものでも地元の人にとっては当たり前になってしまって気づかないもの。だからこそ、あらためて褒めてもらえると、なんだか誇らしくなれるものです。
名物料理や名産品をガイドブックやメディアで知ることがあっても、どうしてそれを食べるようになったのか?まで歴史が書いてあることは少ないですよね。だからこそ、地域の食を楽しむコツは、積極的に地元の人とお話しすること!だと私たちは考えます。
民宿に泊まって、女将さんに聞いてみるのも楽しそうですね。
居酒屋さんに飲みに行って聞いてみたら、もしかしたら育てた人や、捕ってきた漁師さんに会えちゃうかもしれませんよ?

逆にお目当ての食べ物がなかったとしたら、それは「旬」ではなかったのかもしれないし、漁に出られない日が続いたのかもしれません。日本の食文化が豊かなのは、自然が豊かだからこそ。裏を返せば、時には厳しい自然とも共に暮らしている証拠です。
旅で食文化をめぐる事で、自然の恵に感謝し、いつもあるのが当たり前ではないことに気づくきっかけにもなりますね。
地方に行くとなかなか英語は通じないかもしれませんが、翻訳アプリとあなたの笑顔でぜひ交流を楽しんでくれたら嬉しいです。そんな偶然の出会いや、その土地に住む人しか知らないお話しを聞くことで、もっと日本を好きになってほしいなと思います。
神津島の旅するカフェ&宿「みんなの別荘ファミリア」

私たちオーナーも旅をするのが大好き!
つい先月はベトナムへ行ってコーヒー農家さんを突撃し、コーヒー苗から、豆になって、1杯のコーヒーが出来上がるまでをとことん学んできました!
ファミリア併設のカフェで、多幸湾の湧水を使った水出しコーヒーをはじめ、こだわりのコーヒーを提供しています。
もちろんコーヒーは大好きです。
でも、日本ではコーヒーは豆になった状態で輸入される場合がほとんどです。
日本はアジアトップの消費国でありながら、私たち日本人のほとんどがコーヒーチェリーの状態を見たこともなければ農家さんに会ったことがないのです。

ベトナムのコーヒー農園では初めて見る精製の光景や、農家さんの工夫や暮らし、そして気候変動による生育の難しさなど、さまざまなことを知ることができ、コーヒーも奥が深いんだなぁと、強く実感しました。
そんな経験からも、神津島に来てくれる方には積極的に地元の人ともお話ししてほしいと願い、朝食以外のお食事は島内の飲食店をご紹介しています。地魚を最高の状態に熟成させたお寿司やさん、シェフ自らが釣った魚を使ったフレンチ、湧水を使った地ビールのお店など、グルメなあなたも満足できるユニークなお店が揃っています。
徒歩圏内に10軒程度のお店がありますので、ぜひ旬のこと、料理のことなど、いろいろお話ししながら島グルメを楽しんでください!どんなことをお話ししたか、何が美味しかったか、ぜひ私たちにも教えてくださいね。
コーヒー好きな方もぜひファミリアでお話ししましょう!お待ちしています!
合同会社FamiliAは、神津島で「みんなの別荘ファミリア」を営みながら、地域の魅力を伝え、文化を残すため、宿の領域を超えた活動をしています。 2024年1月には、神津島の観光アプリ【まるっと!神津島】をリリース! 旅マエから島のことがよくわかる<神津島すごろく>と現地を訪れた人だけが体験できる<ドラマチック音声ガイド>2つの機能を持つ全く新しい観光体験をアプリで提供します。もちろん、このアプリは英語対応。日本だけでなく、海外のお客様にも神津島の本当の良さを知ってもらい、島の人と仲良くなるきっかけづくりを目指しています。