古民家を粋にリノベーション!五右衛門風呂付きの宿「民泊ちとせ」(岡山市)

岡山駅から7分、築60年の古民家をリノベーションした「民泊ちとせ」で日本の伝統文化を体験しませんか?五右衛門風呂、葛飾北斎の襖絵、戦国時代の城跡散策など、海外からの観光客にも人気の魅力的な宿泊体験をご紹介します。
- 目次
- 築60年の古民家を現代的に再生「民泊ちとせ」の魅力とは?
- 岡山駅と倉敷駅まで電車で各2駅!
- 昭和30年代建築の魅力を活かした和モダン内装
- 見どころ①葛飾北斎の富嶽三十六景が描かれた襖
- 見どころ②伝統的な日本の入浴文化・五右衛門風呂
- 見どころ③日本の結婚式で着用する色打掛の展示
- 見どころ④城跡の堀を望む静寂のベッドルーム
- 見どころ⑤押入れを活用した機能的なキッチン
- 見どころ⑥バーベキューも楽しめる広い庭園
- 周辺観光スポット①庭瀬城跡で歴史散策
- 周辺観光スポット②撫川城跡で戦国時代を感じる
- お得情報&まとめ
2025年の大阪・関西万博や瀬戸内国際芸術祭により、日本への関心が世界的に高まっています。その中でも岡山県は、関西地方からのアクセスが非常に良好で、JR岡山駅はJR新大阪駅から山陽新幹線(日本の高速鉄道)でわずか約45分の距離にあります。また、香川県のJR高松駅までは特急列車で約55分という立地です。
今回は、海外からの観光客にも高い人気を誇る特別な宿泊施設をご紹介します。2024年11月にオープンした「民泊ちとせ」は、昭和30年代(1950年代)に建てられた建物をリノベーションした、日本の伝統的な暮らしを深く体験できる宿泊施設です。JR岡山駅から電車でわずか約7分という利便性の高い立地で、観光の拠点としても最適です。宿泊施設周辺には室町時代(14世紀後半から16世紀後半の戦国時代)の城跡が残っており、日本の長い歴史を肌で感じられる貴重なエリアでもあります。
築60年の古民家を現代的に再生「民泊ちとせ」の魅力とは?

昭和30年代(1950年代)に建てられた築60年の古民家(日本の伝統的な民家建築)をリノベーションした、最大7名まで宿泊できる1棟貸切の宿泊施設です。日本に住んでいる人でも現在ではなかなか見ることのできない五右衛門風呂も大きな魅力の一つとなっています。岡山の地域文化や日常生活を深く楽しみたい方、2家族など大人数での利用を希望する方、日本の古民家建築に興味を持つ海外からの旅行者に特に人気があります。また、ペットも一緒に宿泊できるペットフレンドリーな宿泊施設としても知られています。
岡山駅と倉敷駅まで電車で各2駅!

山陽新幹線をはじめ、四国地方や山陰地方に向かう列車が集まる交通の要所であるJR岡山駅。「民泊ちとせ」がある山陽本線のJR庭瀬駅は、JR岡山駅からわずか2駅、約7分の距離にあります。江戸時代の美しい街並みが残る倉敷美観地区があるJR倉敷駅までも同じく2駅、10分以内でアクセス可能で、観光の拠点としても非常におすすめです。
レンタカーで訪れる方には、近くにコインパーキングもあり、24時間300円からとリーズナブルな料金設定も嬉しいポイントです。
(宿泊者専用無料駐車場1台完備)

JR庭瀬駅前は静かで落ち着いた雰囲気の住宅街となっています。駅から閑静な住宅街を歩いて5分ほどでに到着します。「民泊ちとせ」の近くには地元のスーパーマーケットが2軒、薬局なども揃っており、日常の買い物にも便利です。
昭和30年代建築の魅力を活かした和モダン内装

日本家屋に見られる襖(ふすま:紙や布で作られた間仕切り)、障子(しょうじ:木枠に和紙を貼った建具)、畳(たたみ:い草で作られた日本の伝統的な床材)、床の間は丁寧に残し、押入れ(おしいれ:収納スペース)だった場所をキッチンに改装するなど、昔ながらの面影を感じられる和モダンな内装に仕上げられています。1階建て2LDK(2つの居室とリビング・ダイニング・キッチン)の間取りで、リビングダイニング、ベッドルーム2部屋、3口コンロの対面式キッチン、五右衛門風呂、洋式トイレが完備されており、バーベキューも楽しめる広い庭園も付いています。
見どころ①葛飾北斎の富嶽三十六景が描かれた襖

特にリビングでは、日本らしい家屋の特徴を存分に見ることができます。江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の代表作「神奈川沖浪裏」(The Great Wave off Kanagawa)が描かれた襖が、訪れる人の目を最初に引きつけます。写真右側は「床の間」で、本来は美術品や書画などを飾る空間です。そして、和室といえば畳。岡山県倉敷市の企業が取り扱っている、紙の素材で作られたパルプ畳を採用しています。上下にスライドし、一部がガラスになっている雪見障子(ゆきみしょうじ:雪景色を楽しむための障子)も必見です。
日本家屋は限られたスペースを用途に合わせて効率的に活用する知恵が込められています。こちらのリビングも、日中は家族が団らんする場所として使用し、夜は寝室として利用できる多機能空間となっています。
見どころ②伝統的な日本の入浴文化・五右衛門風呂

日本の昔ながらの風情を感じられる五右衛門風呂は、「民泊ちとせ」の最大の特徴の一つです。五右衛門風呂とは、かまど(薪を燃やす調理場)の上に鉄釜を設置し、その上に大きな木桶を取り付けた形状の伝統的な風呂です。こちらの古民家でも以前はかまどに薪をくべ、風呂釜の下から直火でお湯を沸かしていましたが、現在は誰でも安全に入浴できるように鉄釜のみを残し、現代の給湯システムに変更されています。

現在は使用されていませんが、当時はこのかまどで火を起こしていました。スタジオジブリ作品(日本の有名なアニメーション制作会社)の映画『となりのトトロ』のワンシーンを思い出させる、ノスタルジックな光景です。
見どころ③日本の結婚式で着用する色打掛の展示

宿内のディスプレイにも注目してください。こちらの着物は色打掛(いろうちかけ)と呼ばれ、日本の伝統的な結婚式で花嫁が着用する豪華な衣装として人気があります。幸福や繁栄の意味を持つ赤色に金色の刺繍、長寿を表す鶴の模様が美しく施されています。
見どころ④城跡の堀を望む静寂のベッドルーム

メインのベッドルームには、クイーンサイズベッド1台とセミダブルベッド1台が配置されています。部屋からは庭瀬城跡の堀(ほり:城を守るための水路)を見ることができ、ゆったりとした静かな時間が流れています。薄紫の着物は、着物愛好家であるオーナーの奥様の私物を装飾として飾っているものです。

白を基調にしたシンプルで温かみのある雰囲気の部屋には、セミダブルベッド1台が設置されています。照明、スイッチ、コンセントは昭和30年代当時のものを使用しており、レトロで趣のある雰囲気を演出しています。
見どころ⑤押入れを活用した機能的なキッチン

元々は押入れ(収納スペース)だった場所をリノベーションし、広々としたキッチンに変身させています。宿泊プランには食事の提供がないため、地元のスーパーマーケットで買い物をして料理を楽しまれる宿泊客が多くいらっしゃいます。炊飯器、電子レンジ、トースター、電気ケトル、鍋、フライパンなど必要な調理器具は一通り揃っているので安心です。たこ焼き器(大阪名物のたこ焼きを作る専用器具)もあり、たこ焼きパーティーをしても盛り上がること間違いありません。

食器類もご覧の通り、種類も豊富に用意されています。日本六古窯(ろっこよう:日本の代表的な6つのやきもの産地)の一つである備前焼(びぜんやき:岡山県の伝統的な陶器)の器もありました。そのほかに、赤ちゃん用の椅子、食器、遊具なども用意されているので、子ども連れのご家族にも利用しやすい環境が整っています。
見どころ⑥バーベキューも楽しめる広い庭園

敷地内のお庭では、バーベキューOK。バーベキューコンロは有料で貸し出し可能ですので、楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。春には桜の木の下でお花見も楽しむことができます。
敷地内の庭では、バーベキューも楽しむことができます。バーベキューコンロは有料で貸し出し可能ですので、家族や友人と楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。春には桜の木の下でお花見も楽しむことができます。

「いつか宿泊施設を経営したい」と幼少期からの夢を実現されたオーナーの景山さん。宿泊施設の名前は奥様の祖母「ちとせ」から名付け、長く愛される宿を目指しています。「民泊ちとせ」が旅の目的地となり、宿泊者の記憶に残る宿になれば、と話してくれました。
周辺観光スポット①庭瀬城跡で歴史散策

「民泊ちとせ」すぐのところに庭瀬城跡があります。室町時代の末頃(16世紀後半)、備中松山の三村元親が築城しました。1602年、宇喜多氏の重臣である戸川肥後守達安が城を拡張し、城下町を整備したという歴史があります。城跡の堀では、カメやコイなどの水生動物を見ることもできます。

現在はブランコや滑り台、ジャングルジムがある「清山ちびっこ広場」として地域住民の憩いの場となっています。広場にある「清山神社」は、1793年に板倉勝喜により建立されました。
周辺観光スポット②撫川城跡で戦国時代を感じる

庭瀬城跡から閑静な住宅街を歩くこと数分のところに、岡山県指定史跡「撫川城跡」があります。1559年に備中成羽城主、三村家親が備前の宇喜多直家の侵攻に備えて築城したと言われています。現在は撫川城跡と庭瀬城跡と分けて呼ばれていますが、元々は一体の城郭だったとされています。

「撫川城跡」のそばには、きれいに整備された公園もあります。子ども連れで宿泊する家族にも、子どもが安全に遊べる場所が近くにあるのは嬉しいポイントです。城跡を中心に、江戸時代に岡山藩が整備した官道の一つである庭瀬往来や神社仏閣、旧庭瀬港、常夜灯(夜間の道しるべとなる灯台)、道標などが残っており、戦国時代から江戸時代の歴史的な雰囲気が色濃く残るエリアです。ぜひ散策も楽しんでみてください。
お得情報&まとめ

「民泊ちとせ」にお得に宿泊したい方は、宿泊施設公式Instagramのダイレクトメッセージから直接ご予約することをお勧めします。
JR庭瀬駅周辺は、岡山の日常生活や文化を垣間見られる素晴らしいエリアでした。「庭瀬城跡」や「撫川城跡」への散策も、新しい岡山の魅力を発見できる貴重な体験となります。地元住民に愛されるスーパーマーケットで食材を購入し、宿泊施設でクッキングを楽しむ。周辺を散策し、岡山の長い歴史に触れる。有名観光地だけではない岡山の真の魅力に触れる旅に出かけてみてはいかがでしょうか。
(写真は一部、宿泊施設より提供いただいています)
【民泊ちとせ】
所在地:岡山県岡山市北区庭瀬882-3
TEL:090-5373-1834
駐車場:1台(無料)
チェックイン:15:00
チェックアウト:10:00
岡山県は、西日本の中央に位置しており、1年を通して雨が少なくて温暖な気候から「晴れの国」と呼ばれています。京都、大阪、広島の有名観光地めぐりの中間点でアクセス便利!瀬戸大橋を経由して四国に渡る際の玄関口でもあります。 また、「フルーツ王国岡山」とも呼ばれ、瀬戸内の温暖な気候の中、太陽を浴びたフルーツは、甘さ、香り、味ともに最高品質。 白桃をはじめ、マスカットやピオーネなど、旬のフルーツが味わえます! 「岡山城」や日本三名園の「岡山後楽園」、倉敷美観地区といった、歴史、文化、アートなど世界に誇る観光スポットもあります!