旅の準備はじめよう

訪日旅行者が、日本の銭湯を初体験!公衆浴場に慣れていない人でも、果たして銭湯を楽しめるのか!エンブレムホステル西新井の企画した銭湯ツアーに同行してみました。
玄関から、珍しいことばかり。「松の湯」の下駄箱は木でできた鍵で閉まります。
お風呂に入る前に、庭園を目の前にして腰掛けで休む男性陣。
女湯のほうにも様々な設備があり、ひとつひとつをじっくり見て試すのも楽しいです。
「松の湯」の番台を務めている岸多喜子さんは、ゲストのみなさんを迎えて「松の湯」の話をしてくれました。
岸さんいわく、「松の湯」の特徴はまさにその古さ。「松の湯」は多喜子さんのお父さんの世代に営業をはじめたので、昭和初期の雰囲気を残しています。他の銭湯より比較的に広く、一度に50人ものお客さんを収容できます。
他のお客さんとの会話が楽しめるのも銭湯ならではの見どころで、「松の湯」は長く地域の社交場の役割を果たしていました。
岸さんによる「松の湯」の話を聞いた後は、入浴準備の始まりです。ツアーを企画したエンブレムホステルのスタッフ小山舞さんが、お風呂の入り方を説明してくれます。
気になる方は、「知っておきたい、日本のお風呂・温泉・銭湯の文化とマナー」を読んでみてください。
小山さんご自身も大の銭湯好きだそうで、説明にも熱がこもります。最初は少し緊張していた参加者の方々も、その陽気な案内のおかげでなんだかお風呂に入りたくなってきた様子。
45分後くらい「松の湯」のお風呂を楽しんだみなさんは外へ出てきて、感想交換をはじめました。
「一人で来たら、お風呂に入る勇気が出なかったかもしれないけど、みんなでおしゃべりしながら入ったので、ただただ楽しかった」、「日差しを浴びながらお風呂に入るのが気持ちよかった」「本当にリラックスができた~」といった感想が飛び交いました!
「カナダでは、プールやビーチに行くとき、かっこよく見えなければならい、いつも何か面白いことをしなければならない。しかし銭湯では、普通に服を脱いで、お風呂に入るだけだね。その日常的な感じが大好きだ」というような感想も。
銭湯に行くことは、地域に住む人の日常を体験すること。入浴後は別の日常を体験してみましょう。
みんなで西新井の関原商店街を散策してみました。
焼き鳥からスイーツやアイスクリームなど、関原商店街に並ぶ地元のお店で買える美味しいものを食べながら、宿泊先のエンブレムホステルにたどり着くまで、銭湯にまつわる多面的な文化についての話が楽しく続きました。
今回の銭湯ツアーは、足立区の銭湯の魅力を海外から来たゲストに知ってもらうため、エンブレムホステル西新井のスタッフさんが企画されました。
日本の銭湯文化を体験したい方は、エンブレムホステル西新井まで今後の銭湯ツアーに関するお問い合わせをお送りください。
取材協力:エンブレムホステル西新井、銭湯盛り上げ隊、松の湯
2016年よりMATCHA編集者。 能楽をはじめとする日本の舞台芸術に魅せられて2012年に来日。同年から生け花(池坊)と茶道(表千家)を習っています。 勤務時間外は短編小説や劇評を書いていて、作品を総合文学ウェブメディア「文学金魚」でお読みいただけます。