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【福井県越前市】未来の町を支える伝統的工芸品と食材と地元の人
未来の町を支える伝統的工芸品と食材と地元の人
Bistro Un(ビストロ アン)オーナーの高田太賀さんは、神奈川県出身である。高田さんと越前市との出合いは、友人の飲食店開業をサポートした2019年(令和元年)5月のこと。その後、家族とともにIターンし、翌年5月に自店をオープンさせたのは、サポートする数カ月の間に越前市に伝わる越前打刃物や越前和紙、越前箪笥をはじめとする国指定の伝統的工芸品や新鮮な地元食材に惚れ込んだからに他ならない。
「越前市が世界で生き残るには、観光資源を生かすこと。越前打刃物や越前和紙、越前箪笥、地元食材が素晴らしい武器になる。でも、現状ではそれらを十分に生かし切れてない、もったいないと感じると同時に、 さまざまな業態の飲食店を経験してきた自分ならそれらをもっと生かせると確信したんです」
惚れ込んだものについては友人知人から情報を入手したり、自ら問い合わせて歴史や文化、技術などを聞き、実際に使い、その素晴らしさを再確認。自店でも積極的に取り入れていこうとする姿勢である。切れ味はもちろん、使いやすさを熟考した個性的なナイフの柄(持ち手)や、明暗を調整した手漉き和紙の照明には心底驚き、感動したという。
「昔からの工芸品は日常生活と親和性が高いということに加え、新鮮で美味しい地場食材のこともアピールして多くの方に知っていただきたい。そしてもっと国内外に越前市の素晴らしさを発信していくつもりです」
さらに高田さんは、それらを丹精込めて作り続ける職人や生産者の熱い想い、人々のつながりの強さやあたたかさ、やさしさにも心を掴まれている。だから今後は人と人をつなぎ、若手雇用にも積極的に取り組んでいくとも。
「例えば、飲食店目線でデザイナーと建築家、現代アートをつないで新ブランドを生み出し、発信する。そこに独自のストーリーがあれば、観光資源としての強みもさらに増すと思うんです。そうしながら、“越前市でしか食べられないもので、越前市では食べられないものを創る”を実践していきます」
誇るべき観光資源を生かすこのビジネスモデルを、全国各地に広げていきたいと意気込む高田さん。その第一歩が越前市であるのはタイミングや縁もあるが、必然ともいえる。フランス語で1や一歩、1号店、初心などの意味を持つ店名のUn(アン)が、それを物語っている。
https://www.echizen-tourism.jp/travel_echizen/food_detail/105?
越前叡智(えちぜんえいち) ~Proposing a new tourism, a journey of wisdom.~ 1500年も脈々と先人たちの技と心を受け継ぐまち。 いにしえの王が治めた「越の国」の入口、越前。 かつて日本海の向こうから最先端の技術と文化が真っ先に流入し、日本の奥深いものづくりの起源となった、叡智の集積地。 土地の自然と共生する伝統的な産業やここでくらす人々の中に、人類が次の1000年へ携えていきたい普遍の知恵が息づいています。 いまこの地で、国境や時空を越えて交流することで生まれる未来があります。 光を見つける新しい探究の旅。 ようこそ、越前へ。