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門外不出のイースター島のモアイ像が南三陸に!チリと南三陸の絆
世界に2体だけしかないモアイ像が宮城県南三陸町にはあります。 その背景には、津波を乗り越えたチリと南三陸の絆のストーリーがありました。
南米チリのイースター島で有名なモアイ像。島の石で制作したものは本来、門外不出だが、世界で唯一、持ち出しを許された貴重な1体が宮城県南三陸町にあります。
南三陸町とチリ(イースター島)との関係性は?
地球の裏側にあるチリと南三陸は同じく津波の被害を被った地域同士で強い絆で結ばれています。
1960年に発生したチリ地震津波で南三陸町の住民が犠牲となり、この津波の記憶を未来に伝えようと、30年後の1990年に国鳥コンドルの碑がチリから贈られ、1991年には南三陸町がふるさと創生事業の一環としてチリ人彫刻家に依頼して創ったイースター島のモアイが、志津川地区の松原公園(震災前の場所)に設置されました。(写真右)ところが2011年に東日本大震災の津波で流され、頭部と胴体が別々に。震災後、発見された頭部は、南三陸高校に設置され、高校生を見守ってきました。胴体は、しばらくたってから同じ町内で発見されたのです。
イースター島の長老は震災後に南三陸へ再び、モアイ像を贈ることを呼びかけた。「海に破壊された日本の町に、人々が再びそこで生きていきたいと思えるようなマナ(霊力)を与えるモアイを、贈れないのか? 私は息子とともに、日本の人たちが必要としているモアイを彫る!」イースター島は世界遺産で、石を持ち出すことに地元で反対意見もあったが、それまでに日本から受けた支援に触れて「復興を見守るモアイが必要だ」と説得したという。
そこで送られたのは、世界に2体しかない目の入ったモアイ像🗿
「眼を入れるとマナ (霊力)がモアイに宿る。南三陸の悲しみを取り払い復興を見守る存在になることを願っている」
チリからの想いの詰まったモアイ像は、2023年7月夏に新しくできた「うみべの広場」に2体揃ってお披露目です。
南三陸とチリは、住民同士との交流もあり、Tsunami Ladiesと津波の被害を乗り越えた女性たちのドキュメンタリーも制作されました。
2023年夏にオープンした「うみべの広場」にモアイ像2体
海に背を向け町を見守るように設置された2体のモアイ像は、ともにチリ共和国から届けられました。このうち1体は津波で流されたものの、現在の南三陸高校で大切に保管されてきました。もう1体は、2013年から町内の商店街に一時的に置かれていたが、志津川湾を望む新たな広場に移され、2023年7月29日にお披露目されました。
逆境に直面した両国民の立ち上がる力をたたえ、連帯の絆を生むため長年交流してきた。2体のモアイ像は、両国を結びつける絆として、これからも町を見守り続けます。
うみべの広場へのアクセス
〒986-0743 宮城県本吉郡南三陸町志津川南町68
道の駅さんさん南三陸から海側へ徒歩3分
駐車場有り
南三陸町観光協会では、観光案内所、震災伝承施設「南三陸311メモリアル」、海が見えるキャンプ場「神割崎キャンプ場」の運営を行っています。また、修学旅行や企業研修などの教育旅行の受け入れコーディネートも実施しています。仙台駅からも車で1時間半で「自然と共に生きる」を学べるまちに是非お越しください。