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【2024年8月-9月開催】SCOTサマー・シーズン2024 利賀は マスマス 上機嫌!〜日程・アクセスなどをご紹介〜
毎夏利賀で開催している鈴木忠志の俳優訓練法「スズキ・トレーニング・メソッド」を学ぶサマー・キャンプに、今年は世界26カ国から150人もの応募がありました。そのため、初めて「アジア・クラス」も開設し、利賀の夏はマスマス国際化した「場」となります。 多様な人々が、同じ時間と空間を共有し、舞台芸術を通して共振する「利賀」。 今年も、劇団員が丹精込めて育てた伯爵カボチャなどを、花火劇『世界の果てからこんにちはⅠ』の終演後に持ち帰りいただけます! 唯一無二の体験、利賀の夏にぜひお越しください。
SCOTサマー・シーズンとは?
世界レベルの演劇プログラムを楽しむ夏の祭典。世界中の演劇ファンが「演劇の聖地」利賀を訪れます。
2024年のプログラムは
2024年は、8月23日(金)~9月8日(日)で開催します。各日程で、公演内容が異なります。
●『世界の果てからこんにちはⅠ』
構成・演出:鈴木忠志 出演:SCOT
宗教人の世俗的会話や日本の民族主義者の妄言、歌謡曲に現れるセンチメンタルな抒情。古今東西の言語素材を駆使して、日本人が陥るバランスを欠いた心性を、華麗な花火とともに表出する。初演から30年余、時代の変遷とともにますます身に迫る、鈴木忠志の日本人論。
●国際版『シラノ・ド・ベルジュラック』
演出:鈴木忠志 原作:エドモン・ロスタン 出演:SCOT
フランスの戯曲に描かれた男の恋心を、華麗なヴェルディのオペラ「椿姫」の音楽によって彩る、男の心意気の物語。日本人はなぜ「シラノ・ド・ベルジュラック」と「椿姫」の物語を愛したのか。ロクサーヌをロシアの女優が、クリスチャンを中国の俳優が、シラノをSCOT の俳優が演じる競演版。
●『「からたち日記」由来』
演出:鈴木忠志 作:鹿沢信夫 出演:SCOT
島倉千代子が唄ってヒットした歌謡曲「からたち日記」の出自はどこにあるのか……。大正時代の華族の令嬢と車夫の心中事件に材をとった、老いた講釈師たちによる悲恋の物語。流行歌に想いを託すほかなかった老女の心情が、チンドン太鼓やクラリネットの調べとともに語られる。
●鈴木忠志トーク
来年で利賀に拠点を移してから50 年目を迎えるSCOT の軌跡と未来について、鈴木忠志が語り、観客の皆様の質問にも答える利賀の夏恒例のトーク。
日本の現代舞台芸術を世界へ
世界にも類を見ない利賀のユニークな劇場群で、次代を担う舞台芸術家が作品を創造し、発表する企画「桃太郎の会」。鈴木忠志が提唱したこの企画に賛同した宮城聰(静岡県静岡市)、平田オリザ(兵庫県豊岡市)、中島諒人(鳥取県鳥取市)が推薦する演出家がそれぞれ、鈴木忠志が選んだ課題作品を利賀の劇場で上演します。今年は、特別参加として新潟を拠点に世界的に活躍する金森穣のダンス作品が加わります。
●『野火』大岡昇平
演出:瀬戸山美咲 芸術監督:鈴木忠志 制作:SCOT(富山)
演出:堀川炎 芸術監督:平田オリザ 制作:アゴラ企画(兵庫)
太平洋戦争末期、フィリピンのレイテ島で偶然生き延びてしまった一等兵が、飢餓状態で敵におびえながらジャングルを彷徨い続ける。平凡な男の異常な戦争体験をもとに、戦争とは何かを問いかけ、人間精神の極限状態を描く大岡昇平の小説を舞台化する。
●『象』別役実
演出:福永武史 芸術監督:中島諒人 制作:鳥の劇場(鳥取)
演出:EMMA(旧・豊永順子) 芸術監督:宮城聰 制作:SPAC-静岡県舞台芸術センター(静岡)
今や病院で死を待つしかない男は、かつて被曝によるケロイドをさらして喝采を浴びていたことがある。この男の甥は世間の片隅で静かな人生を送ることを願っている。悲惨な戦争によって不幸な人生を生きることを強いられた人間像を通して、戦争の深層を抉り出す作品。
●『めまい』
演出振付:金森穣 出演:Noism0、Noism1 制作:SCOT(富山)
ヒッチコックのサスペンス映画「めまい」の原作となっているボアロー= ナルスジャックの小説「死者の中から」にインスピレーションを得て創作される作品。自他の境を見失っていく人間の様態を踊る。
●「4人の演出家によるトーク」
出演:瀬戸山美咲、堀川炎、福永武史、EMMA
4人の演出家が、戦争を題材にした2つの作品の創造過程について語る。
観劇するには
電話、または直接現地の事務所で予約してください。FAX、E-mail、ウェブサイトからの受付は行っていません。
7月27日(土)10:00受付開始
TEL: 0763-68-2216(受付時間10:00~17:00)
予約にはSCOT倶楽部への登録が必要です。SCOT倶楽部の会友の方は名前と会友番号をお伝えください。登録がまだの方は名前、住所、電話番号をお知らせいただき登録を済ませてから、予約してください。複数名で予約される場合は、同伴の方も登録してください。登録はSCOT倶楽部公式サイトからもできます。後日、会友証を郵送します。なお、観劇の予約は、会友証がお手元に届く前でもできます。
“ご随意に”
利賀におけるSCOTの公演は、公演に対する入場料金を戴くという考え方をとっていません。SCOTの活動自体を応援してくださる方から、「お志」を戴くことにしています。皆様のお気持ちに応じて、ご支援の方法を“ご随意に”お決めください。
<SCOT倶楽部>
利賀での活動を応援してくださる皆様に、「SCOT倶楽部」の会友として登録をしていただいています。会友になっていただいた方に優先的に活動のご案内をしています。
SCOTサマー・シーズンに訪れる方へ
会場について
SCOTサマーシーズンは利賀芸術公園で開催されます。利賀芸術公園は、富山県南砺市利賀村にあり、日本最大級の合掌造りの劇場、野外劇場など6つの劇場、稽古場、宿舎等を擁する世界に類をみない舞台芸術施設群です。
宿泊・交通について
村内は宿が少なく、すぐに満室になりますのでお早めにご予約ください。また、利賀村への公共交通機関は、越中八尾駅と井波からの南砺市営バス(1日2便)のみです。SCOTサマーシーズン期間中は公演に合わせた富山駅や金沢駅などからの連絡バス(要予約)が運行されます。
連絡バスや宿泊のご予約 (7月27日(土)受付開始)
TEL0763-68-2328(受付時間10:00~17:00)
※予約には感が系予約番号が必要です。先に観劇の予約をお済ませください。
食事について
利賀芸術公園の近隣には、コンビニや売店がありません。お食事はグルメ館の食堂や売店をご利用ください。ATMやクレジットカードが使える場所がありません。現金をご持参ください。
グルメ館は、観劇の合間に、ゆっくりと食事や休憩をしていただくことができる場所です。利賀そばや軽食、お弁当、お飲み物などをご用意しています。利賀の食材を活かした料理を探求する「とが美食倶楽部」からは、利賀豆腐を使った「利賀まん」を販売します。
18:00~グルメ館営業終了まで、グルメ館前にて「artisan933」によるナイトラウンジも開店します。自然の中で、利賀ならではのドリンクをお楽しみいただけます。
特設テントサイトや瞑想の郷、利賀国際キャンプ場にお泊まりのお客様は、朝食(500円・要予約)をお召し上がりいただけます。
環境について
朝晩は10度以下まで冷え込むことがあります。服装にはご注意ください。夏期は虫の多い時期です。虫よけなどを持参してください。自動車でお越しの場合は、険しい山道がありますのでお気をつけください。「天竺温泉の郷」は能登半島地震の被害により休館しています。日帰り入浴、レストランの利用はできません。会場間の移動には、無料のシャトルバスをご利用いただけます。
私達は富山県南砺市の魅力を国内外に発信しています。 富山県南西部に位置する南砺市は、四季折々の豊かな自然に恵まれ、日本の原風景と、古き良き日本の伝統文化が今に色濃く残っている場所です。 合掌造り集落で知られる五箇山は、独自の文化を持ちながら人々が暮らす、まさに「生きた世界遺産」。田園に広がる散居村も、この地方独特の特別な風景のひとつです。中世から近世にかけて絹織物で栄えた城端や、木彫りで知られる井波には、薫り高い歴史と文化が息づき、棟方志功が暮らした福光、市場町として栄えた福野、椿の里の井口、 演劇と都市交流の利賀など、南砺の里山はいつも旅の魅力にあふれ、人々は温かい笑顔でむかえてくれます。