【鹿児島】南さつま市を遊び尽くす!5つのエリアで楽しむ絶景と文化のガイド
鹿児島県の薩摩半島の南西に位置する「南さつま市」。ここは、かつての5つの町が合体してできた、非常にユニークな街です。 海、山、歴史、そして美味しい食。エリアごとに全く異なる魅力を持つ南さつま市の楽しみ方を、5つのキーワードで紹介します。
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目次
- 1. 【加世田(Kaseda)】砂の芸術とサムライの歴史
- 2. 【笠沙(Kasasa)】神話が残る海岸線と夕日の絶景
- 3. 【大浦(Oura)】豊かな農業地帯とパノラマビュー
- 4. 【坊津(Bonotsu)】「坊津ブルー」の海と国際貿易の歴史
- 5. 【金峰(Kinpo)】霊峰と美味しいお米
1. 【加世田(Kaseda)】砂の芸術とサムライの歴史
市の中心部である加世田エリアは、アートと歴史が好きな人に最適です。
砂の祭典(Sand Sculpture)
日本三大砂丘の一つ「吹上浜(ふきあげはま)」がある南さつま市では、毎年巨大な砂の彫像が並ぶイベントが開催されます。精巧に作られた砂のアートは圧巻です。
国内外の彫刻家が作る精巧で巨大な砂像は圧巻の迫力。
夜にはライトアップや花火が幻想的な雰囲気を演出し、大人から子供まで楽しめます。
毎年異なるテーマで制作されるため、何度訪れても新しい感動があります。
砂で作られたとは思えない繊細な造形美を、潮風を感じながら間近で体感できる、南さつまを代表する一大スペクタクルです。

加世田麓(Kaseda-fumoto)
江戸時代の「武家屋敷(サムライの家)」が残る美しい地区です。古い石垣と緑の生け垣が続く道を歩けば、タイムスリップしたような気分を味わえます。
江戸時代の薩摩藩独自の統治制度「外城制度」の面影を残す武家屋敷群です。
整然と積まれた石垣と美しく切り揃えられた生垣が続く町並みは、
国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されています。静かな路地を歩けば、当時の武士の暮らしや格式高い雰囲気を感じることができます。
歴史的な景観が今なお市民の生活の場として大切に守られており、散策しながら日本の原風景と落ち着いた時間を楽しめる貴重なエリアです。


交流拠点「きやったもんせ南さつま」
地元の特産品を買ったり、地域の人と交流したりできる新しいスポットです。
地元の情報や商品が豊富に揃う南さつま市の観光・物産の拠点です。
「きやったもんせ」とは地元の方言で「ようこそ」の意味。館内には観光案内所も併設されており、旅の情報収集にも最適です。特産品を使った軽食や、地域の人々との交流が楽しめる温かい雰囲気が魅力。
ドライブの休憩に立ち寄れば、南さつまの旬の味覚と地域の活気に触れることができ、お土産選びにも困らない便利な施設です。


マルス津貫蒸溜所
本土最南端のウイスキー蒸溜所として知られ、盆地特有の寒暖差がある津貫の気候を活かした熟成が特徴です。かつての石蔵を活用した貯蔵庫や、伝統を受け継ぐポットスチルを見学でき、ウイスキー造りの情熱を肌で感じられます。併設の「本坊家旧邸」では、落ち着いた空間でテイスティングやカフェを楽しむことが可能。世界中のウイスキーファンが注目する、力強くフルーティーな「津貫」の個性を深く堪能できる聖地です。


万世特攻平和祈念館
太平洋戦争末期、わずか4か月間だけ運用された「万世陸軍飛行場」の跡地に立つ祈念館です。館内には海底から引き揚げられた零戦や、特攻隊員が家族へ宛てた遺書、遺品が展示されています。若い隊員たちの等身大の言葉は、訪れる人の心に平和の尊さを強く訴えかけます。静かな松林に囲まれたこの場所は、歴史を正しく学び、命の重みと平和への祈りを次世代へつなぐための、極めて重要で平和の学びの場となっています。


2. 【笠沙(Kasasa)】神話が残る海岸線と夕日の絶景
海沿いのドライブを楽しみたいなら、笠沙エリアがおすすめです。
南さつま海道八景
リアス式海岸に沿って走る国道226号線は、九州屈指のシーサイドコースです。東シナ海に沈む夕日は、言葉を失うほどの美しさです。
南さつま市の美しい海岸線に沿って点在する、8つの絶景スポットの総称です。東シナ海を望むリアス式海岸のダイナミックな景観や、水平線に沈む夕日、歴史ある港町の風景など、エリアごとに異なる表情を楽しめます。国道226号線を中心としたドライブコースとして人気で、各展望所には案内板も設置されています。車を停めて深呼吸すれば、潮騒と絶景が心を満たしてくれる、まさに「絶景の宝庫」を巡る贅沢な旅が叶います。



石垣の里 大当
厳しい潮風から家を守るために作られた「石垣の里」があります。先人の知恵が詰まった、日本らしい風景を見ることができます。
笠沙エリアに位置し、厳しい潮風から家を守るために積み上げられた見事な石垣が残る集落です。
自然石を巧みに組み合わせた石垣が迷路のように続く風景は、まさに先人の知恵と力強さの象徴。
国の重要文化的景観にも選ばれており、懐かしい日本の原風景が色濃く残っています。狭い路地を歩くと、石垣の隙間に咲く花や海からの風を感じ、ゆったりとした時間が流れます。生活の知恵が美しさに昇華された、唯一無二の景観です。


杜氏の里笠沙
焼酎造りのプロフェッショナル「黒瀬杜氏」たちの技術と歴史を伝える施設です。明治時代から全国各地の蔵元へ出向き、日本の焼酎文化を支えてきた杜氏たちの功績や、伝統的な木樽蒸留器を用いた焼酎造りを学ぶことができます。館内では実際に造られた焼酎の試飲や購入も可能。独自の文化が息づく笠沙の地で、職人たちの情熱とこだわりが詰まった一杯の背景を知ることで、焼酎の味わいがより一層深まる特別な体験ができます。


3. 【大浦(Oura)】豊かな農業地帯とパノラマビュー
開放的な景色を楽しみたいなら大浦エリアです。
亀ヶ丘(Kamegaoka)
標高387メートルの展望台からは、リアス式海岸と東シナ海のパノラマビューが楽しめます。
標高387メートル、亀の形に似た山頂から東シナ海のパノラマビューを楽しめる絶景スポットです。眼下にはリアス式海岸の複雑な造形と、透き通るような青い海が広がり、天気の良い日には遠く甑島(こしきしま)まで見渡せます。パラグライダーの出発点としても有名で、空を舞うカラフルな翼と絶景のコントラストは圧巻。360度の視界が開けた山頂で風を感じれば、地球の丸さを実感できる開放感に包まれる、最高の癒やしスポットです。


くじらの眠る丘
2002年に大浦海岸へ座礁した14頭のマッコウクジラの記憶を留める場所です。敷地内にはクジラの骨格標本が展示されており、その圧倒的な大きさに驚かされます。海と共に生きるこの地域の人々が、クジラを弔い、自然との共生を考えるために整備されました。丘からは美しい海を一望でき、穏やかな波の音を聞きながら、生命の尊さや海の豊かさに思いを馳せる、静かで深い感動を呼ぶ観光スポットとして親しまれています。


4. 【坊津(Bonotsu)】「坊津ブルー」の海と国際貿易の歴史
透明度の高い海と、深い歴史に触れたいなら坊津エリアです。
映画「007」ロケ地
1967年公開の映画『007は二度死ぬ』の撮影が行われた場所として、世界中のファンに知られています。主演のショーン・コネリーが訪れた当時の面影が残る秋目の港町には、記念碑も建てられています。透明度の高い海と険しい山々に囲まれた、静かで美しい漁村の風景は、まさに映画の舞台にふさわしい神秘的な雰囲気。スパイ映画の歴史に刻まれたこの地を訪れれば、往年の名シーンと、変わらない美しい自然を同時に楽しめます。

鑑真記念館
日本に戒律を伝えるため、5度の失敗を乗り越えて来日した唐の高僧・鑑真和上の功績を讃える記念館です。753年に鑑真が日本初の上陸を果たした秋目の地に建てられました。館内では彼の苦難の道のりや、日本文化に与えた多大な影響を詳しく紹介しています。美しい海を背景に立つ姿は、当時の国際交流の歴史を感じさせます。不屈の精神で海を渡ってきた鑑真の情熱に触れ、歴史のロマンに浸ることができる学びの拠点です。

坊津ブルー
古くから日本三津の一つとして栄えた坊津は、リアス式海岸が織りなす「水墨画のような美しさ」が魅力です。特に海に突き出す「双剣石」などの奇岩と、透明度の高い「坊津ブルー」の海のコントラストは絶景の一言。入り組んだ海岸線には古い漁村が点在し、歴史の重みと静寂が共存しています。古の文人たちも愛したこの風景は、四季や時間ごとに異なる表情を見せ、訪れる人の心を穏やかに癒やす、南さつまを象徴する景勝地です。

5. 【金峰(Kinpo)】霊峰と美味しいお米
山歩きとリラクゼーションを求めるなら金峰エリアです。
金峰山
北峰、中峰、南峰の三つの峰を持つ、南さつま市のシンボル的な霊峰です。古くから山岳信仰の対象として崇められており、登山道が整備されているため初心者でも気軽にトレッキングを楽しめます。山頂からは吹上浜や東シナ海、遠くには桜島まで見渡せる360度の大パノラマが広がります。春の新緑や秋の紅葉など、豊かな自然を感じながら歩くひとときは格別。

金峰コシヒカリ
鹿児島県内でも有数の早場米の産地として知られる、金峰町で作られるブランド米です。豊かな土壌と澄んだ水、そして南国の太陽をいっぱいに浴びて育ったお米は、強い甘みと粘りが特徴。県内外から高い評価を得ており、新米の時期には多くの人がその味を求めて訪れます。一口食べれば、お米本来の香りが口いっぱいに広がり、おかずがなくても満足できるほどの美味しさ。金峰の自然が育んだ、まさに「大地の恵み」を象徴する逸品です。


コスモス畑
秋になると金峰町の休耕田を利用して広大なコスモス畑が現れます。色とりどりのコスモスが風に揺れる風景は、訪れる人の心を和ませる秋の風物詩です。見頃に合わせて「コスモスまつり」も開催され、地元の特産品販売などで賑わいます。澄み渡る秋空と、ピンクや白の花々が織りなすコントラストはフォトスポットとしても大人気。金峰山を背景に広がる花のじゅうたんの中を歩けば、南さつまの穏やかな季節の移ろいを感じられます。

【鹿児島県】南さつま市は、本土最南西端に位置する、食と自然資源にあふれた街です。 ●映画『007は二度死ぬ(You Only Live Twice)』撮影地 ●鑑真大和上上陸地 ●【日本遺産】重要伝統的建造物群保存地区『加世田麓』 ●黒瀬杜氏/阿多杜氏発祥の地(南さつま七蔵焼酎) ●九州百名山『金峰山』 ●薩摩半島の三名山『野間岳』