「晴寿司」って知ってる? 自由なスタイルで味わう岡山の郷土料理
魚介をはじめ、肉? フルーツ!?とバリエーション豊富な新スタイルのお寿司が話題。新たな岡山の地産地消グルメとして注目の「晴寿司(はれずし)」が食べられるお店を、岡山県の「地産地消協力店」登録店の中からご紹介します。
「晴寿司」とは?
岡山県の郷土料理として知られる「ばら寿司」は、古くからハレの日の料理として親しまれているもの。しかし、暮らし方や環境の変化にともない作り手が減少し食材の入手も困難に…。そんな中で、郷土の味を後世に繋ぐべく生まれたのが「晴寿司」です。シャリは岡山県産米、具材に旬な岡山県産食材を使用。郷土の食材、郷土の味を色んなスタイルで愉しめる、それが令和のばら寿司「晴寿司」なのです。
1.吉備SA下り/和食レストラン温羅の郷(岡山市)
岡山の食材を使ったグルメが味わえる飲食店や、岡山ならではのお土産が揃うショップ、岡山産の旬の野菜や果物が並ぶマルシェなど、施設全体で岡山を発信している「山陽自動車道・吉備SA下り」。ウエルカムゲートがあり、一般道からもアクセスできる「温羅の郷」は、高速道路のサービスエリアで本格的な和食が堪能できるレストランです。こちらの晴寿司は、なんと「苺の海鮮寿司」(1,580円)! 真っ赤ないちごがトッピングされたお寿司は、まるでデコレーションケーキのような可愛らしさです。
酢飯をよ~く見ると、ほんのりピンク色。実はいちごのピューレを混ぜ込んでいるのだそう。甘みを含んだいちごの爽やかさがお酢の酸味と意外にもマッチ。まろやかな風味の酢飯は魚とも相性がよく、初めて出会う美味しさです。具材と酢飯を混ぜ合わせても、魚を刺身のように醤油につけて食べてもOK。お好みで楽しんで。
使われている魚は、もっちりとして上品な甘みのあるサワラ、コクと歯ごたえのあるタイ、クセが少なく程よく脂ののったハマチ。料理長自ら毎朝下津井の市場へ足を運び、目利きして仕入れる瀬戸内の魚は新鮮そのもの! それぞれの味の違いや食感が楽しめます。
こちらの晴寿司の“顔”ともいえるいちごは、SA内のマルシェに並ぶ地元産。真っ赤に色づいたとれたて完熟いちごの甘酸っぱい香りが鼻をくすぐります。「苺の海鮮寿司」は、美味しいいちごが入荷する時季限定のメニュー。提供期間は12月~5月末頃なので、お見逃しなく。
【吉備SA下り/和食レストラン 温羅の郷】
所在地:岡山県岡山市北区今岡476
TEL:086-284-8600営業時間:11:00~21:00(L.O.20:30)
定休日:なし駐車場:大型110台、小型134台、ウエルカムゲート(一般道側)約30台
2.津山旬菜レストラン城見亭(津山市)
県北・津山市で晴寿司を提供しているのが、アルネ・津山の4階にあるレストラン「城見亭」です。古くから肉食文化がある津山の地らしく、メイン食材は牛肉。「寿司に肉!?」とは意外な感じもしますが、濃い味付けのつやま和牛とさっぱりとした酢飯の組み合わせが絶妙で、お互いの味を引き立てています。酢飯の上に錦糸卵、大葉、椎茸、酢れんこん、きゅうりにレモンを添えた「つやま和牛の牛すき晴寿司」(1,500円)。
もう一品は「つやま和牛のローストビーフ晴寿司」(1,500円)。やわらかくジューシーなローストビーフにしょうゆベースの自家製ソースをかけていただきます。どちらもランチタイムのみの提供で要事前予約。毎朝地元JA等から仕入れる新鮮野菜のサラダと、旬食材の小鉢、地元産米粉の麺が入ったすまし汁がセットになっています。
津山産の小麦ふすまを餌に加えて育てられたつやま和牛。「城見亭」では、牛すき晴寿司には肩ロース(写真)を、ローストビーフ晴寿司にはもも肉を使用しています。
お米は日本穀物検定協会の食味ランキングで5年連続特Aを獲得した、津山市産きぬむすめ「曲辰米(かねたつまい)」。JALのファーストクラス機内食にも採用された曲辰米は、昼夜の寒暖差ときれいな水に育まれたお米。肉の味にも負けない美味しさです。
【津山旬菜レストラン城見亭】
所在地:岡山県津山市新魚町17 アルネ・津山4階
TEL:0868-35-3805営業時間:10:00~17:00
※ランチタイムは11:00~15:00(L.O.14:30)定休日:水曜日、不定休
駐車場:アルネ・津山駐車場利用
3.寿司和食 一心(倉敷市)
倉敷市南部、海に面した児島の町で半世紀近く営まれている「一心」は、瀬戸内の海の幸が楽しめる海鮮和食店。刺身はもちろん、天ぷら、煮付、焼き魚など、様々な手法で旬の魚介が味わえる一軒です。こちらでは金曜日のみの限定メニューとして「晴寿司(茶碗蒸し、みそ汁付)」を提供(1,320円)。県産のお米を使った酢飯は甘めの味付けで、それぞれ別々に下拵えされた、れんこん、にんじん、ごぼう、たけのこ等が混ぜ込まれた五目ずし。上には魚介や野菜などの大ぶり具材が乗った、スタンダードかつ贅沢なばら寿司です。
錦糸卵の上を飾るのは、瀬戸内・岡山ならではの食材。旨みと甘みの強いがざえび、芳ばしい焼き穴子、甘辛く煮た藻貝など多彩です。また、岡山の郷土料理・ばら寿司には欠かせない魚の酢漬けには、サワラが使われています。
「一心」の晴寿司はテイクアウトもできます。彩りも華やかなので行楽シーズンのおでかけや春のお花見のお供にもぴったり。1人分1,296円。依頼があればすし桶での注文も受け付けてくれます。写真は5人前(5,500円/テイクアウト5,400円)。
店内は落ち着いた雰囲気。1階はカウンターとお座敷、個室の全27席。2階では40名までの宴会も可能です。定食や丼もの、にぎり、えびや穴子の箱ずし、会席料理など、幅広く対応してくれる、地元人にも観光客にも嬉しいお店です。
【寿司和食 一心】
所在地:岡山県倉敷市児島駅前1-68
TEL:086-472-7728営業時間:11:30~14:00、17:00~22:00
定休日:月曜日駐車場:5台 ※別場所に3台あり
岡山県は、西日本の中央に位置しており、1年を通して雨が少なくて温暖な気候から「晴れの国」と呼ばれています。京都、大阪、広島の有名観光地めぐりの中間点でアクセス便利!瀬戸大橋を経由して四国に渡る際の玄関口でもあります。 また、「フルーツ王国岡山」とも呼ばれ、瀬戸内の温暖な気候の中、太陽を浴びたフルーツは、甘さ、香り、味ともに最高品質。 白桃をはじめ、マスカットやピオーネなど、旬のフルーツが味わえます! 「岡山城」や日本三名園の「岡山後楽園」、倉敷美観地区といった、歴史、文化、アートなど世界に誇る観光スポットもあります!