米沢の伝統と文化に触れてみよう!おすすめの手づくり体験スポット4選
山形県米沢市には、日本の伝統文化や職人技が息づく体験スポットが数多くあります。木像への絵付けや織物の染色・織り、さらには写経など。多彩なアクティビティを通じて、その奥深い魅力に触れてみませんか?
山形県米沢市の伝統文化
米沢市の伝統文化は、江戸時代(1603年~1868年)にこの地を管理していた領主の上杉鷹山と深いかかわりがあります。上杉鷹山は、貧しい財政を立て直すためにいろいろな工夫をしたことで有名です。そのひとつが、新しい産業をつくることでした。例えば米沢独自の織物である「米沢織」や「紅花染め」、元は植木であった植物「ウコギ」の食用転換、農民の冬の手仕事である「笹野一刀彫」などがあげられます。
そうして生まれた伝統的な文化は、現在も受け継がれています。
1.笹野一刀彫の絵付け体験
1200年ほど前から米沢市笹野地区で受け継がれている伝統工芸の名は「笹野一刀彫(ささのいっとうぼり)」。笹野一刀彫で作られた勇ましい鷹の置き物「お鷹ぽっぽ」は魔除けや商売繁盛などの願いを込めた民芸品として知られています。
材料となる木材は、こしあぶらの木やえんじゅの木が使われています。伐採してから1年間、陰干しをした木材は、柔らかくて軽く、彫りやすくなるため、細やかな彫刻が可能になるそうです。
米沢の「笹野民芸館」でできるのは、まっ白なお鷹ぽっぽに筆を使って絵付けする体験です。イラストが書かれ手順がわかりやすい案内紙をもらえるので、初めての方でも気軽に楽しむことができます。
世界にたったひとつのオリジナルのお鷹ぽっぽを絵付けし、持ち帰ることができます。鷹の風格ある姿は、飾り物としても最適。家の守り神になってくれそうです。
絵付けができる笹野民芸館は、大きなお鷹ぽっぽが目印!
【笹野一刀彫絵付け】
・所要時間:約60分
・料金:1,300円(6号・18cm)
※お鷹ぽっぽの在庫によって変動します。
(予約方法)
・電話にて事前予約をお願いいたします。
・TEL:0238-38-4288
(施設情報)
・施設名:笹野民芸館
・住所:米沢市笹野本町5208-2
・TEL:0238-38-4288
・営業時間:10:00~16:00
・定休日:火曜日、1月1日
(アクセス)
・バスの場合:米沢駅前→譲館高校前→徒歩28分
・車の場合:米沢駅から11分
2.紅花染め・手織り体験
紅花は、山形県を代表する花です。鑑賞するだけではなく、昔から着物や和小物の染料や食品としても親しまれてきました。ここ米沢市では、特に絹糸を染めて織った「紅花染め」の織物が特産品となっています。
米沢の「染織工房わくわく舘」では、紅花染めと手織りが体験できます。「絞り染め」という手法を使い、紅花からつくった染料で白いハンカチーフを染めていきます!
コーディネーターのレクチャーを受けながら、ハンカチをゴムで縛ったり、物で挟んだりして、染まらない部分を作り模様をつけます。最後に水で洗い流して、乾かしたら完成です!
今回は白いハンカチを染めましたが、黄色や青の布も選べます。黄色だとオレンジに、青だと紫に染まります。オリジナルの紅花染めハンカチは、米沢旅行の記念にぴったりです!
「染織工房わくわく舘」では、機織り体験も可能です。自分で選んだ糸で、オリジナルのコースターなどを作ることができます。木製の機織り機を使うことは、日本人でもなかなかない体験です。
【紅花染め体験】
・所要時間:約40分~約50分
・料金:染めるものによって異なります(すべて税込)
綿のハンカチーフ 1,320円
シルクスカーフ ショートタイプ 3,300円
シルクスカーフ ミドルタイプ 6,600円
シルクスカーフ ロングタイプ 11,000円
【手織り体験】
・所要時間:約40分~60分
・料金:染めるものによって異なります(すべて税込)
シルクコースター 1,320円
シルクテーブルセンター 3,300円
シルクテーブルマット 4,400円
シルクミニタペストリー 5,500円
(予約方法)紅花染め体験、手織り体験、どちらもホームページから予約が可能です。トップページから興味のある体験をクリックすると、作りたいものを選ぶことができます。予約可能な日時もカレンダーで確認できるので簡単です。
(施設情報)
施設名:染織工房わくわく舘
住所:米沢市御廟1-2-37
TEL:0238-24-0268
営業時間:10:00~16:00(体験の受付は15:00まで)
定休日:水曜/12月~3月の冬期間は日曜日、祝日も休業日となります
(アクセス)
・バスの場合:市街地循環路線(右回り)米沢駅前(東口)
米沢駅前→御廟所西口→徒歩3分
・車の場合:米沢駅から8分
3.写経体験
写経とは、仏教の経文を書き写すこと。邪念を払い、平常心を養う修行として古くから日本人に親しまれています。
米沢市の「甲子(きのえね)大黒天本山」では、誰でも手軽に体験できる写経体験プログラムが用意されています。
まずはじめに、お経の意味と作法についての説明を受けます。お話の後は、お香で手を清め、専用の水差しから水を硯に入れたら、墨をすります。ちょうどよい黒さになるまですり続けるうちに心が落ち着き、集中力が高まるような気持ちになります。
準備ができたら、いよいよ筆に墨汁をつけて、用意された紙に経文を書いていきます。お手本を下に敷いて書き写すので、初めてでも安心!
経文をすべて書き写した後に、願い事と名前、日付を書き入れると、住職が写経を読経し奉納してくれます。お坊さんが自分のために読経してくれるという体験も、なかなかできない貴重なもの。
体験してみて、写経は「上手に書く」ということよりも、心を鎮めて無心で書くということが重要だと気づきました。日々の忙しさを忘れ、心おだやかに日本の「書」と「祈り」を体感することができる写経体験。ゆるやかで非日常な時間の中に身を置くことで、深い感動が得られるかもしれません。
【写経体験】
・所要時間:約60分
・料金:1,000円
※現在、団体写経は受付けておりません。すべて個室対応です。
(予約方法)
体験の前日までに、お電話もしくはホームページからご予約ください。(当日の場合は要問い合わせ)
TEL:0238-32-2929
(施設情報)
・施設名:甲子(きのえね)大黒天
・住所:米沢市小野川2580
・TEL:0238-32-2929
・営業時間:9:00~17:00(体験受付は16:00まで)
・定休日:無休
(アクセス)
・バスの場合:米沢~白布温泉線 松ケ岬経由湯元駅前行
米沢駅前→小野川温泉→徒歩6分
・車の場合:米沢駅から19分
4.腕念珠づくり体験
写経体験ができる甲子(きのえね)大黒天本山では「腕念珠づくり」にも挑戦することができます。
「念珠」とは、仏教では修行や祈りのときに使う道具です。こちらの体験では、身に付けやすいように、手軽なブレスレットとして作ることができます。使う珠石はすべてパワーストーン。どの珠石にどんなご利益や意味があるのかは、説明書きがあるので、見ながら選ぶことができます。
珠の色味やご利益もさまざまなので、悩む人も多いそうですが、急かされることはありませんので、納得がいくまでゆっくりと考えて選ぶことができます。珠石は同じ種類でも、柄が少し違っているので、1つひとつ見比べて吟味する時間を楽しみました。
珠石を並べ終わったら、紐を通します。最後に住職に紐を結んでもらえば、完成です。
腕念珠はそれぞれの願い事や好みでつくるので、同じものはありません。毎日身に付けるか、難しければカバンに入れて持ち歩くとよいそうです。
自分でつくった腕念珠を身に付けるだけで、なんとなくいいことが起きそうな気分になります。
運気を上げたい方や、ご利益を授かりたい方におすすめの体験です。
【腕念珠づくり体験】
・所要時間:約60分
・料金:2,000円
(予約方法)
体験の前日までに、お電話もしくはホームページからご予約ください。(当日の場合は要問い合わせ)
TEL:0238-32-2929
(施設情報)
・施設名:甲子(きのえね)大黒天
・住所:米沢市小野川2580
・TEL:0238-32-2929
・営業時間:9:00~17:00(受付は16:00まで)
・定休日:無休
(アクセス)
・バスの場合:米沢~白布温泉線 松ケ岬経由湯元駅前行
米沢駅前→小野川温泉→徒歩6分
・車の場合:米沢駅から19分
米沢のものづくりを気軽に体験してみよう!
米沢は、長年続く伝統文化が今も息づいている土地です。ぜひ自分の手で文化に触れて、体験して、楽しんでみてください。ひとつの体験だけでなく、複数のスポットを巡れるようにコースをスケジュールしてみるのも面白いかもしれません。また、手づくり体験でつくった完成品を持ち帰ることができるプログラムも多いので、日本旅行の記念になりますね。
米沢へのアクセス・市内での移動手段について詳しく知りたいときは、以下の記事も合わせてご覧ください。
東北地方の中でも、重要なサムライの遺産が数多く残る米沢のまち。 東京から新幹線で約2時間で到着する、非常にアクセスの良い東北地方の観光地です。 甲冑や着物を身に着けてみたり、合戦に参加してみたり、寺社仏閣を巡ってみたり。かつて、日本のサムライたちが過ごしたストーリーを、米沢で追体験してみませんか。