ロープウェーとケーブルカーで摩耶山へ
神戸に日本三大夜景のひとつがあることを知っていますか? 美しい街並みが広がる神戸は、実はいくつもの夜景スポットがある街です。そのなかでも標高702メートルの摩耶山は、神戸有数の夜景スポット。 山上へは車で行くこともできますが、おすすめはケーブルカーやロープウェーに乗るルートです。レトロなデザインの車体や、その中からしか見ることができない景色に、旅心がくすぐられることでしょう。 この記事では摩耶山のふもとと山上をつなぐ、まやビューライン(Maya Viewline)と、日本三大夜景を見ることができる掬星台(Kikuseidai)について紹介します。
日本三大夜景が見られる山、摩耶山とは?
まず、神戸のシンボルともいえる摩耶山について紹介します。
神戸は海と山に囲まれた街です。街の北側に見える摩耶山は、神戸で暮らす人々にとってとても身近な存在です。街の中心地、三宮から摩耶山のふもとまでは車でたったの15分ほど。
摩耶山は瀬戸内海国立公園に指定されており、豊かな自然が大切に守られています。その一方で日本三大夜景を見ることができる展望台の掬星台(きくせいだい)や公園、お寺、登山道もあるため、家族でのお出かけやデートにも人気があり、人と自然の距離がとても近いのが魅力です。
摩耶山という名前は仏教の歴史に関係があります。今から1000年以上前に日本で活躍した高僧・空海が、ブッダの母であるマヤの像を摩耶山天上寺(Mayasan Tenjoji Temple)に安置したことが由来だといわれています。
天上寺は今もあり、見晴らしの良い境内は心落ち着く場所です。
歴史あるまやビューラインで山頂を目指す
摩耶山のふもとと山上をつなぐ交通手段、まやビューラインについて、歴史や、乗車駅へのアクセス、料金、乗車方法を紹介します。
まやビューラインはふもとの摩耶ケーブル駅と山上の星の駅を結ぶ摩耶ケーブル(Maya Cable)と摩耶ロープウェー(Maya Ropeway) の総称です。星の駅を下りてすぐのところに、日本三大夜景が見られる掬星台があります。
摩耶ケーブル駅から中腹の虹の駅までは摩耶ケーブルが通っています(所要時間5分)。そこから摩耶ロープウェーに乗り換え、山上の星の駅まで登っていきます(所要時間5分)。
かつて険しい山道があるだけだった摩耶山に、摩耶ケーブルが開通したのが1925年のこと。約100年の歴史の中で何度か車体のデザインが変わり、現在運行しているのは3代目です。
摩耶ケーブルの開業から遅れること30年、1955年に開通したのが摩耶ロープウェーです。摩耶ケーブルの虹の駅から歩いて2分の場所にロープウェーの乗り場があります。
ケーブルカー同様にロープウェーの歴史も長く、日本で8番目に開業したのだといいます。現在は3代目のゴンドラ「ひこぼし」と「おりひめ」が運行しています。
神戸市内から摩耶ケーブルに乗車するには、バスを使うのが便利です。新幹線の停車駅である新神戸駅や、三宮に近い阪急六甲駅から神戸市バス(18系統)に乗車します。いずれも、約15分で摩耶ケーブル駅近くのバス停に到着します。
もし摩耶山から隣の六甲山に行きたいなら、六甲摩耶スカイシャトルバスを利用します。(乗車時間は約 17〜22 分)。このバスを活用すれば、行きはまやビューラインで摩耶山山上まで登り、帰りは六甲山側から別のケーブルカーに乗り換えて下山することもできます。
六甲摩耶スカイシャトルバスは摩耶山天上寺や六甲山牧場など、いくつかのスポットを経由するので観光にも便利です。ただし、本数が少なく、17時頃で運行が終了してしまうので、乗車する場合は事前に最終バスの時間を確認しておくことをおすすめします。
まやビューラインは火曜日が定休日です。季節や曜日によって運行状況が変わるので、詳しくは公式ホームページをご覧ください。
摩耶ケーブル駅から星の駅までの乗車料金は片道大人900円(往復1560円)、子ども450円(往復780円)です。
ケーブルカー・ロープウェーの中から楽しめるユニークな景色
摩耶ケーブルカーからは、開放的な景色は見えませんが、細い急斜面を力強く登る様子は、まるで山を切り開いて進んでいるようです。また、木々が生い茂っていて周りの様子が見えないからこそ、山上に向かうためにケーブルカーの後に乗車するロープウェーや山上からの眺望に感動します。
山上からの眺めはもちろん美しいものですが、そこへ向かうロープウェーからの景色も格別です。山の緑の向こうに神戸の街と海、そして天気がいい日にはさらにその向こうに大阪の街並みも見られます。
秋には上空から木々が色づく様子が楽しめる、紅葉見物の特等席になりますよ。
摩耶山頂からの夜景を満喫
まやビューラインの終点、星の駅は標高は約700メートル。駅を出るとすぐに掬星台があります。「掬星台」という名前は、手を伸ばせば星を掬えそうな美しい星空の場所に由来しています。その名の通り、無数の星のように輝いている街の明かりが見えます。思わず手を伸ばして掬ってみたくなるほどの絶景スポットです。
広い展望デッキやベンチもあるので、夕暮れから徐々に街の明かりがともる様子を時間をかけて観察することができます。
ここからの夜景が日本三大夜景のひとつです。「1000万ドルの夜景」と呼ばれており、東は大阪から神戸、西は淡路島、四国まで見渡すことができるパノラマビューです。
星の駅の「摩耶ビューテラス702」には、カフェやBBQテラスがあります。店内からの眺望もすばらしく、寒い冬でもゆったり過ごすことができます。
アウトドアチェアやハンモックの貸し出しも行っているので、天気がいい日にはそれらを屋外に持ち出して、絶景を眺めながらちょっとピクニックや一休み、という楽しみ方もできますよ。
電動アシスト付きのレンタサイクルも便利です。
山上の観光地巡りには六甲摩耶スカイシャトルバスもありますが、本数が少ないのでやや不便に感じるかもしれません。そんな時は、自分のペースで自由気ままに観光地を巡りたい方や、山の自然や空気を肌で感じたいという方には自転車がぴったりです。
掬星台へは車で来ることもできますが、ケーブルカーやロープウェーでしか味わえない景色や楽しみはたくさんあります。摩耶山の絶景を堪能するなら、移動の時間も思い出になるような、そんな旅のプランはいかがでしょうか?
その他、摩耶山のおとなり、六甲山も同じく夜景スポットとして神戸の人々に親しまれています。
夜景だけではなく、都会からすぐアクセスできる自然を体感できるスポットとして癒されること間違いないです。そんな六甲山については、こちらの記事をご覧になって、ぜひ訪れて見てください。
摩耶ケーブル駅
住所:〒657-0812 神戸市灘区箕岡通4-3-1(Google map)
営業時間:10:00~20:00
定休日:火曜
※季節や曜日によって運行状況が変わるので、詳しくは公式ホームページをご確認下さい。
※祝日の場合は翌平日
サイト: https://koberope.jp/en/maya
摩耶ビューテラス702(星の駅)
住所:〒657-0105 兵庫県神戸市灘区摩耶山町2-2 星の駅(Google map)
営業時間:11:00~17:00 ※季節や曜日によって閉店時間が延長されることがあります。
定休日:火曜 (祝日の場合は翌水曜)
サイト: https://www.mayasan.jp/mayaviewterace/(日本語サイトになるので翻訳機能を利用してください。)
ようこそ兵庫へ 兵庫は日本海から中国山地をまたぎ瀬戸内海をつなぐ恵まれた大地、そして恵まれた風土を育む関西の窓口です。 「さくら名所100選」に選ばれた世界遺産の姫路城、六甲山から見る大パノラマの夜景など、目を奪われる絶景が数多くあります。 世界的に名高い神戸ブランド、日本を代表する牛肉で但馬牛の代名詞「KOBE BEEF」、酒米「兵庫山田錦」は舌が驚く逸品です。 名湯、有馬温泉や多くの文学作品にも登場する城崎温泉。大自然に包まれ心も体もリラックスできます。 淡路島・鳴門のうずしおの雷鳴のように響く音、夏に各地で開催される花火大会でのダイナミックな音など、心に残る音に出会えます。 県内のハーブ園や植物園では四季を通じて、ハーブや花々の優しく心地良い香りに癒されます。 さあ、「視覚・味覚・触覚・聴覚・嗅覚」の五感を刺激する新しい旅を、兵庫県でご堪能ください。