岡山の穴場桜スポット「吉井城山公園」でお花見満喫

岡山県赤磐市の「吉井城山公園」は春に桜が咲き誇る隠れた名所。お城や日本家屋と和の景観を楽しみながら、山頂からは満開の桜と共に赤磐市の絶景が一望できます。見どころや開花時期、イベント情報をご紹介します。
- 目次
- 「吉井城山公園」とは?
- 白い壁、石垣、桜…まさに日本の春の風景
- 桜の見頃
- イベント「城山公園まつり」では鉄砲隊の演武も!
- 展望台からの眺めも必見
- 山城の記憶を今に伝える「大型竪穴遺構」
- 「腰曲輪(こしくるわ)」の跡
- 旅の記念に!御城印(ごじょういん)
- 所在地・開園時間・料金
- アクセス
- おわりに
「吉井城山公園」とは?

「吉井城山公園」は岡山市の北隣にある赤磐市に位置しています。かつてはここに周匝茶臼山城(すさいちゃうすやまじょう)が築かれており、1579年に滅ぼされるまで46年間存在していたとされています。落城後は荒地でしたが、1986年に城型展望台を建設し、城山公園として整備されました。春には桜が美しく咲き誇り、多くの花見客でにぎわいます。
白い壁、石垣、桜…まさに日本の春の風景

白壁、石垣、そして桜。まさに日本の春そのものを感じられる景色が広がります。この吉井城山公園では、ただ桜を見るだけでなく、歴史ある風景と一緒に楽しめるのが魅力です。
なお、階段の下からは「空堀(からぼり/水のない堀)」の中を実際に歩くこともできます。ただし、土の道が急勾配になっているため、私は勇気が出ず断念しました。戦のために作られた場所なので、簡単には進めないのも納得です。歴史好きの方は、ぜひチャレンジしてみてください。
春爛漫、桜と周匝の絶景

階段の脇から見渡せば、目の前に一面の桜が広がります。その合間からは、公園へ向かう途中に通った道や、地元の人々の暮らしが感じられる家並み、遠くには川や山々も見えます。まさに春を感じる絶景です。
茅葺屋根と桜

桜の季節には、伝統的な「茅葺屋根(かやぶきやね)」の建物と桜が一緒に見られます。
※茅葺屋根とは、草や藁を使って作られた日本の昔の屋根のことです。
この組み合わせは、日本の歴史を感じさせる独特な風景で、まるで数百年前の時代にタイムスリップしたような感覚を味わえます。
左手に見える建物は、「船宿(ふなやど)」という江戸時代の休憩所を移築したものです。
※江戸時代(1603年〜1868年)は、日本の伝統文化が発展した時代です。
船宿は、当時使われていた「高瀬舟(たかせぶね)」という川の木造船に乗る人たちが泊まったり、休憩したりした場所です。
桜の見頃

桜の見頃は、例年3月下旬から4月上旬頃です。開花の最新情報については、リンク先をご確認ください。桜が終わった後は、ツツジの花も楽しめます。
イベント「城山公園まつり」では鉄砲隊の演武も!

2025年も「城山公園まつり」という春のお祭りも開催されます。このイベントでは、江戸時代の火縄銃(ひなわじゅう)を使った「鉄砲隊」の実演や、吹奏楽の演奏、地元の方による出店などが予定されています。日本の伝統文化を体験できる良い機会です。
【城山公園まつり】
開催日:2025年4月13日(日)
時間:9:00〜15:00 ※詳細はリンクをご確認ください。
展望台からの眺めも必見

吉井城山公園は、桜の時期以外でも十分に楽しめます。標高約170メートルの山の上にある城型展望台からは、周囲の町並みを見渡すことができます。展望台の中には、この場所の歴史や発掘された資料が展示されています。
入口でノートに名前を書き、靴を脱いで階段を上がると、最上階から素晴らしい景色を眺めることができます。

また、展望台の反対側からも、平野や山々、公園内にある日本建築を眺めることができます。まさに山城ならではの眺望です。
山城の記憶を今に伝える「大型竪穴遺構」

公園には、「大型竪穴(たてあな)遺構」と呼ばれる遺跡もあります。これは、戦国時代(15〜16世紀頃)に物資を保存していた地下倉庫で、山城ならではの貴重な施設です。出土した備前焼の器や刀の部品などは、展望台の中に展示されています。

復元された大型竪穴遺構の内部は、戦国時代の城郭としても珍しいもので、非常に貴重な歴史遺構です。実際にその空間に入ることで、当時の生活や戦の準備の様子がよりリアルに感じられます。
「腰曲輪(こしくるわ)」の跡

入口階段の隣にあるスロープを下った先には、「腰曲輪(こしくるわ)」と呼ばれる防御施設の跡地があります。ここは、敵の侵入に備えた最後の防御線とされていた場所です。現在では桜が植えられており、春には多くの人の心を和ませる空間となっています。
旅の記念に!御城印(ごじょういん)

最近人気の「御城印」。日本各地の城跡で御城印を集める旅を楽しむ人が増えています。この「周匝茶臼山城跡」にも御城印があります。船宿の左側で受け取ることができ、300円を目安として、御城印募金箱への募金をお願いします。

周匝茶臼山城主の家紋は不明なため、落城後にこの一帯を守っていた岡山藩家老・片桐池田家のものだそうです。数字のスタンプが置いてあるので、日付を押印することができます。これは集めたくなりますね。
所在地・開園時間・料金

駐車場やお手洗いなどの設備も整っているので、安心して訪れることができます。なんと入園は無料ですが、ボランティアの方々が維持してくださっています。城型展望台にある募金箱に、ぜひご協力をお願いします。
【吉井城山公園】所在地:岡山県赤磐市周匝15-6
開園時間:10:00~17:00
定休日:月曜日
入園料:無料
駐車場:普通車10台
アクセス

訪れた際は、南側からの道が土砂崩れで通行止めとなっていました。通行止めが解除されるまでは北側からの道をお通りください。また、付近の道は狭くなっているところがあります。どうぞ運転にはお気を付けください。
ちなみに、その道には池田家の墓所もありますので、通りすがりに歴史を感じてみるのもおすすめです。
交通アクセス(車):山陽自動車道山陽ICから約40分または、中国自動車道美作ICから約40分
交通アクセス(公共):JR林野駅から新道穂崎行きバス約25分「周匝」下車、徒歩約30分
おわりに

素晴らしい場所でありながら、比較的人が少なく、落ち着いて桜を楽しめる穴場スポットです。また、桜の季節以外でも素晴らしい眺めや歴史を感じられる見どころがあり、いつ訪れても楽しめる公園ですので、ぜひ足を運んでみてください。
岡山県は、西日本の中央に位置しており、1年を通して雨が少なくて温暖な気候から「晴れの国」と呼ばれています。京都、大阪、広島の有名観光地めぐりの中間点でアクセス便利!瀬戸大橋を経由して四国に渡る際の玄関口でもあります。 また、「フルーツ王国岡山」とも呼ばれ、瀬戸内の温暖な気候の中、太陽を浴びたフルーツは、甘さ、香り、味ともに最高品質。 白桃をはじめ、マスカットやピオーネなど、旬のフルーツが味わえます! 「岡山城」や日本三名園の「岡山後楽園」、倉敷美観地区といった、歴史、文化、アートなど世界に誇る観光スポットもあります!