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【完全版】長期滞在者向け。日本のビザの種類と申請方法
観光以外の目的で日本を訪れる場合、入国時にビザを取得していなければなりません。本記事では、長期滞在ビザの種類と、その取得に必要な手続きを紹介します。就業または勉学や文化活動などでこれから来日を考えている方はぜひご覧ください。
日本のビザ種類と申請方法
短期滞在ビザの免除措置を68カ国と実施している日本。観光客や、就労や賃金の発生する活動を行わない3カ月以内の滞在であれば(※1)、ほとんどの場合ビザを求められることはありません(※2020年6月現在)。
中国、ロシアやCIS加盟国、ジョージアやフィリピン、ベトナム、その他の国々から日本を訪れる場合、短期滞在ビザまたは観光ビザが必要です。ビザの申請手続きは、各国の日本大使館または領事館で行いましょう。
就労や勉学、文化活動への参加などを目的として日本を訪れる場合は、観光ビザではなく、就業ビザまたはそのほかの長期滞在ビザが必要になります。
ここでは主要な長期滞在ビザと、取得にかかる手続きについてご紹介します。
※1 :短期滞在の期間……国により15日間、30日間、90日間のいずれかになります。詳細は日本外務省の公式HPから確認してください。
長期滞在・在留資格の申請で気をつけること
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長期滞在ビザ・在留資格の申請をするにあたって知っておきたいのが、2つの異なる機関でのやりとりが発生するということ。外務省は日本への入国査証を発給する場所、そして、入国管理局(出入国在留管理庁)は法務省に属し、日本国内の外国籍者の在留カードを交付する場所です。
つまり、日本への渡航前に、外務省で入国査証(ビザ)を取得する一連の手続きをしたうえで、入国後に、入国管理局で滞在する根拠(在留資格)を確保するための別の手続きを行わなくてはなりません。
2つの異なる機関が関わってくるため、各手続きにはそれぞれ書類を揃える必要があります。
長期滞在ビザの取得手続き
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ビザ取得のための申請手続きの行程は下のようになっています。お住まいの国によって手続きが異なる場合があります。
1. 国内の日本大使館に行く
ビザ取得にあたってまず出向きたいのが、本国の日本大使館または領事館です。各国の日本大使館と領事館の場所は、外務省の「世界の日本在外公館リスト」(英語)をご覧ください。
ここで手続きに必要な書類のひとつ、査証申請書がもらえます。
2. 日本の代理人と連絡をとる
入国前にまず必要なのが、出入国在留管理庁で交付される在留資格認定証明書(COE)です。在留資格認定証明書(COE)は日本に入国するための条件を満たしていることの証明書のようなもの。すべての長期滞在ビザの申請に必要です(※2)。
取得のために、日本国内の留学先や就職先などの代理人(関係者、招へい人とも言う)に連絡をしてください。代理人には雇用主や、勉強する予定の学校、保証人として同意を得ている日本人の知人などがあてはまります。
在留資格認定証明書(COE)は、日本にいる代理人がそれぞれの地方の出入国在留管理庁に申請をする必要があります。COEの交付後、証明書を送ってもらうことになります。
※2 :長期滞在ビザ……申請ができるのは、入国後に日本で生活する確実な見通しがある場合に限られます。
3. ビザ申請のための書類を揃える
どのタイプの長期滞在ビザでも、申請するときは、以下の書類を本国の日本大使館に提出しなければなりません。
- 査証申請書(※一部の国では2種類が必要)
- 旅券
- 写真1または2枚
- 在留資格認定証明書(原本および写し)
国によっては、さらにほかの書類が必要となる場合もあります。詳細は本国の日本大使館または領事館の公式HPを確認してください。
申請書類の審査後、旅券の受け取りのために日本大使館に呼ばれます。問題がなければ、日本に入国するためのビザをもらうことができます。ビザの有効期限は3カ月です。3カ月以内に日本に入国してください。
さらに入国後90日間以内に、出入国在留管理庁で在留資格に関する手続きを行う必要があります。
通常、ビザ申請の審査には5営業日ほどがかかります。
詳細は日本外務省の公式HPのビザ申請手続きに関するページを確認してください。
長期滞在のビザの種類
ここからは長期滞在のためのおもなビザの種類をご紹介します。
1. 就業ビザ
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以下のいずれかにあてはまる、報酬の発生する活動に従事する場合は、就業ビザ(就労ビザ)の申請をしてください:
教授、芸術、宗教、報道、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、介護、興行、技能、特定技能、技能実習
在留期間
3カ月、1年、3年、5年(※滞在期間は出入国在留管理庁で在留資格を交付されるときに判断されます)
就労ビザでの在留資格の申請は、以下の書類を揃え、地方の出入国在留管理庁で在留カードを求めることになります:
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 旅券
- 旅券用サイズの写真(3センチメートル × 4センチメートル)
- 会社または組織における職位や見込みの給与額、契約期間の詳細を示す書類
- 学歴・職歴に関する書類
- 会社の登記書や損益計算書などの受け入れ先の会社または組織の関連書類(※通常、会社側から受けとれます)
上記に加えて、専門や国籍によっては、さらにほかの書類が求められる場合があります。たとえば、芸術の場合では過去の実績を証明するもの、研究では学術的・専門的な資格があることが求められることがあります。
くわしくは、出入国在留管理庁の公式HPにある在留資格申請の必要書類一覧表および在留資格認定証明書交付申請必要書類一覧を確認してください。
2. 一般ビザ
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学生、または文化活動ないし研修に携わる、あるいは外国籍者の家族として就業ビザで日本に来る場合、一般ビザへの申請が必要です。
交換留学やインターンシップ(※無報酬に限る)、研修、または日本語や日本文化を学ぶ人などがあてはまります。
在留期間
文化活動: 3カ月、6カ月、1年、3年
留学: 3カ月から最大4年3カ月
研修: 3カ月、6カ月、1年
家族滞在(外国籍者の家族): 3カ月から最大5年
日本に到着したら、最寄りの出入国在留管理庁に出向いて、在留資格を確保してください。以下の書類が必要になります。
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 旅券
- 旅券用サイズの写真(3センチメートル× 4センチメートル)
- 受け入れ先の学校または機関に関連する書類(*機関の種別によって必要な書類が異なるので、出入国在留管理庁で最初に確認してください)
日本国内で勤務している外国籍者の家族である場合、就業ビザの保有者との関係を証明する有効な婚姻届か出生証明書の写し、在留カードの写し、また雇用主に関する書類が求められます。
3. 高度専門職
高度な学術的研究活動や専門的・技術的活動、または高度な経営管理活動に従事し、高度専門職ビザを申請できる日本国内の機関とすでに契約関係にある外国人にあたります。
過去の専門的実績や資格に基づくポイント制度を利用することになります。
高度専門職ビザの要項について、詳細は出入国在留管理庁のこちらのページを確認してください。
4. 特定ビザ
ワーキングホリデーを利用した入国者、または 報酬を伴うインターンシップ、日系人、日本国籍者または永住者の配偶者または実子の場合、特定ビザを申請します。
ワーキングホリデーや報酬を伴うインターンシップ、またそのほか、就業ビザにあてはまらない活動に従事する場合は、特定ビザを申請する必要があります。観光・保養を目的とする最大6カ月までの長期滞在の場合も、これにあてはまります。
在留期間
特定活動: 3カ月から最大5年または特定の期間内の最大5年
日本国籍者の配偶者または実子: 6カ月から5年
日本国内で勤務する外国籍者の配偶者: 6カ月から5年
日本に到着後、近隣の出入国在留管理庁に出向き、在留資格を証明する在留カードを申請してください。
5. 起業ビザ
日本国内の地方公共団体から支援を受ける起業家および配偶者・実子に申請できるのが起業ビザです。在留期間は6カ月です。
6. 外交ビザ
外交使節団のメンバーは、活動期間に応じた期間の在留を外交ビザとして取得することができます。
7. 公用ビザ
外国政府または日本政府が認める国際機関の公的事務を負った個人とその家族は、公用ビザを取得することができます。在留期間は15日間から5年までです。
ビザの制限についての重要事項
ビザで規定された範囲を超える活動を行いたい方は、出入国在留管理庁で特別の許可を申請しなければなりません。たとえば、教育分野でビザと在留資格を得ている方で、教育と無関係かつ給与の発生する業務(報酬を伴う活動)に携わるには、特別な許可が必要です。
出入国在留管理庁の詳しい情報はこちら: 在留資格の変更
入国したら忘れずに在留カードの手続きを
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以上、日本での主な長期滞在のビザ各種をまとめました。念頭に置きたいのが、観光以外の目的で日本を訪れるときは、ビザに適合する在留資格を得ている必要があること、つまり、出入国在留管理庁で在留カードを求めることです。
出入国在留管理庁での手続きには2週間から3週間がかかります。その間、身分証はパスポートとビザ、渡航時に交付される入国許可証が主な身分証となります。
1年または3年、5年の在留資格を得ている人は、日本での滞在をさらに続けるためには、資格の延長が必要です。延長申請を忘れないようにしましょう。
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カバー写真は由布院の金鱗湖の紅葉です(写真提供:Pixta)。みなさんの日本旅行が素晴らしい時間になるように願っています。