茶歌舞伎――静岡の茶文化を浜松で楽しく体験するには
静岡県は緑茶の産地として有名ですが、浜松市では「茶歌舞伎」というお茶を当てる伝統的な遊びが体験できます。本記事では、茶歌舞伎の遊び方をはじめ、この文化体験が楽しめる場所を紹介します。
緑茶は静岡の名産品として有名です。緑茶は単なる飲み物ではありません。地域の文化や人びとの日常生活に深く根ざしています。
浜松市を訪れると、茶歌舞伎と呼ばれる伝統的な遊びを体験することできます。この伝統的な遊びは、複数の参加者が飲んでいるお茶の種類を当てるというもの。
茶歌舞伎は、何世紀も前に武家や公家、僧侶の間で広まった、歴史ある茶遊びです。
茶歌舞伎がどのように楽しまれているのか、また、浜松で茶歌舞伎を体験できる場所についてもご紹介します。
お茶を当てるゲーム!茶歌舞伎の特徴
茶歌舞伎の大会は、主に日本茶専門店が主催しています。会場は日本茶専門店の店内や、別の場所で開催されることもあります。今回は舘山寺で体験しました。
最初に、参加者の前に、「花」「鳥」「風」「月」「客」の5つの文字が記された5種類の緑茶の茶葉が置かれます。
参加者は全種類の茶葉を順番に嗅ぎ、その特徴をメモします。深みのある香りをもつ緑茶もあれば、さっぱりとした香りをもつ緑茶もありますので、気づいたことはすべてメモしておきましょう。
次に、参加者は実際にお茶を味わいます。5種類それぞれのお茶がランダムに用意されます。原則として、すべてのお茶に同じ温度のお湯を使用し、条件をそろえています。
湯の温度はおいしいお茶を淹(い)れるための重要な要素です。通常、お茶の種類によって最適なお湯の温度は異なります。
参加者はそれぞれのお茶を順番に試飲し、その都度、今味わったお茶がどのお茶かを当てていきます!
それぞれのお茶の漢字が書かれたシールを解答用紙に貼ってお茶の種類を答えます。1度貼ったら後戻りできません。飲んで当てるゲームなので、飲み比べではない点が難しいところです。
最後に答えが発表されます。正解数のもっとも多かった人が勝者です!
茶歌舞伎は非常に興味深い伝統です。お茶の種類による微妙な違いに驚かされます。お茶を五感で感じることができるようになるよい機会です。
浜松で茶歌舞伎を体験できる場所
「村松商店」は、浜松で茶歌舞伎を体験できる日本茶専門店。創業は1939年、現店主の村松さんで3代目です。
「村松商店」は、煎茶(せんちゃ)をメインに扱っています。ギフトに最適な高級茶葉から家庭用まで、約20種類の煎茶を揃えています。
店の代表的な茶葉「翆香(すいこう)」は、心地よい香りと深い味わいの深蒸し煎茶(通常より長く蒸してつくる緑茶)です。おみやげにオススメです。
「村松商店」では、茶器やお菓子も豊富に取り揃えています。
最近では、「村松商店」オリジナルのジェラートアイスシリーズを販売。爽やかな「さえみどり」、芳醇な香りの「紅ふうき」、「ほうじ茶」の3種類のお茶フレーバーが楽しめます。
静岡県内の数カ所に茶畑を所有する「村松商店」。店の目の前の茶畑も村松商店のもので、茶畑を間近に見ながら、お茶の栽培について詳しく知ることができます。
「村松商店」で茶歌舞伎体験をご希望の方は、事前にインターネットでご予約ください。
店に行ったら茶歌舞伎を楽しんで、そして、おいしいお茶もぜひ一緒に購入してくださいね!
かんざんじ温泉で茶歌舞伎体験
筆者は、浜名湖かんざんじ温泉のランドマーク・舘山寺(かんざんじ)で行われた茶歌舞伎に参加しました。
舘山寺(かんざんじ)は、810年、高僧の空海が開いたとされる寺院です。
19世紀の終わりごろ、舘山寺(かんざんじ)は曹洞宗(そうとうしゅう)に改宗しました。地元の人びとの拠り所でもある舘山寺では、しばしば文化的なイベントが開催されています。
坐禅や写経の体験で寺を訪れると、本堂の中を見ることができます。本堂の一角には、火災除けの天狗が祀(まつ)られています。
舘山寺(かんざんじ)の周辺の散策もオススメです。寺の目の前には浜名湖が広がっています。
大草山と温泉街を結ぶ日本で唯一湖上を渡るかんざんじロープウェイからは、浜名湖の美しい景色を望めます。
舘山寺(かんざんじ)のすぐ裏手には「舘山寺大観音」や、かつて空海が修行したという洞窟「舘山寺 穴大師」などのスポットも。ハイキングコースも整備されています。浜名湖を一望できる展望台など、ビュースポットも豊富。
浜松を訪れた際には、かんざんじ温泉に入って疲れを癒し、地元の名所・舘山寺をはじめとした魅力的なスポットに立ち寄ってみてください。
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