青森のホタテのおいしさの秘密は?人気のおみやげ「カリポリ貝ひも」を探訪!
東北・青森県でもっとも有名な海産物のひとつがホタテです。今回の記事は、ホタテ漁の様子や、青森で有名なおみやげであるアラコウ水産の「カリポリ貝ひも」を紹介します。これで青森ホタテのおいしさの秘密がわかりますよ!
青森市民に古くから愛されてきた「浅虫温泉」
青森市街から車でわずか30分。「青い森鉄道」で気軽にアクセスできる浅虫温泉は、「東北の熱海」(※)と呼ばれる温泉の名所で、古くから青森市民に愛されてきました。
浅虫温泉には、域内に多くの観光スポットがありますが、特に有名なのが「湯の島」。青い海にぽっかり浮かんだ小島です。浅虫海岸から見える鳥居が、神秘的な魅力を添えています。
※熱海……静岡県にある温泉地。古くからリゾート地として栄えてきた。
浅虫温泉は多くの文豪が愛した温泉風情溢れる地でもあり、日本の文学作品に何度も登場しています。
浅虫温泉駅の近くにはたくさんの温泉旅館があり、「道の駅 浅虫温泉」「浅虫水族館」といった観光施設もあります。青森に興味関心がある人は、浅虫温泉に宿泊するのがオススメです。
青森名産「ホタテ」はこう生まれる
そんな浅虫温泉の隣にある平内町は、昔からホタテの養殖の生産量が日本一。今回、筆者はここで、ホタテ漁の様子を見学させてもらいました。
灼熱の夏の午前4時、一般の人はまだ寝ている時間。夜空が微かに明るくなってきた頃、平内町のとある漁港で、多くの漁師たちが苦労して育てたホタテを獲りに出港準備をしていました。
海に出ると、みるみる空が明るくなっていきます。
10分ほどで、陸奥湾の真ん中にある養殖場に着きました。漁師たちは静かに座り、漁場での重労働へ向けて身構えています。
水揚げ後、すぐに洗浄
私たちが普段食べているホタテは、野生の稚貝を養殖縄に付けて育てたものです。太い1本の縄にいくつもの細い縄が結ばれていて、そこにホタテが付き、1年かけて大きく育つのです。
漁師たちが力一杯、縄を引き上げます。横で見ているだけで、縄がどれだけ重いかが感じられます。
それから漁師たちは、熟練の技で縄を機械に結び付けます。ホタテは、機械の力で水中から引き上げられ、水槽に移されてから、きれいに洗浄されます。
ホタテは養殖期間中、海中にいる時間が長いため、貝殻に寄生生物や藻がついたりします。
そのため、洗浄水槽では外殻を海水で強力に洗浄し、その後、人の手で箱に詰められます。一箱の重量は約70キログラムにもなります。
ホタテの収穫が終わると、船は漁港に帰ります。船尾には、ホタテがいっぱいに積まれています。
この日の漁獲量は900キログラムほど。一般人が聞くと、900キログラムはとても大きな数字に感じるかもしれません。しかし、漁師たちによると、連日の暑さで海水温度が上昇したため、いつもより少ない方だったということです。
漁港に着くと、ホタテは近くの工場に運ばれます。工場で再度洗浄され、冷凍された後、各種加工品に生まれ変わるのです。
「アラコウ水産」のホタテ加工品
取締役専務 荒川由美子さん
平内町にある「アラコウ水産」は、ホタテや乾燥ナマコなどの水産加工品、活魚などを扱う会社です。一般消費者向け商品の販売のほか、プロの料理人向けの高級食材も卸しています。
平内町産のホタテを使ってこの地域をもっと発展させたいという想いの下、1986年に創業しました。
青森県を代表するおみやげのひとつ「カリポリ貝ひも」は「アラコウ水産」が作った商品です。それ以外にもホタテ、ナマコなどの水産加工品は香港、マレーシア、台湾などに輸出されています。
青森ホタテがおいしい理由
青森のホタテがおいしいのは、関係者が優れた養殖技術を持っているだけでなく、陸奥湾が養殖に適した地形であることにもよります。
陸奥湾は、三方を山に囲まれ海への出口が狭くなっています。このため、湾内は、風は弱く波も穏やか。自然災害も少なく、さらに、山林から流れ出るミネラルや植物性プランクトンも湾内にとどめることができます。また、海水温度が比較的低いのも特徴です。
ホタテに必要な養分・きれいな水質などに恵まれ、陸奥湾のホタテは大きく、甘味があり、身も柔らかく育つのです。
アラコウ水産の安心の生産体制
茹で上がった貝ひもを処理するスタッフ
アラコウ水産の水産加工品は全て自社工場で、手作業で作られています。
ホタテが一番おいしくなる鮮度を保つため、加工工場は一年を通して気温は18度に保たれています。
今回、アラコウ水産は特別に、筆者たちに人気商品「カリポリ貝ひも」の製造工程を見学させてくれました。
「カリポリ貝ひも」は、原料の仕分けから、揚げ、調味、包装、梱包まで全て人の手で行われています。それが「カリポリ貝ひも」に人情味のあるおいしさを加えています。
青森で必ず見かける人気のおみやげ「カリポリ貝ひも」
カリポリ貝ひも 希望小売価格600円(税込) ※販売者にとって価格が異なる場合があります。
青森に来たら、コンビニやおみやげ屋で必ず見かける、アラコウ水産の「カリポリ貝ひも」。
この商品を開発した担当者の方は、このように語ります。
「もともと、ホタテ加工後に出る廃棄部分の貝ひもを再利用できないか、というところから商品化がスタートしました。数年間にわたって研究を重ねながら、社員やその家族、取引先業者さんなどに試食してもらい、全員が『うまい』と言ってくれて、発売にいたりました。こんな人気商品になるとは予想外でした。」
現在、生産しているのは8種類。時々、特定業者による限定版が作られています。
「カリポリ貝ひも」は油で揚げた商品ですが、一袋のカロリーはとても低く、食べだしたら止まらない、虜になるおいしさです。ビールのおつまみにも、もってこい。青森にきたら、「カリポリ貝ひも」をオススメします!
直接食べても、パスタ・グラタンに使ってもおいしい「ホタテのクリーム煮」
ホタテのクリーム煮 希望小売価格830円(税込) ※販売者によって価格が異なる場合があります。
「ホタテのクリーム煮」は、料理好きにオススメの商品です。加熱して直接食べてもいいですし、パスタソースやグラタンの具材にも使え、その調理法はとても豊富です。
ホタテ丼
ホタテ丼 希望小売価格830円(税込) ※販売者によって価格が異なる場合があります。
「ホタテ丼」は、加熱して白飯の上にのせるだけで楽しめる、便利な一品。家で、本格的な青森のホタテを味わえます。ホタテが大好きな人は、ぜひ買ってほしい商品です。
青森みやげには「A-FACTORY」をお忘れなく
青森駅の隣にある「A-FACTORY」は、近年注目のおみやげ店です。ここには青森県をはじめとする東北各地の名産品が集まっています。
さらに、館内は明るく、デザインも美しいため、開店以来とても人気となっています。
青森を代表するおみやげなだけあって、ここでも「カリポリ貝ひも」が買えます。みなさん、「A-FACTORY」に足を運んで、「カリポリ貝ひも」などを買って帰るのをお忘れなく!
青森に来たらホタテを食べよう!
青森の海鮮料理といえば、新鮮でおいしいホタテなしには語れません。ホタテの加工商品のおみやげはたくさんありますが、次に青森に来たら、「A-FACTORY」にぜひ立ち寄ってみてくださいね。
また、「A-FACTORY」と同様に人気の青森市内のおみやげどころ「青森県観光物産館アスパム」にも、アラコウ水産のおいしいホタテ関連商品がたくさんありますよ!
Written by Jacky Chen
In cooperation with 有限会社アラコウ水産
Sponsored by Reconstruction fishery processing industry market recovery promotion center