旅の準備はじめよう
代々木上原のモスク「東京ジャーミイ・トルコ文化センター」とは?見どころや特徴を紹介
東京ジャーミイ・トルコ文化センターは、代々木上原駅近くにある日本最大のモスクです。その内装の美しさはアジア1だと言われています。ここでは、東京ジャーミイの概要や建築の魅力、ハラールスイーツをはじめショップで販売されているものなどを紹介します。
東京渋谷区にあるモスク「東京ジャーミイ・トルコ文化センター」とは?
モスクとはイスラム教の礼拝堂のこと。大小合わせると、日本全国に100カ所以上建てられています(2024年2月現在)。その中でも金曜礼拝が行われる大きなモスクを「ジャーミイ」と呼び、日本で1番大きいものが「東京ジャーミイ・トルコ文化センター」です。
重厚さと洗練された美しさを感じられる外観が、代々木上原の閑静な住宅街で、ひと際存在感を放っています。
アジアで最も美しいと言われる「東京ジャーミイ・トルコ文化センター」建物内をご紹介
正面に立ちまず目を引くのは、こちらの美しいデザインが施された扉です。正面のドアには、イスラム建築の特徴である、精緻な幾何学模様が描かれています。
1Fは、イスラム関係の書籍の販売スペース、イスラムならではの装飾が施された休憩所、信者の方などが交流できる多目的室などがあります。
内装のデザインは非常に繊細で、壁や天井には細かなデザインが施されています。鮮やかでありながら落ち着きを感じる色彩が施され、初めて訪れた人でもくつろげる空間です。
幾何学模様のデザインや、アラビア文字の書道など、イスラム特有のデザインが多く描かれています。
多目的室の本棚にはイスラムに関する多くの書籍が並べられ、まるで小さな図書館のようです。信者の方のために、本を読むスペースも用意されています。
2Fは、礼拝堂となっています。中に入ると、その内装は思わず息をのむほどの美しさです。床には青い絨毯が敷き詰められ、青のステンドグラスが日の光を浴びてキラキラと輝きます。
金曜日には、ここに多くのムスリムの方々が集まります。礼拝堂はとても広く、一度に最大1,200人が礼拝に参加できます。
天井には巨大なシャンデリアが飾られ、礼拝堂を厳かに照らします。
ドーム型の天井にも細かなデザインが描かれています。天井が高いので、堂内は広々としています。
東京ジャーミイでできる3つのこと(訪日観光客向け)
もしあなたがムスリムの方なら、1度は「東京ジャーミイ」を訪れることをオススメします。
まずは、ムスリムの旅行客が東京ジャーミイでできることを3つご紹介します。
1.礼拝ができる
言うまでもありませんが、東京ジャーミイでは礼拝を行うことができます。
特に、前述の通り東京ジャーミイは、宗教施設として非常に優れており、かつ都心からのアクセスが便利であることも魅力の1つです。
2.アジアで一番美しいモスクを見ることができる
東京ジャーミイは、アジアで一番美しいと言われるモスクです。そのデザインの繊細さと美しさ、建物の厳粛な雰囲気には誰もが心を奪われます。宗教施設としてはもちろん、貴重な建築物としても、1度は見学したい場所です。
トルコのエルドアン大統領が2015年に訪日した際、到着後真っ先に訪れた場所が、この東京ジャーミイでした。いまや日本だけでなく、世界のムスリムの方々に注目されているモスクなのです。
3.他の信者と触れ合える
東京ジャーミイには、さまざまな国から人が訪れますが、もちろん日本人のムスリムもいます。日本人や、他の国から来たムスリムの方と、文化センターのスペースで交流することができます。東京のオススメスポットを教えてもらえるかもしれません。
東京ジャーミイでできる4つのこと(一般利用者向け)
一方で、イスラム教徒でなくてもモスクに訪れることは可能です。ここでは、一般利用者向けの東京ジャーミイの楽しみ方をご紹介します。
1.土日祝日に開催! 東京ジャーミイツアー
土日祝日の14:30から行われている、日本語での東京ジャーミイツアーに参加できます。45~60分ほどの無料のツアーで、イスラム教のこと、モスクのこと、そして東京ジャーミイのことを深く知ることができます。
2.礼拝を見学できる
館内は、10:00~18:00まで自由に見学できます。その時間内で、昼と夕方に行われる礼拝も見学できます。普段イスラム教の礼拝を見る機会はなかなかないので、とてもよい経験になりそうです。
なお、礼拝場での撮影には事前許可が必要なほか、礼拝中の撮影はNGです。また、集団礼拝が行われる金曜日は、信者以外の人が見学できるのは14:30~18:00になります。
3.ハラールスイーツや、おみやげ購入が楽しめる
東京ジャーミイの1Fには、ハラール食品を扱っている「ハラールショップ」があります。ここでは、トルコのお茶やお菓子、ハラールのレトルト商品などが販売されています。
また、「ハラールショップ」では、さまざまなハラールスイーツが販売されており、ショップのすぐ近くにあるスペースで食べることができます。トルコのお茶も一緒に飲めるので、トルコの食べ物に興味がある人は、ぜひ試してみてくださいね。
このほか、スカーフ、アクセサリーといった、トルコの雑貨もたくさん販売されています。イスラムの文化を味わった後は、何か1つ記念になるものをおみやげとして購入するのもよいでしょう。
4.さまざまなイベントに参加できる
東京ジャーミイでは、トルコのデザートを学べる教室や、ワークショップ、イスラムに関する文化講座など、毎月さまざまなイベントが開催されています。
イスラム文化に関心がある人は、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか? 各月のイベント情報は、公式HPに掲載されています。
東京ジャーミイへのアクセス
東京ジャーミイの最寄り駅は代々木上原駅です。代々木上原駅は、表参道駅から東京メトロ千代田線で3駅のところにあります。また新宿から小田急線の急行に乗れば、4分で行くことができます。
駅からは徒歩5分弱で到着します。
行く前に知っておきたい注意点
東京ジャーミイは宗教施設ですので、行く前に知っておくべき注意点がいくつかあります。
女性は肌の露出を避ける
イスラム教では、女性は守られるべき存在であり、肌の露出はするべきでないとされています。たとえイスラム教徒でないとしても、過度な露出は避けましょう。
また、女性が礼拝堂に入る際は、髪にスカーフを巻かなくてはいけません。貸し出しがありますが、気になる方は持参しましょう。
礼拝中の撮影はしない
館内は、基本的に撮影が許されています。しかし、礼拝堂の撮影は事前許可をとりましょう。また、礼拝中は撮影を控えるほか、礼拝している人の前を横切ることはNGです。
よくある質問
東京ジャーミイでは撮影禁止ですか?
礼拝堂は事前の申請が必要なほか、礼拝中の写真・ビデオ撮影は禁止されています(見学は可能)。それ以外の場所に関しては、基本撮影が可能です。
東京ジャーミイの滞在時間は?
全体を見学して回った際の所要時間は30~1時間ほどです。なお、ガイドツアーに関しては、45~60分ほどで行われています。
東京ジャーミイは誰でも入れる?
一般的にモスクは、ムスリムの方々が礼拝をする場所ですが、東京ジャーミイは文化交流の場にもなっているため、基本的に誰でも入ることができます。ただし、礼拝に来ている信者の方々の邪魔にならないよう、気をつけましょう。
「ジャーミイ」とはどういう意味ですか?
アラビア語の「camii」の日本語読みで、金曜日に集団礼拝を行うための、大きなモスクのことを指しています。
見学可能なモスクはありますか?
東京ジャーミイ以外には、神戸ムスリムモスク、名古屋モスクも見学可能です。ただし、どちらも事前に予約が必要なので、ご注意ください(神戸ムスリムモスクは、少人数であれば予約なしの見学が可能です)。
おわりに
いかがでしたでしょうか。東京ジャーミイは宗教施設ですが、その固いイメージとは逆に、誰もを笑顔で迎えてくれる温かい場所でした。
イスラム教徒の方はもちろん、美しいモスクを見たい方やイスラムの文化に興味のある方にとっても、1度は訪れる価値のある素敵なスポットだと思います。
東京ジャーミイ周辺のおすすめホテル
※本記事は2015年11月に公開した情報を加筆修正したものです。
旅と和食を愛する22歳です。MATCHAを通して世界中の方に、日本の観光名所だけでなく、日本人の文化や生活スタイルまで見てもらえたら嬉しいです!