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日本一有名!?石切さんでお百度参りやってみた
大阪市内より電車と徒歩で約30分。東大阪・石切には全国各地から参拝者が訪れる神社、石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)があります。岩をも切るともいわれるご神威に、でんぼ(関西弁で腫れ物)の神様石切さんとも親しまれていて、特に病気平癒のご利益を求めて参拝者が訪れています。日本国内でも石切さんのお百度参り(おひゃくどまいり)はとても有名で、テレビや雑誌でも多数紹介されています。本ページではお百度参りに興味のある方向けに体験レビューをご紹介します。
お百度参りって?
昔から民間信仰の中で、神様に100日お参りすると願いが叶うと言われていたそうです。しかし、急を要する願いの場合など、100日間お参りできないことから1日で100回お参りをするように変わりました。現在も毎日何百人とも言われるほどお百度参りが多く続けられている神社として、東大阪の石切神社は国内でも有名です。週末には全国各地からそのご利益を願い訪れる参拝者が多く、NHKをはじめテレビ、観光誌、各種メディアなどでも度々紹介されています。
お百度参りの準備
まず石切神社に着くと鳥居前で一礼した後に、右側にある手水舎で手を清めます。その後、境内右手にある授与所か崇敬会館でお百度ひもをいただきます。(お百度ひもは必ず持たないといけないものではないそうです。)
きれいに束ねられたお百度ひも。紫が映える。
まずはお賽銭を入れて、本殿にお参りします。お願いを聞いていただけますように・・・。(今回の体験特集がうまくいきますように・・・)筆者の私は家内の安全と健康をお願いすることにしました。
2礼2拍手1礼です。
まわってみた
それでは、まわりはじめます。人の流れに沿って右回りに他の参拝者の通りを歩いてみます。初めてなので合っているのか少し不安になりますが、意外と簡単に人の流れに入ることができました。一周まわるたびに、お百度ひもを1本折って数えます。(余談ですが、今回の石切神社は右回り、別の場所にある石切神社上之社は左回りが一般的だそうです。)
気分について
周りの人と歩調を合わせている気はしないのですが、自然とその流れに溶け込んだような気分になります。他の方はどんな事をお願いされているのでしょうか。お子さんの合格祈願なのか、本人や親類の病気平癒を祈っているのか・・・。お願いごとは違うかもしれませんが、その黙々とまわる周りの姿に勇気づけられるような気もしてきました。
まわってみないとわからない事
お百度参りをされている方は、1回、2回と数えているのかと思っておりましたが、しばらく回ると回数はすぐわからなくなりました。回数を数えるよりも考えることがあるからです。例えば健康のお願いなら「食生活に気を付けないといけないな」や「家族との時間を大事にしないといけないな」等。お百度参りをしているときは黙々とそのような一つのことを考える。そういう時間なのかもしれません。(個人の感想です)お百度ひもはまわった回数の目安で、「半分まわったよ。」「もう少しだよ。」とサポートしているような感じがしました。
100回まわるってどんな感じ?
100回となると結構な回数と思っておりましたが、その通りで、結構時間がかかりました。時計を常に見ながら歩いているわけではないので時間の感覚はわからなくなります。お百度ひもをおおよそ半分折り終えると、お百度も半分ということで、まだまだかかるのか・・・とも思いました(運動不足を痛感します)。黙々と歩きつづけて、のこり10本がみえてきたあたりから、終わりが見えてきますので、100回に向けて気持ちに勢いが出てきました。
まわり終わり
お百度ひもを100本数え終わり、お百度参りが終わりました。最後に本殿にお参りをして終了です。足に残る程よい疲れと、100回まわり終えた達成感が残ります。
使い終えたお百度ひもは専用の奉納箱に納めます。
時間と歩数
今回は67分かかりました。およそ1時間程です。歩数は6,423歩でした。2基のお百度石の間を一周まわると約33メートルとのことでしたので、100回まわると約3.3キロ歩いたことになります。(取材の日は茅の輪もあったので、大回りで約4キロほど歩いたかもしれません。)筆者の運動不足の足にはなかなかこたえました。歩いたのは6月中旬で曇り予報でしたが、とても暑かったです。水分の補給はこまめにした方が良いと実感しました。
石切さんに聞いてみました
お百度参りについて石切神社の方に素朴な質問をしてみました。
Q,必ず100回まわらないといけないのですか?『必ず100回でなければならないという訳ではありません。「百」とは単に100を意味する以外に、数が多いことを表す語でもありますので、歳の数やご自身の気持ちが落ち着かれる回数を決めていただき、お百度を踏んでいただいても結構ですよ。』
Q,最低限のマナーはありますか?『決まりではないですが、複数でまわられる方は大きな声で騒がれないようにとは思っています。ただ、全く黙ってお参りする決まりもありません。お願い事をつぶやいて歩かれる人もいますし、試合の必勝祈願でチーム員同士励まし合いながらお参りされている人もいます。自分にも、他人にもおおらかな心でお参りしていただけたらと思います。』
Q,服装などで気をつける点はありますか?『歩きやすい服装、靴でお参りいただけたらと思います。梅雨明けの頃からは暑く日差しも強いので、適宜休憩や水分補給など熱中症にお気をつけください。』今回筆者は革靴で歩いてしまいましたが歩きやすいスニーカーをオススメします!
Q,遠方から来る方の荷物を置く場所はありますか?『荷物用のロッカーがありますので、ご利用ください。』
Q,お百度参りできない日とか曜日はありますか?『いつでもお参りいただくことはできますが、お正月や神事の際にはお百度を踏んでいただけない日や時間もございますので、ウェブサイトなどでご確認頂ければと思います。』
不明点がございましたら神社の方にお気軽に聞いてくださいとのことでした。初めての方も安心ですね。
最後に
初めてのお百度参りでしたが、実際にやってみると、こんな一時間の過ごし方があることに気づかされました。何か気持ちも整ったみたい。石切神社には来たことあるけど、お百度参りはしたことないという方も一度体験してみるのも良いと思います。
お帰りは石切参道商店街のお食事処でお茶や食事をして帰るのがおすすめです。食事のあとは健康祈願の縁起物のお菓子を買って、ご家庭でも楽しみたいですね。
昔の人もお参りの後はこうやって一服していったのかと思いに浸ります。
以上、石切さんでお百度参りしてみた、でした。全国から参拝者が訪れる東大阪の石切にぜひお越しください!
アクセス
大阪メトロ「本町」駅より近鉄けいはんな線「新石切」駅まで約20分、徒歩7分
近鉄奈良線「鶴橋」駅より近鉄奈良線「石切」駅まで約20分、徒歩15分
近鉄奈良線「生駒」駅より近鉄奈良線「石切」駅まで約5分、徒歩15分
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