東北の冬を楽しむなら必見!米沢での雪対策と快適な過ごし方完全ガイド
日本の中でも、数ある豪雪地帯として知られる山形県米沢市。冬の時季は、きびしい寒さと膨大な量の降雪が発生します。冬の米沢を初めて訪れる方も、安心して快適に観光を楽しむために必要な準備、服装などを解説します。
東京や大阪など日本の大都市圏では雪が積もることは滅多にありませんが、北日本に位置する山形県米沢市では、冬になると一面雪景色に包まれます。ウィンタースポーツや温泉など、冬ならではの楽しみがたくさんある一方で、寒さや雪に対する準備が欠かせないことも事実です。
この記事では、冬の米沢を安全かつ快適に過ごすための服装や移動手段、雪道での注意点などをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
冬の平均気温と積雪量
米沢市では、12月下旬頃から本格的に雪が積もり始め、3月までは寒さと雪への対策が必須になります。10月から3月までの、米沢の平均気温と最深積雪は以下のとおりです。
◇月ごとの平均気温と最深積雪
おすすめの服装と寒さ対策グッズ
◇気温10℃前後の服装(10月の朝晩や11月の日中)
真冬ほどの装備は必要ありませんが、肌寒さをしのぐために薄手のアウターやストールがあると良いでしょう。雪が積もることはほとんどないものの、11月になると雪がちらつく年もあります。滑りにくい靴や素肌が露出しない足元だとより安心です。
◇気温5℃以下の服装(11月の朝晩や12~3月)
気温5℃前後になると、本格的な冬の到来です。厚手のコートやダウンコートが必須になります。ただし、丈の長いコートやウールのコートは、積もった雪に擦れて濡れたり汚れたりする心配があります。丈の短いコートや撥水性のある素材がおすすめです。
また、手足は特に冷えやすいため、手袋や厚手の靴下で対策してください。インナーも、ユニクロの「ヒートテック」など暖かさに優れた製品を着用することで、一層の寒さ対策になります。
ただし、お店や施設の中は暖房が効いているため、裏起毛&厚手のインナーではむしろ暑すぎることもあります。建物の中で過ごす場合や着ぶくれが気になる場合は薄手のインナー、1日中外で過ごす場合は極厚のインナーを選ぶなど、行き先に応じて調整してみてください。ウィンタースポーツをする場合は、発汗性も重要になりますので、スポーツ用のインナーが適しています。
足元は、長靴やスノーシューズを選び、雪道に備えましょう。ヒールのあるブーツや厚底靴は大変危険ですので、踏ん張りがきくフラットな靴を選ぶようにしてください。
また、万が一転倒した際に両手がふさがっていると、大怪我につながりかねません。両手で荷物を抱えることがないよう、リュックサックやショルダーバッグだとより安心です。
◇ドラッグストア等で買える寒さ対策グッズ
雪国のドラッグストアなどでは、寒さをしのぐためのグッズがたくさん販売されています。以下のようなグッズは、必ずしも事前に用意してくる必要はなく、現地調達するのが効率的です。
〇寒さ対策グッズ(一例)
- 使い捨てカイロ
インナーの上から貼るタイプ、貼らないタイプ(ポケットに入れたり手に持って温めます)、
靴や靴下に入れるタイプなど、様々な商品から選ぶことができます。
- 寒さ対策用の靴下やレッグウォーマー
冬の移動手段
◇自動車(レンタカー)
米沢市内のいろいろなスポットを巡るなら、自動車(レンタカー)が最もおすすめです。ただし、雪道では次のようなことに注意して運転するようにしましょう。
- 自家用車の場合、ノーマルタイヤではなくスタッドレスタイヤやチェーンを装着する。(レンタカーであれば、自分でタイヤを交換する必要はありません)
- レンタカーでは4WD(四輪駆動)車を選ぶ。
- 車間距離は長めにとり、アクセル・ブレーキはゆっくり踏み込む。急ハンドルや急ブレーキは厳禁。
- 風通しの良い橋の上やトンネル出入り口は特に滑りやすいため、注意して走行する。
- 積雪により他の車や歩行者が見えにくくなるため、右左折時の周囲確認や飛び出しには注意する。
- 吹雪によって見通しが悪くなることがあるため、悪天候時は運転を控えたり時間に余裕をもった行動をする。また、他の車に存在を知らせるためライトを点ける。
- 車に積もった雪がフロントガラスに落ちてくると前が見えなくなり危険なため、必ず除雪してから運転する。
- 雪で道が悪くなると渋滞が発生することもあります。時間に余裕をもった行動を心掛けましょう。
2021年12月「スタック多発で大渋滞 米沢市中田町」(PressYamashin YouTubeチャンネル)
◇公共バス
市内を走る米沢市営バスは、例年12月1日から3月31日まで冬ダイヤでの運行となります。通常ダイヤと発着時刻が異なりますので、市ホームページなどで時刻表を確認の上ご利用ください。
(2024年9月時点)米沢市 市民バス時刻表はこちら
◇電車(JR米坂線)
積雪により、電車(JR米坂線)は臨時運休となることがあります。最新の運行状況は、JR公式サイトや各駅でご確認ください。
(日本語のみ)JR東日本 東北エリアの運行情報・運休情報はこちら
宿泊施設の送迎バス
宿泊施設によっては、主要駅からの送迎バスを運行しているところもあります。宿泊先を決める際にぜひチェックしてみてください。
米沢へのアクセス・市内での移動手段について詳しく知りたいときは、以下の記事も合わせてご覧ください。
雪道を歩行する際に気を付けるポイント
雪道に適した靴で小股で歩く
真冬は、市中心部でも1m近く雪が積もることがあるため、丈が長く水が浸透してこない靴が最も適しています。滑り止めの金具が付いている靴や、靴底に深く溝が入っているものは、滑りにくいので特におすすめです。
ただし、適した靴を履いていても雪道はとても滑りやすく、慣れていないと歩くことすら怖いものです。雪道を滑らずに歩くコツは、(1)大股ではなく小股で歩くこと、(2)かかとから着地するのではなく、地面に対して真上から足裏全体で着地するように歩くことです。特に、橋や歩道橋の上などの風通しが良いところ、車の出入り口など雪が踏み固められているところは滑りやすいため、十分注意して歩行するようにしましょう。
また、雪が高く積もっている上を歩くと、雪に足が埋まり抜けなくなったり、雪で見えなくなっていた側溝や用水路に落ちてしまう危険もあります。なるべく除雪された道を選んで歩くようにしましょう。
頭上からの落雪に注意する
日本では、家屋の屋根に瓦がよく用いられますが、瓦は雪が滑り落ちにくいため、雪国の家屋には使われません。雪国の家屋は、雪を滑り落ちやすくするために、金属製の屋根であるケースが多いのです。雪が滑り落ちやすいということは、屋根からの落雪に十分注意しなければいけないということ。屋根の真下を歩くことは絶対に避け、常に頭上に注意して歩行するようにしましょう。
雪道運転の危険さを念頭に置く
自動車を運転する人はもちろん、歩行者も雪道運転の危険さを知っておくことが大切です。
雪道は大変滑りやすく、ブレーキをかけてから車が止まるまでの距離は、乾燥している道路より何倍も長くなります。また、雪が高く積もっていたり吹雪いていたりすると見通しが悪くなり、自動車から歩行者が見えにくくなります。歩行者は、急に道路に飛び出さず、四方を十分に確認してから余裕をもって横断するようにしましょう。
万全の雪対策をして、冬の米沢を楽しもう!
冬の米沢は、美しい雪景色に豊富なアクティビティと魅力が満載です。しかし、快適に過ごすためには、寒さや雪に対する適切な準備が欠かせません。防寒着や滑り止めの靴など、冬に適した服装を整え、安全に移動するための手段を選びましょう。雪道では車の運転や歩行時に細心の注意を払い、凍結による転倒や事故を防ぐための対策を講じることが重要です。
この記事で紹介したポイントを押さえながら、米沢の冬を存分に楽しんでください。
東北地方の中でも、重要なサムライの遺産が数多く残る米沢のまち。 東京から新幹線で約2時間で到着する、非常にアクセスの良い東北地方の観光地です。 甲冑や着物を身に着けてみたり、合戦に参加してみたり、寺社仏閣を巡ってみたり。かつて、日本のサムライたちが過ごしたストーリーを、米沢で追体験してみませんか。