【修行体験|精進料理】 東北隋一の祈祷寺・慈恩寺をめぐる祈りの精神文化ツアー[山形県寒河江市]
山形県寒河江(さがえ)市にある東北随一の祈祷寺「慈恩寺(じおんじ)」で、目に見えない心の豊かさと、健康な身体を得るための1泊2日の特別プログラム。修行着に身を包み、かつての修験の道を山伏とともに巡り、古くから伝わる精進料理や舞楽体験を通して、この地に根付く精神文化に触れる旅へ。この記事では、そのツアーの全貌をご紹介します。
寒河江市ってどんなところ?東京からのアクセスは?
「慈恩寺」のある山形県寒河江市は、山形県のほぼ中央に位置する街。出羽三山で有名な月山や朝日連峰、奥羽山脈などの山々に囲まれており、「最上川」や清流「寒河江川」が市街地を流れる自然豊かなエリアです。さくらんぼやラ・フランスといったフルーツが特産品で、年間を通してさまざまな味覚に出会えるのも魅力のひとつに挙げられます。
東京駅から寒河江駅までのアクセスは、山形新幹線山形駅経由で約3時間。今回ご紹介するツアーは集合地点が山形駅なので、東京駅からは約2時間30分でアクセスできます。また、仙台駅から山形駅まではJR仙山線を利用して約1時間の距離なので、東北圏内でも周遊しやすい場所にあります。
1日1組限定!「祈りの精神文化ツアー」の見どころは?
1泊2日で行われる本ツアーは、1日一組限定なので友達や家族、恋人と一緒にプライベート感満載で旅を楽しめるのがおすすめポイント。さらに通常では提供されていない、本ツアーのためだけに組まれた特別プログラムなので、なかなか他では味わえない貴重な体験ができるのもポイントです。プログラムには、山伏と歩く修験の道トレッキングや、伝統的な精進料理、舞楽体験、写経体験など、魅力的なコンテンツを用意。荘厳な自然のなかに佇む歴史ある慈恩寺で、身も心も豊かにしてくれるスピリチュアルな体験があなたを待っています。
ツアー料金には、割烹旅館への宿泊代、写経体験・舞楽体験・修験道トレッキング等各種プログラム代、食事代(昼食・夕食・朝食)が込みで、1名8万8000円~(税込)。多言語対応可能な旅行会社を通して申し込むことができ、当日も通訳が同行するので、日本語が不安な方でも大丈夫。また集合から解散までは、専用の車で移動するので、気兼ねなく滞在していただくことができます。
【ツアー詳細はこちらをチェック!】
特別な体験ができる1泊2日のツアーの全貌をご紹介!
それではここからは、1泊2日で巡るツアーの内容を掘り下げてご紹介していきます。ツアーが気になる方はぜひ記事最後のURLもチェックしてみてくださいね。
【1日目】身体の内側から健康に!精進料理に舌鼓&阿弥陀堂修行体験
「割烹旅館 福よし」で精進料理ランチ
1日目の最初に訪れるのは「割烹旅館福よし」。客室は5部屋のみという小さなお宿で、静かで落ち着いた雰囲気に包まれています。到着するとチェックインを済ませ、さっそく修行着に着替えます。
修行着は白装束とよばれる白色の衣装。白は清められ、穢れが無いという意味があり、赤ちゃんが生まれたときや故人が旅立つときも着る、生まれ変わりの装束です。袖に腕を通すと、これからはじまる修行に身が引き締まる思いで、不思議と背筋がピンと伸びてきます。
着替えが済むと、ちょうど昼食の時間に。今回味わう「精進料理」とは、仏教の教えに基づく、肉類や魚類を使わない植物性の食事のことで、僧侶たちの食事として発展してきました。ここ「福よし」では、古くから慈恩寺に伝わる精進料理のレシピを基に、地元寒河江の食材を生かした滋味あふれる料理がいただけます。
歴史ある「慈恩寺」で常行三昧&舞楽体験
精進料理でお腹を満たし、次に向かうのは「慈恩寺」。約1300年の歴史を持ち、江戸時代には東北随一の巨刹として栄えた寺院で、国史跡にも指定されています。
慈恩寺ではまず、境内の見学からスタート。境内には本堂や山門、薬師堂、三重塔が立ち並び、平安末期から鎌倉時代にかけての仏像や仏画、仏具などの文化財が安置されています。住職に直接ご案内いただきながら慈恩寺の歴史や魅力をじっくりと学べるので、仏教や精神文化への理解をさらに深めることができます。
続いて、普段は見ることができない阿弥陀堂へ訪れ、「常行三昧(じょうぎょうざんまい)」とよばれる修行を体験します。正方形の形をした阿弥陀堂の中心には、阿弥陀如来坐像が祀られており、その周囲は歩いて回れるような空間が広がっています。「常行三昧」とは、阿弥陀如来の周囲を「南無阿弥陀仏」と唱えながら周り続ける修行で、本来は九十日間、昼夜を通し、例え疲れたとしても座ることは許されないという過酷な修行でもあります。今回のツアーでは、7周することで「常行三昧」を気軽に体験しながら、精神が研ぎ澄まされていく感覚をつかんでいきましょう。
次に体験するのは国の重要無形民俗文化財に指定されている「慈恩寺舞楽」。毎年5月5日に行われる「一切経会(いっさいきょうえ)」は、すべての経典(仏教の教え)を供養する慈恩寺で最も重要な儀式であり、そこで1200年の伝承をもつ「慈恩寺舞楽(林家舞楽のうち)」が五穀豊穣などを願って奉納されます。
8つある舞のうち、本ツアーでは甲冑姿が勇壮な「太平楽(たいへいらく)」の舞を指導いただきます。先生に習いながら踊りを習得し、最後は甲冑や太刀と一緒に記念撮影。年一回しか見られない貴重な舞楽を自ら体験することで、特別な思い出がまたひとつ増えていくことでしょう。
1日目の締めは「バーホッピング」でほろ酔い気分
一通りの仏教体験を終えたあとは宿へ移動し、一度修行着を脱いで“俗世”に戻ります。夜はほろ酔い気分でハシゴできる「バーホッピング」へ出かけましょう。山形の旬の食材や地酒を楽しめる居酒屋と、人情味あふれるママさんがもてなしてくれるスナックを巡り、寒河江の夜を満喫します。もちろん食事代はツアー料金に含まれているので、心ゆくまで楽しめますよ♪
コンテンツが盛りだくさんで、あっという間に過ぎてしまう1日。はじめての体験に話は尽きないばかりですが、翌日に備えて早めの就寝で1日目が終了です。
【2日目】山伏と歩く修験の道トレッキングへ、いざ出発!
精進料理で朝ごはん&写経体験で精神を整える
2日目の朝は、修行着に着替え、精進料理の朝食をいただいてから出発。再び「慈恩寺」へ向かい、まずは境内にある華蔵院(けぞういん)で「写経体験」を行います。“写経”とはお経を書き写すことで、仏教の修行の一環として、また仏教の教えを広めるものとしてはじまりました。
写経体験の間は住職がお経を唱え、荘厳で美しさに満ちた神秘的な空間で、じっくりと自分の心と向き合うことができます。写経は下書きが用意されているので、漢字をなぞるだけでOK。漢字に慣れていない国の方でも安心です。心を落ち着け、願いを込めながら一文字一文字を丁寧に書いていきましょう。
山伏とともに修験道トレッキングへ出発
写経体験の後は、本ツアーのハイライトでもある修験の道トレッキングへ。説明とご祈祷を受けてから、車で登山口まで移動します。
「修験道」とは、神道や仏教、密教などの要素に、山岳信仰が混ざり合って成立した日本独自の宗教のことを言い、厳しい山での修行を通して呪術的な能力や「験力(げんりき)」という山の不思議な力を得た者を、修験者(しゅげんしゃ)や山伏(やまぶし)とよんでいます。
慈恩寺では1872年に修験道が廃止されるまで、独自に修験道の修行が行われており、山内の一の宿から三の宿に、長いときは30日間こもったと言われています。
本ツアーではオリジナルの修験装束を身にまとい、修行の場を巡りながら、当時の修行を疑似体験していただきます。道中は慈恩寺の山伏が先導し、大願成就や五穀豊穣などを祈る「掛け念仏」を唱えながら登ることで心が清められていきます。
修行の山伏が駆け巡ったといわれる剣天井や四十八森を抜け、険しい急斜面を登り切ると杉の御神木が立つ愛染ヶ嶽の山頂に出ます。山頂の御神木の佇まいや厳かな雰囲気から、当時の修験者と同じ思いを感じることができるでしょう。
最後に不動堂で無事に帰ってきたことの報告を行います。修験の道トレッキングをもって1泊2日の全行程は終了。心地よい疲れを感じるとともに、2日間を通して心や身体が浄化され、精神が成長したような感覚になれることでしょう。
日本の精神文化に触れる大満足の1泊2日ツアーへ!
慈恩寺を中心としたさまざまな修行体験を通して、精神的な豊かさや心身の健康を得ることができる本ツアーは、専用サイトで申し込みを受け付けています。これまで体験された参加者からも「都会ではない、人里離れた場所に訪れてみたい観光客におすすめしたい!」「日本人の自然観や宗教的な寛容性が理解できた」など好評の声が届いています。ぜひ皆さんも、ほかでは体験できない特別な思い出を作りに、寒河江に訪れてみませんか?
▼詳細や申し込みはこちらから▼
寒河江市は観光さくらんぼ園地数日本一を誇る「日本一さくらんぼの里」で、清流寒河江川と最上川の流域に広がる、風光明媚で美しいまちです。 また、東北随一の古刹であり、数多くの国指定重要文化財を有する国史跡慈恩寺をはじめ、秋には東北屈指の規模を誇る神輿の祭典が行われるなど、歴史文化が残るまちでもあります。