【群馬県富岡市】日本でも珍しい！階段を下りた先にある神社「一ノ宮貫前神社」

一之宮貫前神社は全国でも珍しい「くだり参道」の神社で、約1500年の歴史を誇ります。富岡製糸場から車で15分、重要文化財の本殿や楼門が見どころ。勝運・交通安全のご利益があり、四季折々の美しい境内で心を整えるのはいかが？

ライター

一般社団法人富岡市観光協会は、富岡製糸場及び妙義山を中心とした富岡市全般の観光資源を活用し、観光地域づくり法人（登録DMO）として、観光に関わる人たちと連携し「稼げる観光地域づくり」を推進して観光振興を図ることにより、交流人口の増加及び地域経済の発展に寄与することを目的とする。

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一之宮貫前神社（いちのみやぬきさきじんじゃ）は参道をくだった低い位置に神様をおまつりしている「くだり参道」の神社です。敷地のほとんどが森になっていてお参りをしたあとの境内の散策は心整う癒しの時間。

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この記事では、神職の茂木さんがおすすめスポットや神社の伝承などをご紹介します。

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一ノ宮貫前神社とは

約1500年の歴史があり世界遺産富岡製糸場から車で15分ほどの群馬県富岡市一ノ宮に鎮座しています。特に年末年始は多くの参拝客で賑わい本殿・拝殿・楼門は国の重要文化財に指定されています。

御祭神は勝運や交通安全などのご利益が有名な「経津主神（ふつぬしのかみ）」と養蚕と機織りの神「姫大神（ひめのおおかみ）」です。姫大神については詳しい事はわかっていないそうですが、このあたりに住んでいた渡来人の古い神様との言い伝えもあるようです。

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なぜ「下り参道」になったのか？

宮司の茂木さんによると「正確な理由は伝わっていない」とのことでした。なんとも意外な答えですが、元々低い場所に神様をおまつりしていて1635年（寛永12年）に社殿を作り変えるときもわざわざ同じ所に神社を建てたとか、現在の安中市磯部あたりに住んでいた住民が移動して貫前神社のあたりに郷をつくって住んでいました。時が経つにつれて鏑川に面する方に街道が敷かれそこから参拝するためにショートカットの道が出来てくだり参道になったなどいう伝承はあるが考古学的なものは実証がないとのこと。色々推測をしてみるのも楽しいかもしれません。

黄金のカエルを見つけよう！

参道をくだってお参りする際はお賽銭箱の横に注目！金色のカエルがお出迎え。これはカエルの神様…ではなく「無事かえる」というお守りなんです。第二次世界大戦中の1943年に総門をくぐった東側にあるタブの木にカエルの形をしたサルノコシカケが出現。武神をお祀りしているのもあってか兵隊さんが勝って帰ってくる「勝ちカエル」だと言われました。その後「無事かえる」となり交通安全のお守りとしてたくさんの方々の安全を見守っています。もちろん私の実家にも。何事もなく過ごせているのはこのおかげかもしれません。金色だし金運もアップするかも？

極彩色の社殿のヒミツ

徳川家光の命で作られ日光東照宮と少し似ています。建設には日光東照宮の建設にも関わった大工さんが携わったそうで、このような形式は当時の流行だったのかもしれません。貫前神社は東照宮をシンプルにした形かもしれないとのこと。社殿には彫刻がほとんどなく漆や岩絵の具などを塗り重ねて立体感を出しています。ここはぜひ見てほしいポイント！彫刻が派手になったのは江戸時代の中頃からで彫り物をして生計を立てられるくらい平和になったいうこと。こういう視点で神社を見るのも楽しいかもしれません。奥の本殿は実は二階建てで現代でいう屋根裏部屋のようなところに神様をおまつりしています。雷神が描かれている「雷神小窓」の向こう側に神様がいらっしゃいます。神職でも入るのは年に2回だけ。神様が出入りする窓という言い伝えもあるようです。

神職さんおすすめスポット

正面の大鳥居からの景色がおすすめ。一ノ宮の町や稲含山（いなふくみやま）が一望できて新緑の季節などは非常にスッキリします。たくさん見どころはありますがまずは参拝することが大切です。神社は祈りの場その後に建物や景観を楽しんでください。古い大祭として「式年遷宮」が12年に一度執り行われています。申年と酉年に行い令和初の遷宮は2028年（令和10年）です。約1000年の歴史があり非常にたくさんの氏子さんや崇敬者によって成り立つお祭りですので是非とも楽しみにしていてください。

まとめ

緑に囲まれた貫前神社では四季折々の風景も楽しめます。家族の無事や平和を祈り静かな境内で心を整えてみてはいかがでしょうか？貴重な重要文化財も近くで見ることができるのでゆっくりと散策してみてくださいね。

インフォーメーション

一之宮貫前神社

〒370-2452 群馬県富岡市一ノ宮１５３５

一之宮貫前神社（群馬県富岡市）は、約1500年の歴史を持つ格式高い神社で、「くだり参道」が特徴的です。国の重要文化財に指定された本殿・拝殿・楼門を有し、勝運や交通安全のご利益で知られる経津主神と、養蚕や機織りの神・姫大神を祀ります。富岡製糸場から車で15分とアクセスも良好。四季折々の美しい境内や、正面大鳥居からの眺望も魅力。12年に一度の「式年遷宮」など、伝統行事も受け継がれています。