【群馬・中之条】明治の木造校舎で日本の歴史を体感
本記事では、「ミュゼ」の建築的価値から展示の見どころ、さらに2026年早春に開催される特別企画まで、訪問前に知っておきたい魅力を余すことなくご紹介します。
中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」訪問ガイド
日本を訪れる多くの旅行者が、東京や京都といった有名都市を目的地に選びます。一方で、日本の地方に残る地方ならではの歴史や文化に触れたいと考える方も少なくありません。
群馬県北西部に位置する中之条町(なかのじょうまち) には、明治時代に建てられた木造校舎を活用した中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」 があります。
本記事では、建築の特徴、展示内容、季節限定の企画展、アクセス方法まで、訪日前に知っておきたい情報を整理してご紹介します。

明治18年建築の木造校舎
建築美と日本の職人魂
「ミュゼ」を訪れてまず目を奪われるのは、その独特な建築美でしょう。 博物館「ミュゼ」の建物は、1885年(明治18年) に吾妻第三小学校 として建築されました。群馬県内に現存する学校建築として最も古いものの一つであり、現在は群馬県指定重要文化財に指定されています。
建築様式は 擬洋風建築(ぎようふうけんちく)。これは、明治時代に西洋建築を模倣しながら、日本の伝統技術で造られた非常にユニークな様式です。
当時、日本は鎖国を終え、急速に西洋文化を取り入れ始めていました。しかし地方には、本格的な洋風建築の設計図や技術はありません。そこで大工たちは、限られた情報をもとに「見よう見まね」で西洋風デザインを再現しました。
外観は洋館のようでありながら、屋根瓦や構造は日本建築そのもの。ここには、新しい時代へ進もうとする情熱と、伝統を守り抜く職人の誇りが同時に息づいています。

木造校舎が語りかける音と光
靴を脱ぎ、館内に足を踏み入れると、やさしい木の香りが広がります。廊下を歩くたびに聞こえる「ギシッ」という床板の音――それは140年前から変わらぬ、この建物の“記憶の音”。


7,000点以上の資料で知る中之条の歴史
原始から近現代までの地域史
「ミュゼ」には、約7,000点以上の歴史・民俗資料が収蔵・展示されています。展示内容は、縄文時代から明治期以降まで、中之条町および吾妻地域の歴史を網羅しています。

戦国時代の吾妻地域と忍者
吾妻地域は、戦国時代において軍事的に重要な地域でした。特に、戦国武将 真田氏 と深い関わりがあります。中でも、真田氏に仕えた情報収集・偵察の役割を担っていた地侍が「忍び(忍者)」として活動していたとされています。
展示では、山城跡や戦国期の資料を通じて、吾妻地域の戦略的重要性が解説されています。
博物館では、戦国時代の忍者の役割や活動について紹介しています。

季節限定企画展「ひなまつり展」
日本の伝統行事を体験
毎年2月から3月にかけて、企画展 「ひなまつり展」 が開催されます。日本の伝統行事「ひなまつり」に合わせ、雛人形が館内に展示されます。

開催期間:2026年2月7日(土)〜3月15日(日)
江戸時代から現代までの華やかな雛人形や、精巧な雛道具が飾られます。
※その他、ひなまつり展期間中にはミニ企画展「昭和のくらしと道具展」も開催予定です。

アクセス情報
東京方面からの行き方(公共交通機関利用)
①東京駅・上野駅→ 特急「草津・四万」→ 中之条駅(乗り換えなし)
②東京駅・上野駅→ 上越新幹線または北陸新幹線→ 高崎駅→ JR吾妻線→ 中之条駅
●中之条駅から博物館まで
徒歩:約15分
バス:関越交通バス 四万温泉行き/沢渡温泉行き 「博物館前」下車すぐ
車利用の場合
関越自動車道「渋川伊香保IC」から約40分
無料駐車場あり
まとめ
中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」は、建築・地域史を一体で体験できる博物館です。
有名観光地とは異なる、日本の地方に残る歴史や文化を、落ち着いた環境で学ぶことができます。地域の歩みを知りたい訪日外国人旅行者にとって、価値の高い訪問先といえるでしょう。
施設情報
施設名:中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」(Nakanojo Museum of History and Folk “Musee”)
公式サイト:https://www.town.nakanojo.gunma.jp/site/myuze/
開館時間:9:00〜17:00(最終入館16:30)
休館日:木曜日(祝日の場合は開館)、年末年始
群馬県中之条町は、四万や沢渡、六合などの温泉地。野反湖や芳ヶ平、チャツボミゴケ公園など自然溢れる里山です。鳥追い祭や祇園祭など、古くからの行事や文化も残っています。2年に一度、国際現代芸術祭「中之条ビエンナーレ」も開催。そんな中之条町の魅力をご紹介します。