いわき市で太平洋の魅力を堪能!海の幸に水族館、絶景を楽しもう
福島県のいわき市は、日本の太平洋沿岸で特にワクワクする旅先のひとつ! 港町として有名で、絶品の海の幸を堪能できるほか、海洋生物をテーマにした水族館が楽しめます。本記事では、いわき市の見どころや飲食店、絶品かまぼこの専門店などを紹介します。
いわき市で太平洋をめぐる文化を満喫しよう!
漁業が盛んな福島県いわき市は、絶品の海の幸「常磐もの」が味わえる街です。
いわき市が面する東日本の太平洋沿岸エリアは、暖流の黒潮と寒流の親潮が合流するポイント。2つの海流はそれぞれプランクトンを運び、それらを食べる魚や海の生き物を引き寄せます。そのため、いわき市の沖合では、さまざまな魚介が獲れるのです。
いわき市の魅力は、もちろん絶品の海鮮が挙げられますが、それだけではありません。
たとえば、日本最大級の水族館「アクアマリンふくしま」があり、海の生き物を見たり、世界中の海洋生物について学んだりできるのです。また、海と街の素晴らしい景色を楽しみたいなら、「いわきマリンタワー」があります。
近くで一泊するなら、いわき湯本温泉がオススメ。 ここにある「スパリゾートハワイアンズ」では、太平洋沿岸部に育まれた多彩な文化を体感できます。
本記事では、東京から列車で約2時間・乗り換えなしで行けるいわき市の魅力を紹介します。
海鮮グルメ・おみやげなら、まず「いわき・ら・ら・ミュウ」へ!
「いわき・ら・ら・ミュウ」は、魚介類の直売所や飲食店、物産店などがそろうショッピングセンターです。また、ここからはいわき市の美しい海岸を巡る遊覧船も出ています。
魚介の直売所では、とれたての魚や甲殻類、タコやイカなどのほか、干物や漬け物、缶詰といった水産加工品もそろっています。
いわき市の名産品である「かまぼこ」は特に、驚くほどたくさんの種類があります。
館内には、おみやげにぴったりのお菓子や飲み物、工芸品、雑貨などを取り扱うショップがずらり!
どれを選ぶかで迷ってしまうほど、いわき市と福島県の名物が集まっています。
ひと休みしておいしいおやつを楽しみたい時は、凍天(しみてん)を味わってみてください。柔らかいよもぎ餅が入ったドーナツです。
よもぎの芳醇でさわやかな香りとドーナツの風味は、相性が抜群で、そのおいしさは感動的です!
お腹が空いたら、「いわき・ら・ら・ミュウ」2Fにある海鮮レストラン「ふぇにっくす」へ。ここは、新鮮な海の幸がぎっしり詰まった海鮮丼で有名です。
看板メニューの「小名浜丼」(税込2,000円)は、旬の海鮮が8種類以上入っています。筆者が取材に訪れた日は、マグロ、サーモン、アマエビ、ウニ、イカ、イクラなど、色鮮やかな海鮮がたくさん。一品一品が、夢のようなおいしさでした。
「ふぇにっくす」では、魚介を使ったパスタ料理や焼き魚、牡蠣フライなど、お客さんの好みに合わせたさまざまな料理を提供しています。美しい湾を眺めながら食事を楽しめるのもポイントです。
かまぼこの名店「貴千」の逸品を味わう
いわき市の名品といえば、株式会社貴千が作るかまぼこ商品です。
かまぼこは、他の練り物と同様、魚のすり身から作った食品です。栄養価が高いのにあっさりした味わいで、プリっとした食感が特徴です。
小松唯稔さん
貴千は1963年、現在の専務取締役・小松唯稔(こまつ ただとし)さんの祖父が創業しました。当初からかまぼこの専門店です。
いわき市で作られたかまぼこ商品は、もともと東京周辺のスーパーマーケットでたくさん販売されていました。こうした状況が劇的に変わったのは、2011年3月に発生した東日本大震災の後です。
この時に発生した地震と津波の影響により、電話を含む通信機器がすべて使用不可に。貴千のスタッフが再びクライアントに連絡できた時には、スーパーマーケットの棚にはすでに他の商品が並んでいました。
こうした経緯から、貴千は「替えがきかない商品」づくりに注力し、近年、多くの新商品を生み出しています。たとえば、「さんまのぽーぽー焼風蒲鉾」は地元の料理「さんまのポーポー焼き(※1)」の味をしたかまぼこで、いわき市で大ヒットしています。
以下、貴千のオススメ水産加工品と、家でおいしく味わうコツを紹介します。どれも下ごしらえの手間がかからず、家庭で気軽に楽しめますよ。
※1:さんまのポーポー焼き... 細かく切り刻んださんまに玉ねぎ、みそ、生姜などを混ぜて焼いたハンバーグ。
1. かに甲らかまぼこ
Picture courtesy of 貴千
独特の色・形が印象的な「かに甲らかまぼこ」は、ベニズワイガニを使ったかまぼこ。すり身を甲羅に載せ、その上にカニの脚の肉を綺麗に並べて蒸しています。
「かに甲らかまぼこ」は、甲羅をかまぼこの台として利用しているのです。
Picture courtesy of 貴千
「かに甲らかまぼこ」は、驚くほど濃厚なカニの風味が絶品! わさびと醤油を付けて、おかずやおつまみとして楽しめます。
お酒がお好きな方は、日本酒の名産地である福島県会津の辛口酒と合わせてみてはいかがでしょうか?
かに甲らかまぼこ:3個セット 3,000円(税込)
2. 魚さし
Picture courtesy of 貴千
「魚さし」は貴千が誇る看板商品。市販のかまぼことは異なり、製造工程においてはでんぷんを使っていません。そのため、魚の本来の旨みと味を存分に味わえます。
食べ方としては、まずは醤油やわさびをつけずに、一口目はそのままお召し上がりください。その奥深い味わいに驚くでしょう! 「魚さし」もお酒の肴にもぴったりです。
魚さし:5本セット 1,800円(税込)
3. 揚げかまぼこ
Picture courtesy of 貴千
練りものに野菜や調味料を混ぜて揚げた「揚げかまぼこ」。おでんの具材に欠かせません。
おでん Picture courtesy of 貴千
貴千のの優れた風味や食感は、かまぼこで有名な神奈川県小田原市で開催された「小田原おでんサミット」でも高く評価されました。
貴千の「極上揚げかまぼこ」は、受注生産のみで、オンラインショップで4種類の極上揚げかまぼこセットを販売しています。おでんにする際は、魚本来の深い味わいを引き立たせてくれる白だし(※2)を使うのがオススメです。
極上揚げかまぼこ:梅セット 1,880円、竹セット 3,200円、松セット 4,730円、特セット 6,230円(※価格はすべて税込)
※2:白だし... …昆布と鰹節から取れただし汁に砂糖、みりん、お酒を加えて風味をつけたもの。
オンラインショップもオススメ
貴千のオンラインショップでは、このほかにも、魅力的な商品をたくさん取り扱っています。「ワインによく合うかまぼこ」シリーズをはじめ、ぜひ全商品を見てみてくださいね。
かまぼこを使って、おいしくて写真映えする料理を作ってみたい人は、貴千のレシピページも参照ください。
海洋生物と海流について学べる「アクアマリンふくしま」
海洋生物と自然環境をテーマとする水族館「アクアマリンふくしま」は、いわき市に来たら必見です!
本館は、遠目にも目立つガラス張りの外観が印象的です。これは、展示エリアで暮らす植物や動物のために自然光を中へ取り入れることを念頭に置いた設計だとか。
「アクアマリンふくしま」内には、さまざまな展示エリアがあります。
正門をくぐったら、まず「わくわく里山・縄文の里」エリアへ向かいましょう。ここでは、日本の山林に生息するさまざまな動物や鳥たちに出会えます。ホンドタヌキ、ユーラシアカワウソ、フクロウなども近くで見られますよ。
入り口付近には「金魚館」もあります。「アクアマリンふくしま」で作出された新しい品種をはじめ、さまざまな種類の金魚が水槽に展示されています。
壁には、金魚を題材にした美術工芸品が展示されており、金魚が日本文化においてどれほど大切にされているかがわかります。
本館に入ったら、まず生命の進化と"生きた化石"と呼ばれる海洋生物に関する展示を見ましょう。ここに展示されている化石は本物!
また、福島県の自然環境を再現したエリアは、特に魅力的な展示のひとつ。日本で3番目に大きい同県の山や川、野原、太平洋沿岸が数平方メートル内で再現されているのです!
緑と清流を眺めながら歩いていると、驚きの光景が目の前に! 暖かい黒潮と冷たい親潮の潮目が巨大な水槽で再現されています!
数万匹のイワシが透き通った海の中を泳いでいる光景を見ていると、福島県の太平洋沿岸がどうして豊かな漁場となっているのかが分かるでしょう。
2Fでは、この巨大な水槽を下から眺めることができます。
ここには体長1メートル以上の大型マグロがうろうろ。2つの潮の間には三角形のトンネルが開いており、それぞれの海域に住む生物の違いが見られます。
サンゴ礁や深海にすむ珍しい魚や生き物の水槽もあり、海洋生物の美しさや豊かさを伝える展示がたくさん楽しめます。
外に出ると、小さい動物の動きを真似して遊べる「えっぐの森どうぶつごっこ」や、釣り(※土日祝は現地で要予約)ができるエリア、そしてビーチもあります!
「アクアマリンふくしま」の魅力を満喫するには、半日以上は確保しておきましょう。
Picture courtesy of アクアマリンふくしま
レストラン「おいしい水族館~アクアクロス~」では、さまざまな海鮮料理が味わえます。
たとえば、小説「老人と海」をモチーフにした定食「ヘミングウェイのカジキメンチセット」(1,000円)。サクサクの食感と豊かな味わいのカジキのカツレツは、海の恵みが感じられる逸品です。
見学後は、「アクアマリンふくしま」に生息する動物たちをモチーフにした商品がそろうおみやげショップ「JOHMON(じょうもん)」へ。
人気なアイテムは、アニマルプリントのマシュマロや、水族館のアザラシの「だいふく」にちなんだゴマ大福などです。
いわき市の旅の思い出となるおみやげを探している人は、カラフルな文房具やぬいぐるみ、エコバッグなどもチェックしてみてくださいね!
街と海の絶景!いわきマリンタワー
三崎公園にある「いわきマリンタワー」も、いわき市観光では欠かせません。
海抜106メートルのスカイデッキからは、いわき市や小名浜港、ビーチ、湾を一望できます。
この絶景を見れば、雄大な太平洋の美しさが記憶に刻みこまれるでしょう。いわき市を何回も訪れたい気持ちにさせてくれる、魅力的なスポットです。
太平洋をさまざまな角度から楽しめる旅
東京駅または上野駅から常磐線の特急「ときわ」あるいは「ひたち」に乗れば、いわき市周遊の起点となる泉駅まで約2時間です。おいしい海鮮を楽しみつつ、海の生き物や日本の漁業について学びたい方は、いわき市を旅の候補に入れてみてくださいね。
いわき市には、ホテルから温泉旅館まで、宿泊施設も充実しています。ゆっくり過ごしたい方には、いわき湯本温泉がオススメ。海鮮を使った旅館の会席鮮料理は絶品ですよ!
おみやげは、貴千のかまぼこにしましょう。比較的長く日持ちがし、調理も簡単で、味わいも抜群! 貴千のオンラインショップで注文できるので、いわき旅行を味で思い出したい時にも、簡単に購入できます。
Written by Ramona Taranu
Sponsored by Reconstruction Fishery Processing Industry Market Recovery Promotion Center