CEC日記【京都・ウトロ】日韓、世界をつなぐウトロ平和祈念館
こんにちは! CECメンバーの瀬戸口瑛(Akira Setoguchi)です。 「CEC日記」では、私たちCECメンバーが実際に見て聞いて感じた、京都の魅力満載スポットなどをご紹介させていただきます。旅の計画のお役に立てれば幸いです。 今回は、京都府宇治市にある在日コリアンについての資料館「ウトロ祈念館」をご紹介します。
ウトロ平和祈念館について
京都府宇治市ウトロ地区にある在日コリアンの記憶をたどることができる施設です。歴史を学ぶためだけではなく、地域コミュニティの中心として、多文化交流の場として県内外・国内外の多くの方々から愛されています。
ウェブサイト|https://www.utoro.jp/
1.「ウトロとは」
「ウトロ」という地区をご存じでしょうか?大戦時、この地には京都飛行場の建設に伴って多くの朝鮮人が移ってきました。大戦後は土地の権利をめぐる裁判が起こり、在日コリアンたちは自分たちの住み慣れた「ウトロ」を守るため、一致団結します。彼らの運動にはウトロに住む人々だけでなく、多くの日本人、国際社会が一眼となって取り組みました。国籍・文化を越えてつながることの大切さを感じることができるのが、この「ウトロ」という地区なのです。
2.施設の紹介~常設展示(2階)
施設2階の常設展示では「ウトロ地区」とそこに住む人々が辿ってきた歴史を学ぶことができます。説明には写真や図を多く用いられており、じっくりと学びたい方はもちろん、ウトロについて初めて知るという私達にとっても、とてもわかりやすい展示がされていました。
前半は在日コリアンの貧困、たたかい、悲しい歴史の展示目立ちます。しかし、後半には宇治市の日本人住民との協力、国際社会との交流、そして、苦難を乗り越えたウトロの人々の明るい歴史の展示を見ることができました。最後にはウトロの人々の「笑顔」の写真があり、どんなに辛いことがあっても前を向いて歩こうと思わせてくれます。
充実した展示はそれぞれに意味があります。
3.施設の紹介~カフェテリア(1階)
施設の1階部分はカフェテリアで談笑の場となっており、来館者はもちろん、地域コミュニティで活動されている方やボランティアの方など、顔ぶれは様々です。お一人で真剣に展示をご覧になっていた方も、最後にこのカフェテリアでは明るく談笑し、笑顔で記祈念館を後にされていました。
珈琲を一杯100円で飲むことができます。柔らかな雰囲気の場所なのでついつい立ち寄ってしまいます。
金副館長さんのお話には惹きこまれます。
4.ウトロ平和祈念館の魅力
ウトロ祈念館には他にも、地域の方々が集まり焼肉パーティをする広場や、ウトロ地区が一望できる屋上、移築・再現された飯場など、まだまだ紹介しきれないほど沢山の魅力がいっぱいです。
在日コリアン問題という複雑な問題を取り扱う施設でありながら、職員・ボランティア・来館者の皆さんのそれぞれの活気と笑顔があふれていました。ウトロ祈念館には、ウトロ地区で生きる人々のふしぎなエネルギーが詰まっています。
2022年春のオープンからウトロ平和祈念館にはすでに1万人が訪れています。
企画協力|まいまい京都
国内外から学生が集まるまち”京都で、わたしたちは世界各国から京都に居を置く留学生と日本人学生で活動をしている団体です。 私たち”アンバサダー”が、自身の体験や知識をもとに京都の文化観光を多様な言語でご案内します。 神社仏閣庭園、モダン建築、食文化、伝統芸能などの知識と体験、現地での出会いなど最高の思い出を作っていただくために、既存のコースから、オーダーメイドの特別な1日コースまでリクエストにお応えし、京都での忘れられない日々になるようお手伝いをいたします。 ガイドツアーだけでなく、ユニークベニューを活用したイベントから四季折々の京都文化を存分に楽しんでいただける企画まで、スペシャルな体験をご提供いたします。