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普段は入ることのできない「原爆ドーム」を、中からのぞいてみよう
広島県広島市にある「原爆ドーム」。原子爆弾の被害と平和の大切さを伝える施設として、世界遺産にも登録されている建物です。普段見ることのできない原爆ドームの内部の姿を、Googleストリートビューを利用して覗き込んでみましょう。
みなさんは「原爆ドーム」を知っていますか? 原爆ドームは、広島県広島市にある、世界でも珍しい現存する被爆建物です。平和の大切さを世界に訴えるシンボルとして、1996年に世界遺産として登録されました。
連日世界中から観光客の訪れる原爆ドームですが、施設保存のため観光客は外から建物を眺めるだけで、内部へ足を踏み入れることはできません。
しかし、Googleのストリートビューを使えば大丈夫。今回は、普段見ることのできない原爆ドームの内部の姿を覗き込んでみましょう。
原爆ドームの場所
原爆ドームは広島市の繁華街の中にあります。路面電車を利用すれば広島駅からも約20分で到着できるため、旅行者の方にとってアクセス面の不便はないでしょう。
原爆ドームの歴史
原爆の被害を受ける前、原爆ドームは「広島県産業奨励館」と呼ばれていました。広島県内のみならず日本中の物産品を見学できる施設で、美術展の会場、行政機関の事務所としても利用されていたそうです。
1945年8月6日、広島に原爆が投下されます。変わり果てた産業奨励館は、市民の間で自然と「原爆ドーム」と呼ばれるようになったのです。
広島の街にたたずむ原爆ドーム
広島の街中にひっそりとたたずむ原爆ドーム。もともと、鉄骨を使用した煉瓦造の建築で、今でもその面影を垣間見ることができます。周りには黒い柵が張られており、市民や観光客が勝手に立ち入ることのないよう厳重に管理されています。
上記の画面の中にカーソルを合わせ、クリック&ドラッグしてみてください。画面が移動し、周囲の景色を眺めることができます。原爆被害から立ち直った、広島の姿をご覧いただけます。
原爆ドームの中へ
普段は入場出来ない原爆ドームの中へ、ストリートビューを通して入ってみましょう。
まずは、黒い柵の内側へ。遠目から見るのとはまた違った迫力を感じていただけるはずです。建物の外側には、煉瓦の残骸が散らばっているのがわかります。
今度は建物内へ入ってみましょう。内部を支える黒い柱は、建物の倒壊を防ぐためのもの。。
被爆直後の姿を維持するため、原爆ドームには当初、保存工事が施されていませんでした。しかし雨や風などにさらされることで建物が劣化し倒壊する恐れが生まれたため、1967年に初めての保存工事が行われます。
その後数回に渡って行われた工事には、世界中の人々から集められた募金も利用されたそうです。
一番奥には、赤レンガの散らばっている広場があります。崩れ落ちた大量のレンガが、原爆の被害の様子を物語っています。
動員学徒慰霊碑
原爆ドームの近くには、平和の女神像と8羽のハトを配した高さ12mの「動員学徒慰霊碑」があります。太平洋戦争中に戦争に動員された学生と、原爆の犠牲者を含めた約1万人の学徒の霊を祀っているものです。
動員学徒慰霊碑のほかにも、平和記念公園の中にはさまざまな記念碑があるので、ぜひストリートビューで探索してみてください。
最後に
戦争を経験した人々が少なくなってしまった今、この原爆ドームが後世に残す影響力はこれからも大きくあり続けると思います。また、普段見ることのできない内部を見ることが、平和への想いをより一層強化するきっかけとなっていることを願います。
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