茨城でアウトドアアドベンチャーを楽しもう!自然と秘境を巡る3日間
茨城県は東京から車や電車で簡単にアクセスできる自然豊かな地域です。御岩神社や竜神大吊橋から袋田の滝、土浦とつくばを結ぶ絶景のサイクリングロードまで、茨城の大自然を巡る3日間のモデルコースを紹介します。
茨城でわくわくするような発見の旅
本物の日本を見たいなら、レンタカーで主要都市の外に行くのが最良の方法の1つです。日本には感動的な自然風景やゆっくり過ごせて心身リフレッシュできる場所がたくさんあります。
そのすべてを体験できる場所の1つが茨城県です。茨城県は東京から車や電車で簡単にアクセスできる広大な県で、ハイキングコース、サイクリングルート、湖、公園があり、海まで続いています。
この3日間のモデルコースでは、茨城が誇る魅力の一部を紹介します。春や秋の天候のもとで楽しめるアウトドアや、途中で食事や宿泊する場所なども取り上げます。さっそく運転免許を持って探検に出かけましょう!
1日目の午前:御岩神社へハイキング
今回の茨城探検は日立から始まり土浦で終了します。東京から来る場合、これらのスポットから車をレンタルするのが良いでしょう。車を借りたら、最初の目的地である御岩神社に向かいましょう。
御岩神社は、日本最古の書の1つ「常陸國風土記」(721年)にも登場する、古くから続く聖地です。この一帯からは縄文時代後期(約3,000年以上前)の祭祀遺跡が見つかっております。江戸時代には、水戸藩の藩主たちが公式の祈願所として参拝してきました。
この神社は、日本の他の神社に比べ、とても多くの神様を祀っています。その数は188柱に及び、境内には12の異なる神社があります。
御岩神社の境内は神秘的なエネルギーに満ちていることから「パワースポット」と呼ばれています。特に本殿である御岩神社には、二体の石像に守られた木造の拝殿があり、厳かな雰囲気を漂わせています。
深い森に囲まれた境内社の「かびれ神宮」(左)、三本杉(右)
Picture courtesy of 御岩神社
各神社の周りには、像や池、提灯、さまざまな神具が点在し、すべてが背の高いスギの木に囲まれています。これらの木々は、樹齢が数百年にもなるとのこと。
特に入口付近にある3つに分かれたスギは、「三本杉」と呼ばれる霊樹で、樹齢600年以上になります。
Picture courtesy of 御岩神社
神社周辺の遊歩道だけでなく、このエリアは春や秋にハイキングをするのに最適です。
御岩神社から出発して山頂までのハイキングコースは片道約1時間かかります。特に神社に繋がる表参道沿いは比較的緩やかな勾配です。
途中カンブリア紀(5億年前)と白亜紀(1億年前)の地層の境があり、日本最古の地層としてこの山の古さが伺えます。
森林の中を歩くため、頑丈な靴、水、保温性のある服を持参するといいでしょう。
この御岩山にとって山頂は聖域ですが、到着すると周囲の美しい自然景観が広がっています。
1日目の午後と夕方:竜神大吊橋
Picture courtesy of 竜神大吊橋
次に、車で西に向かい(約30分)、竜神大吊橋へ向かいましょう。ここでは美しい景色や食事、ハイキングが楽しめます。吊橋自体は全長375mで、日本最大級の歩行者専用吊橋です。
昼食は、土産物店の上に「森の風」というレストランがあり、そばやうどん、定食などを景色と共に楽しむことができます。
Picture courtesy of 竜神大吊橋
湖や山の景色を探索したり、谷に掛かる吊橋の景色を楽しむための長めのハイキングコースもあります。コースによっては、合計3〜5時間かかります。
もしハイキングが少し大変だと感じる場合は、吊橋を渡って写真を撮ったり、100メートルの高さから下を見たり、吊橋の反対側にある「竜神カリヨン」を訪れることができます。カリヨンは大きな竜の絵が特徴的です。事前予約すれば、吊橋からのバンジージャンプや湖でのカヌー体験もできます。
Picture courtesy of 竜神大吊橋
このエリアにはバーベキューやキャンプ場もあるほか、温泉旅館で地元料理を楽しんだり、疲れた足を癒したり、畳部屋でくつろぐことができます。
また、2日目に訪れる大子エリアにもいくつかの温泉旅館がありますので、気に入ったところを予約するか、同じ宿に宿泊することもできます。
2日目の朝:袋田の滝
1日目のハイキング後の2日目は探索とリラックスに焦点を当て、まずは袋田の滝周辺の簡単な散策から始めます。
高さ120メートル、幅73メートルの大きさを誇る袋田の滝は、別名「四度(よど)の滝」とも呼ばれており、その名は4つの岩の層を流れ落ちることに由来します。
この四という数字は重要で、滝は四季折々の美しさでも知られています。春には新芽と清涼な空気、夏には緑豊かな景色、秋には美しい赤や黄色、そして冬には凍りついた水と、それぞれ異なる美しさがあります。
周辺は小さな吊り橋を備えた遊歩道で囲まれています。
北側のチケット売り場から始まり、トンネルの途中には「恋人の聖地」というモニュメントがあります。トンネルを抜けると、滝をさまざまな角度から眺めることができる3層の展望台もあります。
更に川沿いを歩くと、おみやげ店や最寄りの駐車場に戻ることができます。
美味しいイタリア料理のランチを楽しむためのまわり道
ランチのためのスポットとしてイタリアン料理のレストラン「楽生流 (らうる)」がオススメです。滝から車で約40分の距離にありますが、茨城で最高のイタリア料理が楽しめることでしょう。
このレストランは、ヨーロッパ各地のレストランで働きながら料理の秘密を学んだ情熱的な店長、ラウル氏が経営しています。
ラウル氏は元の建物の特徴を活かしながら薪オーブンを組み合わせ、新しく居心地の良い雰囲気を創り出しました。彼は地元の多様な食材に魅了され、新鮮な地元野菜を日替わりの前菜やディナーに使用しています。
訪問した際には、海鮮のジェノヴェーゼパスタやラウル氏自慢の星形のピザを味わいました。どちらも絶品でした! 自家製のパスタはソースがたっぷりかかっており、ピザはよく焼かれた生地にパリパリのベーコンが散りばめられていました。
食事には、サツマイモやカボチャなど茨城県産の野菜を使った特徴的なサラダも添えられていました。私が日本で食べた中でもっとも美味しいサラダでした。ぜひ一度訪れる価値があります!
2日目の午後:大子町と個性的なdaigo cafeを探索
大子町に戻り、おみやげを探したり、町の歴史を探索しましょう。
昭和(1926-1989)の平和な雰囲気が漂うこの街には、昔の建物がいくつも残っています。写真に納めた美しい場所として十二所神社(じゅうにしょじんじゃ)などがありますが、懐かしい雰囲気を楽しむ場所をお探しであれば「器而庵(きじあん)」と「daigo cafe」がオススメです。
「器而庵(きじあん」は、1896年に建てられた、有形文化財に登録されている歴史的建造物を利用した漆器ギャラリーショップです。外観も内装と同じく魅力にあふれています。
手作りの黒と赤の漆器は美しく、自宅で長く使える大子町のおみやげとしてぴったりです。ギャラリーは土曜日から月曜日のみ営業しています。
その後「daigo cafe」で休憩を取るのも良いでしょう。こちらも有形文化財で、1916年に建てられた建物を使用しています。カフェのインテリアは前オーナーからその多くを引き継ぎ、地元住民から寄贈されたものもあり、アットホームで趣向を凝らした雰囲気が漂っています。落ち着く音楽と暖かな照明が加わり、お茶を飲みながらうとうとしてしまうかもしれません。
カフェにはスイーツやフルコースの食事があり、季節ごとに変わるメニューもあります。取材で訪れた時、チーズケーキ、アップルパイ、紅茶、そして抹茶ラテをいただきました。どちらのデザートも地元で作られたりんごのおやつと一緒に提供されました。
お立ち寄りの際には、地元で作られた工芸品やグルメのおみやげなどを取り揃えたミニショップも覗いてみてください。
2日目の夕方:「大子温泉やみぞ」でゆっくりと休む
Picture courtesy of 大子温泉やみぞ
日が暮れる頃、川沿いを少し走ると「大子温泉やみぞ」に到着します。
Picture courtesy of 大子温泉やみぞ
この素敵な温泉旅館では、伝統的な食事と快適な洋室または畳敷きの部屋でお客様をお迎えします。食事は地元の食材を使用し、メインは常陸牛や奥久慈軍鶏を選ぶことができ、新鮮な刺身や天ぷらなどの定番料理に加え、季節に合わせ創作料理も召し上がれます。
秋から冬にかけて満喫できる大子温泉やみぞの『りんご風呂』は、メディアなどにも多数取り上げられるほど有名で、香り漂う温泉は、心も身体もリフレッシュできます。
3日目の朝:りんりんロードでサイクリング
最終日は、土浦に向かいます。この日はサイクリングを楽しむため、午前中に車を返却し、その後に自転車をレンタルしましょう。
自転車は、土浦駅の1Fにある「りんりんスクエア」で借りることができます。ここはトヨタや日産のレンタカー店の近くにあります。事前に自転車を予約するのがベストです。
土浦は日本第二の大きさを誇る湖「霞ヶ浦」に隣接する町です。また、筑波山ルートと霞ヶ浦ルートの両方にアクセスできるため、サイクリングするのに最適な場所でもあります。
ここでは旧筑波鉄道のコースを紹介します。どのコースもとても絵になりますが、このコースは特に春が綺麗で、サイクリングロード沿いには桜が咲き、のんびりしたサイクリングにはもってこいです。
全体のコースは約40kmありますが、時間が足りなくならないよう「北条大池」を目指しましょう。
3日目の午後:つくばの自然と歴史を探索
サイクリングコースに出発する前に、土浦の観光スポットを訪れることもできます。例えば、城跡のある亀城公園などがあります。この地域は自転車でも走りやすく、車両とすれ違うことはほとんどありません。
途中、藤沢休憩場や「小田城跡歴史ひろば」でも一息できます。小田城には建造物は残っていませんが、堀や池、小さな博物館がある美しい広場です。
北条大池に到着すると、遠くに筑波山の両峰が見えるはずです。ここも春には桜の木が咲き乱れ、ピンク色に彩られるスポットです。
近くでは、700年代に建てられたとされる「平沢官衙遺跡(ひらさわかんがいせき)歴史ひろば」も見ることができます。
このエリアには、主要道路の近くに麺類や定食のお店が数軒あります。さらに少し足を伸ばして、自家製の手打ち麺を製造・販売している「松屋製麺所」を訪れることもできます。
3日目の夕方:東京への帰路につく?それとも…
北条大池と土浦駅との距離は約23kmで、休憩や寄り道をしなくても約2時間かかります。そのため、お昼の時間を1時間ほど考慮し、北条大池への往復と途中での休憩を含めると合計で約5〜6時間かかるかもしれません。
「りんりんスクエア土浦」を含むりんりんロードの自転車レンタルスポットは16:00に閉店しますので、時間に余裕を持つことを忘れないようにしましょう。
Picture courtesy of Hoshino Resorts BEB5土浦
茨城の魅力をもう少し楽しみたい場合は、サイクリスト向けのラグジュアリーカジュアルホテルである「星野リゾート BEB5土浦」で一泊することもできます。自転車を1日以上予約している場合は、自転車をホテル内に持ち込むことも、自室に持ち込むこともできます。
Picture courtesy of Hoshino Resorts BEB5土浦
ホテルを楽しむ多くのアクティビティもあります。例えば、ホテルが提供する朝焼け絶景サイクリングでは、おやつとコーヒー入りの小袋が提供されます。また、自転車を漕いで作る「フェンダーベンダースムージー」も楽しむことができます。
帰る準備が整ったら、土浦駅から東京には電車で簡単にアクセスできます。
茨城の大自然をお楽しみください
息をのむような絶景と歴史的スポットが数多くある茨城に、このモデルコースをきっかけに興味を持っていただけたなら幸いです。次の旅の機会には、自然豊かな茨城の日立、大子、土浦でリフレッシュの旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
Author:Cassie
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