城崎温泉から30分!関西エリアの穴場スポット「香住」エリアガイド
城崎温泉から簡単にアクセスできる香住は、関西の穴場スポット。ユネスコ認定の山陰海岸ジオパークやグルメが楽しめます。今回は、どこか懐かしい海辺の町で私たちが巡ったすばらしい見どころや絶景、体験やグルメを紹介します。
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目次
- 城崎温泉からの日帰り旅にぴったり!海の絶景が広がる香住
- 日本海の絶景を楽しむのに最高のスポット3選
- 香住の素晴らしい食文化、おすすめグルメ3選
- 香住の歴史を知るのにぴったりの2つのスポット!
- 香住へのアクセス
- 城崎から足を延ばして海の町 香美町香住へ
城崎温泉からの日帰り旅にぴったり!海の絶景が広がる香住
香住は香美町という町の中の海に近いエリアにあります。城崎温泉から列車で約30分で行くことができる海辺の町です。
香住には日本の原風景が残っています。歴史ある漁師町の雰囲気を感じながら、時間を忘れてゆっくりと過ごすことが出来ます。はじめて来たのにどこか懐かしい気持ちになります。
雄大な日本海と豊かな森に囲まれた香住は、美しい景観と独自の文化、そしておいしいグルメが育まれてきました。海の見える町並みを巡っていたら、まるで自分が絵の中に入り込んでしまったような気分になるかもしれません。
私たちは今回、関西の兵庫県にあるこの隠れ家のような町の魅力を探しに行きました。そして、日本屈指の素晴らしい海の絶景と体験に出会いました。
日本海の絶景を楽しむのに最高のスポット3選
香住で最大の魅力のひとつは、香住海岸の絶景でしょう。
ここは、ユネスコに認定された山陰海岸ジオパークの一部。日本海の荒波や冬の風などによって形成された変化に富んだ景観が、多くの人を魅了しています。
私たちは今回、特に美しい景色を楽しめる3つのスポットを訪れました。
1.かすみ海上ジオタクシー
香住海岸の絶景を小型船で巡る「海の観光遊覧」です。普段は漁師をしている船長が、小回りの効く小型船で丁寧に案内してくれます。
小型船で洞門を潜ったり、溶岩が固まってできた不思議な岩を間近で見たり、自然の神秘を大迫力で楽しむことが出来ます。
この美しい人の横顔のような彫刻作品も、自然が創り出したものです。「鷹の巣島」と呼ばれるこの島は、その昔鷹が頂上に巣を作っていたことから名付けられました。
2.KAN-ICHI
香住滞在中、私たちは特に人気のレストラン「KAN-ICHI」に立ち寄りました。ここは、このレストランで日本海を眺めていると、平和な島のリゾートへ逃れてきたような気分になります。
レストランには、床から天井までをつなぐ大きな窓があり、室内から海の素晴らしい景観を楽しめます。
もっとも、このレストランの魅力は、海の絶景だけではありません。私たちは、素晴らしい海の幸を楽しみました!
香住で水揚げされた魚をふんだんに使った海鮮丼は驚くほど新鮮です。それには理由があります。
このレストランのオーナーは、競りに出て直接魚を仕入れることのできる「仲買人」の免許を持っています。毎朝のように競りに出て、厳選した食材を使っているのです。
3.岡見公園
日本海を見下ろす丘にある岡見公園は、ストーリー性あふれる場所です。
岡見公園は、もともと市杵島という島でした。川の流れで運ばれた土砂が河口に堆積することで、陸地が徐々に広がり島と一繋がりとなりました。江戸時代には船乗りが日和見をする場所として使われていました。
ここは昔から、撮影スポットとして人気がありました。これは1962年頃の写真ですが、この頃には家族旅行者だけでなく、多くの新婚旅行者がここを訪れ愛を誓いあいました。
岡見公園を訪れたなら、絶対に外せない場所がカフェ「古民家喫茶 岡見」です。海を眺めながら店主こだわりのドリンクメニューを楽しむことができます。気さくな店主によると、不定期で展示会や音楽会などのイベントも行っているそうです。
岡見公園から見える日本海の夕陽は、この旅の忘れられない情景となりました。
香住の素晴らしい食文化、おすすめグルメ3選
緑豊かな山々と日本海に囲まれた香住は、おいしい食材や海産物がたくさんあります。今回、私たちが出会ったとっておきグルメを紹介します。
1.松葉ガニ・香住ガニ
香住で特に有名な特産品のひとつは、間違いなくカニです。関西の人がカニの産地を思い浮かべる時、まず一番に名前が上がるほどに、香住は関西有数のカニの産地です。6月~8月の3か月間の休漁期間を除いて、ほとんど毎日新鮮なカニが港に水揚げされています。
「にしとも かに市場」は、香住で最も有名な海鮮市場です。ここには、水揚げされたばかり新鮮な魚が並んでいます。
生きたカニが水槽の中でうごめいています。「にしともかに市場」のカニは、併設するレストラン「かに八代 れんが亭」で食べることができます。
「にしとも かに市場」近くの海辺にある「ラーメン 白龍」の人気メニューは、香住ガニを使ったかにみそ担々麺です。濃厚なスープの絡んだラーメンは、一度食べたら病みつきになります。
2.香住梨
次に紹介するは、ゆるやかな山の斜面で、日本海からの潮風を受けて育つ香住梨です。香住梨には「二十世紀」「幸水」「新高」のほか、新たにデビューした「なしおとめ」など10種類の品種があり、それぞれに異なる食感や甘み、ジューシーがあります。
香住梨は「梨山」と呼ばれる排水の良い山の斜面で、香住で獲れた紅ズワイガニのカニガラ入り有機肥料を与えた土で育ちます。4月の梨山は、まるで季節外れの雪が降ったように、真っ白な花に覆われます。
香住梨は、品種ごとに収穫時期や食べ頃が異なります。収穫・食べ頃は概ね8月上旬~11月下旬までですが、追熟させてから出荷される「愛宕」や「新雪」は、12月~2月下旬までが旬になります。
香住梨を気軽に楽しみたいなら、梨農家が香住駅前で経営するカフェ「COMETE rice&vegetable」がおすすめです。
ここでは、自分たちで収穫した梨を使ったスイーツを販売しています。中でも、香住梨のコンポートを練り込んだ米粉シフォンケーキは、香住の食材にこだわったヘルシーなケーキです。店内にイートコーナーがあるので、そこで食べることもできます。
香住梨を使ったジュースやドライフルーツをお土産にするのも良いでしょう。
美しい清流の水と有機肥料で育った「れんげ米」のおむすびは、地産地消の安心安全なローカルフードです。列車の中で食べるのにぴったりです。
3.美方大納言
香住のある香美町の山間部は昼夜の温度差が非常に大きく、そのような土地で育った美方大納言小豆は一般的な小豆より、甘み成分の糖や旨み成分のグルタミン酸が多く含まれています。また、美方大納言小豆の深く、鮮やかな小豆色は、健康に良いとされるポリフェノールを多く含んでいることの証でもあります。
私達は、美方大納言を存分に味わえる小さなカフェ「aoite.azuki.base」を訪れました。
ここは美方大納言小豆100%のあんこが美味しいお店です。このお店の自慢は、美方大納言小豆を栽培から提供まで取り組んでいることです。そして店の中は、日本のアンティーク小物があふれています。私達の目にはその一つ一つが新鮮でした。
美方大納言は、江戸時代から受け継がれてきた希少な小豆です。別名「美方ルビー」と言われるほど美しいルビー色が特徴です。
煮崩れしにくいため、和菓子にとても適しています。看板メニューのおはぎは、店主が選別をした小豆をじっくりと炊いて手作りしています。おはぎは小豆の味が濃く、店主のこだわりと優しさが詰まっていてとても美味しかったです。
香住の歴史を知るのにぴったりの2つのスポット!
1.大乗寺
香住の名所のひとつでもある大乗寺。江戸時代の画家・円山応挙とその一門による165面の襖絵全てが重要文化財に指定され、「応挙寺」の名でも親しまれています。
まるで日本画の美術館に来たようです。建物の細部に刻まれた彫刻も見事で、まるで江戸時代にタイムスリップしたような気持ちになりました。
境内には樹齢1000年の大きなクスノキがあります。苔生した木の根が長い歴史を物語ります。
2.香美町立ジオパークと海の文化館
日本海の育んだ豊かな歴史や文化を学ぶには、ジオパークと海の文化館がおすすめです。
ここでは日本海に生息する多種多様な生き物のリアルな剥製を見ることが出来ます。また、江戸時代に日本海を行き来していた「北前船」の模型や錨などの歴史資料を展示しています。
香住へのアクセス
城崎から香住に行く場合、まず城崎駅からJR山陰本線で香住駅に向かいましょう。所要時間は約30分で、片道420円です。
移動に便利なのは、香美町香住観光協会でレンタルできる自転車です。駅を出て右側に黒っぽい建物が見えています。
普通自転車は1日500円、電動アシスト自転車は1日800円(17:00までに返却必要)で利用できます。
城崎から足を延ばして海の町 香美町香住へ
香住は、多くの魅力にあふれています。息をのむような絶景、絶品の地元料理、魅力的な歴史、田舎町の景観、そして、温かい人々です。
関西を旅するなら、香住に行くのは、絶対オススメです。もしあなたが城崎温泉に来たなら、香住へ行かないともったいないです。
香住で過ごした時間は、私たちにとって、忘れられないものとなりました! 機会があれば、香住の暖かさ、美しさ、そしてユニークさをぜひ体験しに西に行ってみてください。
近畿の北側「丹波」「但馬」「丹後」「若狭」の魅力を伝える、任意の観光団体です。 北近畿の味覚は、冬の海の味覚の代表格「カニ」だけに終わらず「カキ」「ブリ」「フグ」、夏の「とり貝」「岩ガキ」「白いか」とそして、山の味覚は「丹波栗」「丹波黒豆」や夏のフルーツ「砂丘メロン」と、年中グルメが楽しめるエリアです。 そんな、広い北近畿を何度も訪れ、線の旅ができる情報発信が出来ればうれしいです。