宿泊するアート:安藤忠雄建築などデザインが息づく4つの特別なホテル
建築やインテリアの美しさが宿泊体験を一層引き立てるホテルは、訪れるだけでその空間の芸術性に感動を覚えます。今回紹介する4つのホテルは、各々が特徴的な建築スタイルを持ち、それぞれ異なる感性や体験を提供します。
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目次
- 瀬戸内リトリート 青凪 – 安藤忠雄の「コンクリートの詩」
- 五島リトリート ray – 橋本夕紀夫による「自然との対話」
- KEIRIN HOTEL 10 – スポーツとデザインの融合
- 旅亭 半水盧 – 数寄屋造りの伝統美
瀬戸内リトリート 青凪 – 安藤忠雄の「コンクリートの詩」
安藤忠雄(Tadao Ando)
日本を代表する現代建築家で、コンクリートを駆使した作品で国際的に評価されています。彼の建築は、自然との調和を重視し、シンプルでありながら深い感情を呼び起こします。
建築特徴
瀬戸内リトリート 青凪は、彼の代表的なスタイルである「コンクリートの詩」を体現しています。露出したコンクリートと幾何学的な形状を駆使したデザインは、シンプルさと力強さを両立させています。建物は自然光を最大限に取り込み、時間帯や季節によって空間の表情が変わるため、訪れるたびに新たな発見があります。また、自然と建築の調和を重視し、コンクリートという無機質な素材が自然環境と対話するように設計されています。
五島リトリート ray – 橋本夕紀夫による「自然との対話」
橋本夕紀夫(Yukio Hashimoto)
自然との共生をテーマにした建築を手掛ける建築家です。彼の作品は、周囲の環境に調和するような設計が特徴で、建物と自然との関係性を深く考えています。
インテリア特徴
五島リトリート rayは、自然と建築が一体となるような設計が特徴です。広い窓やオープンな空間設計によって、五島列島の美しい風景がまるで絵画のように感じられます。インテリアには木材や石など、自然素材を多く用い、温かみと落ち着きのある空間を演出しています。自然光と風通しを重視した設計により、訪れる人は自然と一体感を感じながら過ごすことができます。
KEIRIN HOTEL 10 – スポーツとデザインの融合
& Supply社
KEIRIN HOTEL 10のスペースデザインは、& Supplyが担当しました。競輪の歴史と文化を体現したこのホテルは、70年続いた競輪場の記憶を受け継ぎ、新たな魅力を発信する拠点として位置付けられています。
デザイン特徴
自転車競技とスタジアムをテーマにしたユニークなデザインが特徴のKEIRIN HOTEL 10。廃材を利用したインテリアは、かつての競輪場で使われてきたものを活かし、歴史を紡ぎながら新しいデザインを融合させています。無骨で力強い鉄骨やコンクリートに加え、廃材を活用した装飾が施され、アクティブでモダンな印象を与えます。また、インテリアには自転車の要素を取り入れた装飾やアートが点在し、スポーツ愛好家には心躍る空間です。このホテルは、過去の競輪場の記憶を感じさせると同時に、未来の“KEIRIN”の魅力を発信する新たな拠点となっています。スタジアムのエネルギーをそのまま感じることができる新しい体験型ホテルです。
旅亭 半水盧 – 数寄屋造りの伝統美
数寄屋造り
茶室建築に由来する日本の伝統的な建築様式で、多くの建築家がこのスタイルを取り入れています。特に、数寄屋造りの特徴は、自然との調和や素材の温かみを大切にしたデザインです。
建築特徴
旅亭 半水盧は、数寄屋造りの粋を極めた高級旅館です。落ち着いた和の空間が広がり、四季折々の美しい庭園がさらに魅力を引き立てます。自然素材である木や紙、竹を巧みに使い、温かみと静寂を感じさせる空間が特徴です。細部に至るまでこだわり抜かれた日本建築の技が感じられるこのホテルでは、障子や畳、庭園といった日本独自の美意識を体験できます。建物は四季折々の庭園と調和し、静謐でありながらも力強い自然の美しさを感じることができる、まさに和の伝統文化の粋を集めた宿です。
時とともに輝きを失いそうな「地域の光」を再発見し、 ひとつひとつ丁寧に磨き、紡いでいく。 感性豊かな人々のための「旅の目的地」