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京都から少し足を延ばした山あいに、自然と建築、アートが美しく調和する場所「ミュージアム」があります。国内外のファンを惹きつけるこの場所でアートフルな過ごし方を Gold-Guideのガイドがご紹介します。
Gold-Guideは株式会社JR西日本コミュニケーションズが運営するガイドマッチングプラットフォームで、訪日旅行者と優秀な通訳ガイドをマッチングさせて、ガイドツアーを提供しています。 この記事では、日本国内の様々なエリアでのガイドツアー実績のあるGold-Guideが、MIHOミュージアムのおすすめな過ごし方をご紹介します。
ミホミュージアムは、1997年11月に京都のお隣、滋賀県甲賀市信楽にオープンしました。当初の建設構想は、新興宗教団体・神慈秀明会の開祖である小山美秀子さんが、40年以上にわたり収集した日本美術品(茶道具、神道・仏教美術、書画、陶磁器、漆工など)を展示するためのものでした。当初は、収蔵品の点数も多いわけではなかったので、これほど大規模な美術館になるとは想定されていませんでした。現在の壮大な構想へと変貌を遂げたのは、世界的に著名なフランス・ルーブル美術館のガラスのピラミッドを手掛け、プリツカー賞を受賞した建築家I.M.ペイ氏との出会いによるものです。
ミホミュージアムはペイ氏が設計した日本で唯一の美術館です。I.M.ペイは20世紀で最も成功したアジア系アメリカ人建築家で、彼の作品は今も各国のランドマークとして文化イメージを象徴しています。1917年に中国の裕福な家系に生まれ、米国のペンシルベニア大学とMITで建築を学び、ハーバード大学でモダニズムの巨匠ワルター・グロピウスに師事します。
ジョン・F・ケネディ記念図書館やルーヴル美術館のガラスのピラミッドなど、国際的な名作を数多く手がけ、各国の歴史や文化を洗練された幾何学で表現したI.M.ペイ。文化と技術を融合させ、モダニズム建築に品格を与えた偉大な建築家です。
ミホミュージアムの建設に際しては、「これほど素晴らしく、まるで桃源郷のような場所に建てるのなら、自然を抱き込むような、もっとスケールの大きなものにしなければ」と語り、当初の計画を大きく拡張しました。環境保護と景観維持の観点から、建物の約80%を地下に埋設。自然の中に静かに佇んでいるように見えるその建築は、実は綿密に設計された「自然への同化」の表現であると、ペイは述べています。
アクセスは京都から車でも公共交通機関でも約1時間とそれほど遠い場所ではありません。
公共交通機関で行く場合は、JR京都駅から滋賀県のJR石山駅まで電車で13分、JR石山駅からバスで50分移動すると美術館に到着です。
まずは、車/バスから降りてエントランスへ向かいます。右手にレセプション棟がありますので、入場チケットを買います。(事前にオンラインにてチケットの購入も可能です!)レセプション棟には、こじんまりとしたレストランがあります。お腹が空いている方はここで食事を済ませてしまいましょう。というのも、美術館にもカフェがあるのですが、パンやサンドイッチなどの軽食のみの提供となります。ただ、美術館のカフェは景色が綺麗なので、絶対に訪問することをおすすめします!事前にチェックしておきましょう。
Restaurant Peach Valley→ https://www.miho.jp/en/restaurant/
Cafe Pine View→ https://www.miho.jp/en/cafe/
桜の時期のミホミュージアム
エントランスから美術館までのんびりと散策を楽しみます。ほとんどの方が歩いて移動されますが、実は美術館棟までの移動手段として電気自動車も利用できます。徒歩だと8分ほどで着きますが、電気自動車なら3~5分で到着します。電気自動車は10~15分毎に運行しており、しかも予約不要!さらに無料なのです。環境に優しい電気自動車は桃源郷にふさわしいですね。ご自身の体調に合わせて利用してみてください!
緑の中、清浄な空気を吸いつつアプローチロードを歩きます。徐々に心が桃源郷に向かっていきます。ここの景色も本当に美しいものです。写真の様に桜の時期は言わずもがなですが、新緑の時期や秋の時期ももちろんおすすめです。(冬季は休館)
まずは、館内からガラスの壁面越しに深い深い森の景色を見ます。深くても明るい、曇りでも光を感じる景色です。ガラス屋根から光が差し込み、ライムストーンの壁が柔らかく空間を包みます。ここからの写真を今回お見せできないのが残念。これこそ「桃源郷の世界」という感じです。そして、やっと美術品を観るのかな~と思ったら、そのままカフェへ直行しますよ。
美術館を取り巻く自然と一体化するようなガラス張りのカフェ。天井からも柔らかい光が差しています。農薬や肥料を一切使用しない秀明自然農法で育てた食材でできたサラダやスープがおすすめのカフェです!美術館見学の前に緑に抱かれた空間でたっぷり自然と建築美を堪能しましょう。
私の場合、美術品を一通り見た後に、もう一度ここでお茶します。
南展示室と北展示室があり、それぞれ30分〜1時間半ほどで鑑賞できます。展示品は日本の古美術(茶道具、仏教美術など)と世界の古代美術(エジプト、西アジア、南アジア、中国など)に分かれています。約3000件の収蔵品のうち、常時250〜300点が公開されており、季節ごとに特別展も開催されます。音声ガイドが1階の入口受付で貸出されており、展示の理解を深めるのに役立ちます。
私のお気に入りは、なんといっても2世紀後半にガンダーラで作られた仏立像。この美術館の看板仏像です。いつも暖かい微笑みで待っていてくれる。なにがあっても変わらず優しく包んでくれるような存在。気が弱くなって、自己肯定力が低くなってしまっているときなどに会いたい。「犬と立女俑」も、好きです。是非、見つけてくださいね。
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