CEC日記【京都・嵐山】「私は庭であり、自然である。」自己を見つめ直す紅葉の旅
皆さん、初めまして! CECメンバーの廣瀬亮(Ryo Hirose)です。「CEC日記」では、私たちCECメンバーがツアーで実際に見て、聞いて、感じた京都の魅力が満載なスポットを紹介させていただきます。今回は嵐山・天龍寺のツアーで自己探求の旅の感想をお届けします。
1.自己探求:個性は大切に
嵐山駅を出発して1分ほど、早速気になることがありました。同じ環境で育ったモミジの色合いが、なぜ異なるのでしょうか?ガイドの三浦さんによると、モミジにも個性があるのだというのです。真っ赤に染まった葉をまとっているモミジは、派手で奇抜な印象を受けます。一方、渋い色のモミジは、クールで冷静な印象。実に興味深いことですね。自然から学ぶ自己探求の旅の始まりを感じました。
嵐山駅前のモミジ。左は派手好きで右はクール。
2. 自己探求:根強く、踏ん張る力
嵐山駅から数分歩くと、桂川に到着しました。清らかに流れる川の音と鳥のさえずり、そして迫力満点な嵐山をバックにした渡月橋の風景に、思わず吸い込まれそうになりました。渡月橋を渡ると、多くの観光客で賑わっていました。皆さん、紅葉と嵐山の色彩にメロメロの様子でした。ここで感動ポイント①!福田美術館の壁面にへばりつく「しだれる楓」。水に流されてもなお、強く根を張って留まっている姿が現されていて、まさに尊厳そのものでした。
福田美術館前の楓。あの有名店、ARABICAカフェの列で人がたくさん!
3.自己探求:変わらない芯を持つこと
美術館を越えると、ついに天龍寺の境内が見えてきました。室町時代には、10万坪もの敷地を有していたとされています。ここで感動ポイント②!境内のいたるところに生えている松は、四季を通しても変わらない姿であり続けるため、禅で目指すべき姿として重宝されています。ぶれない芯を持つことの必要性の現れですね。
大方丈前のモミジと松。変わりゆくもの(モミジ)と変わらないもの(松)が表裏一体に並ぶ。
4.自己探求:立ちはだかる壁は自分が定めたもの
ついに到着!特別名勝に指定され、日本庭園の国宝第1号である天龍寺の庭園。
池に並ぶ岩の配置は、まるで海に浮かぶ島々を描いているようでした。周りの木々は、大森林を彷彿とさせます。そして、後ろの嵐山は、地球そのものの姿を映しているように見えました。この景色を眺めていると、自然と自分自身を重ね合わせ、心が安らぐのを感じました。
実は、この庭園には悟りを開いた夢窓疎石の自己に対する思いが込められているのです。悟りに向けての長い修行を続けていた夢窓疎石は、なぜか心は満たされない。ある日、修行を終えて立ち上がった際に、疲れて壁に寄りかかろうとしますが、壁がなかったため、転んでしまいました。その一瞬、心が満たされないのは、自らが心に壁を作り上げ、自己を抑制していたからにすぎなのだと気づいたのです。朝に庭園を眺めると、自然の美しさに感激し、自分は自由な自然と一体であり、自然もまた自由な自分であると悟ったのでした。深い!笑
おわりに
嵐山や天龍寺の自然には隠れている様々なストーリーがあります。皆さまもぜひ、自然と一体となって自分探しの旅に出てみませんか?
企画協力|まいまい京都
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