精進料理代表の一品「胡麻豆腐」は一見豆腐に見えるが豆腐と違う?
「胡麻豆腐」という代表的な精進料理は、一見ごまが入った豆腐だと思っている人が多いのではないでしょうか。実は豆腐の主原料である大豆はまったく入っていないんですよ。じゃ、なぜ「胡麻豆腐」と名付けられたでしょうか。そして、どのようなお味でしょうか。胡麻豆腐を知れば知るほど和食がもっと好きになるはずです。
精進料理とは
精進料理はどのような料理か
精進料理は和食に深く影響を与えた歴史の長い料理です。中国から仏教が伝来した時に精進料理が日本に伝わってきたと言われています。精進料理は肉・魚・卵等の動物性の食材と刺激が強い五葷(ごくん)と呼ばれる野菜(ニラ・ニンニク・ネギ等)の使用を禁止されています。そのため、野菜や豆腐等をメインに用いた料理が多いです。
精進料理の魅力
精進料理はお寺の食事として代々受け継いだ料理レシピだけでなく、あらゆる食材や道具を丁寧に使い、まこころを込めて、様々な形や味を生み出すことに魅力を感じます。健康かつ美味を実現できるので、現在はお寺だけでなく、料理店や家庭でも献立に取り入れることも多くあります。
胡麻豆腐
小さな一粒に豊な栄養
「胡麻豆腐」という一品は代表的な精進料理で、タンパク質をはじめ、カルシウム、各種ビタミン、抗酸化物質セサミン等が多く含まれているごまが豊富な栄養源として重宝されてきた精進料理です。一見ごまが入った豆腐だと思っている人が多いのではないでしょうか。
胡麻豆腐には豆腐の主原料「大豆」が入っていない
胡麻豆腐には実は大豆がまったく入っていません。主な材料はごまと葛粉です。ごまをすりつぶして、葛粉と混ぜ合わせて固めた料理。わさび醤油やタレをつけて食べるので、料理というより、デザートに近い存在、まるで和風プリン。見た目が豆腐に見えるから胡麻豆腐と言われているようです。もし昔の人々がゼリーやプリンというような言葉を知っていたら、胡麻豆腐は違う名前になっていたかもしれませんね。
誤魔化さない「胡麻豆腐」
胡麻豆腐の調理法をご存知ですか。簡単に見えるが、実に手間暇がすごくかかり、精進料理の精神に満ちています。胡麻の香りの鮮度を最大限に保ち、舌触りが滑らかになるまで時間を惜しむことなく、ごまを磨り潰します。現代社会には代用の便利なつぶし胡麻や廉価の片栗粉を使えば、コストを減らせることができますが、やはり最も美味しいものを味わいたい方々のために、料理人が昔の作り方と材料の選別を忠実に守っています。
名店紹介
日本料理 魚一
静岡県島田市の日本料理店「日本料理 魚一」の名物料理はこの胡麻豆腐です。店主塚本さんが禅寺で習得した作り方と料理店で修業したエッセンスを融合し、製法を更にブラッシュアップしました。
名物料理「胡麻豆腐」
生胡麻からスタートして、丁寧に時間をかけてごまをすりあげます。濃厚プリンのような食感です。食感を維持するために、当日しか出しません。葛粉が高価なことや少量しか作れないこと等の原因があり、指定会席料理と一緒にしか予約できない貴重なお料理です。静岡のご当地食材と一緒にご堪能してはいかがでしょうか。
料理が美味しいお宿
「日本料理 魚一」は富士山の見える静岡県島田市にある老舗料理店でありながら、宿としてもご利用いただけます。150年の歴史があり、家族で経営され、日本の伝統と家庭的な安心感が感じられます。 静岡空港から車で15分。JR六合駅から徒歩3分。非常にアクセスもしやすい立地です。
2018年4月、インバウンド(訪日外国人旅行)を推進する大分県内の個人・企業の集合体として「インバウンド推進協議会OITA」が設立されました。その後、2023年7月に一般社団法人「インバウンド全国推進協議会」と改組・改称し、観光産業における4つの課題「観光人材の育成」「観光素材の発掘、情報収集」「情報発信、プロモーション」「受入環境の整備」の解決へ向け、その具体的な方策に基づいた様々な事業について全国を対象に展開しています。