世界遺産・富岡製糸場まで徒歩わずか2分、富岡のまちやど "蔟屋 MABUSHI-ya"の魅力を大解剖
世界遺産・富岡製糸場まで徒歩わずか2分の古民家をリノベーションした一棟貸しのまちやど。養蚕で使われる蔟(まぶし)にお蚕が入るように居心地良く泊まってほしいという願いがこめられた"蔟屋 MABUSHI-ya"。富岡の隠れ家のような宿"蔟屋 MABUSHI-ya"の魅力をご紹介します。富岡のレトロなまち並みやまちの日常、そして出会いを楽しみに出かけてみませんか。
昭和の日本にタイムスリップ
今年2024年、世界遺産登録10周年を迎える富岡製糸場。その周辺の街並みは、まるで昭和にタイムスリップしたかのよう。古くからの家や店舗が凛として立ち並ぶ風景は、ものを大切にし、静かに守り続けてきた富岡の人々の温かくもシャキッとした生き様が垣間見えます。
今回、この富岡でまちやど"蔟屋MABUSHI-ya"を運営するメンバーのお一人、馬場さんにお話を伺う機会をいただきました。
笑顔の優しい穏やかな雰囲気の馬場さんに案内いただいた"蔟屋 MABUSHI-ya"は、まち並みに溶け込んだ昭和レトロな2軒続きの長屋。古民家をリノベーションし、2019年に生まれた宿です。まち全体を宿に見立てる”まちやど”。宿泊のみの提供で、食事は町の飲食店を利用していただきます。地域の方との交流を楽しみながら、地域の日常を味わっていただくスタイルの宿です。
“千代菊”“三㐂松”と小さく刺繍されたのれん。2棟それぞれの名前です。“ちよぎく”と“みきまつ”と読みます。
「ここは昔、芸者さんの住まいで千代菊っていうお姐さんが住んでいたんですよ。それで千代菊っていう名前をつけました。それと置屋の隣にあった仕出し屋さんの名前“三㐂松”を使わせていただきました」(馬場さん)
やわらかな照明、天井は吹き抜けでこじんまりとした中にも開放感が。“千代菊”の浴室からは檜の良い香りがふわっと広がっています。
2棟の違いは、お風呂があるかどうかです。檜風呂でとても良い香りなので、お好きな方は是非“千代菊”を選んでほしいと思いました。もちろん“三㐂松”にもシャワールームはあるのでご安心を。
それぞれの棟には、3人分のお布団を敷くに十二分な広さの綺麗な和室が2部屋ずつ。
各棟に6人ずつ宿泊できます。
どちらも棟貸しで、人数が多ければお得感が増します。料金は一律なわけではなく、人数によって若干ですが異なりますので、詳細は予約サイトをチェックしてみてください。
"蔟屋 MABUSHI-ya"の過ごし方~富岡の日常と人とのふれあいを楽しむ旅
「富岡ってもともと観光地だったわけではなくて、製糸場ができてから観光地化されていったところがあるんです。富岡の魅力って何だろうと考えたときに、製糸場や近隣の観光の目玉スポットというのはもちろんあるとは思うんですけど、実は、富岡の日常や人の中にあるのではと考えています。富岡の日常を体験してもらって、人とのふれあいを味わってもらうのが、お客さんに1番喜んでもらえることなのではないかと」(馬場さん)
宿泊予約する際には、周辺情報や知っておいてほしいことなど、メールで情報提供してくれるとのこと。ネット以上の情報をもとに楽しい計画を立てられそうです。
チェックインする場所は、宿近くの宮元町通りにあるいりやま洋品店。わからないことや困ったことがあるときもいりやま洋品店へ、または馬場さんが経営されている居酒屋レストラン「イル・ピーノ」へ行けば柔軟に適切に対応してくれます。
予約時のメールのやりとりや近くの入山洋品店でのチェックイン、街中の散策やいろいろなお店での会話など、富岡の人々とのふれあいが楽しめそうです。
「宿泊のプロではない分、親戚のところに帰ってきたときのようなアットホームな感じで迎えられるように心がけています」(馬場さん)
優しいまなざしで馬場さんは話します。
入山洋品店の入山さんとの”朝散歩”も好評だそう。日によって、また希望によってもコースが変わるんだとか。富岡の澄んだ空気を楽しみに早起きして参加してみたいものです。
「おすすめのお食事所ありますかって聞かれたときは、近隣のいろいろなお店を紹介させてもらって、その中からピックアップしてもらえるようにしています。うちも飲食店をやっているんですけど、食事もうちだけっていうことではなくてね、いろいろなところを紹介しているんです」(馬場さん)
ディナーのあとには、飲みに出かけるのも良さそう。まちには、小さなスナックが何件もあり、スナックに行ったことがない若い人にもおすすめです。紹介されて行くから入りやすいですし、お店の人や常連さんとも仲良くなりやすい。お客さん同士で仲良くなって、“次の店でもう一杯”なんてこともあるそうです。
「『つながりがどんどんできていくことが楽しい』と宿泊された方はおっしゃってくれます。インスタなどでお客さん同士がつながっているのを見たり、友達になったと聞いたりするとうれしいですし、さらにつながった人がこちらに来てくれたりするととてもうれしいんです」(馬場さん)
外国の方が、まちやどスタイルや古民家の作りに興味を持ってくれることも。
宿泊客の全体の2割くらいが外国の方だと言います。
「外国の方の中には距離感が僕らと違う方たちもいるようで。軽井沢に近いと感じておられ、目的地は富岡ではなくて軽井沢だけど、近くで泊まれる場所ということで、選んでいただくことがあります。日本に着いたらレンタカーを借り、ここ富岡を拠点にして軽井沢へ行ったり、草津に行ったりされる方もいらっしゃいます」(馬場さん)
長期滞在しやすい宿なので、拠点としての使い方は面白いですね。レンタカーの旅であればそんな楽しみ方も可能です。
こだわり満載のアメニティーや設備
ボディーソープやシャンプーはOSAJI。香りが良くて、使われた方には気に入っていただいているんだとか。“千代菊”の檜風呂は好評。水回りやアメニティは清潔感があり、気持ちよく過ごすことができそうです。
基本、朝食はつきませんが前もってお願いしておくと、朝食ボックス(有料)を用意してもらえます。チェックインの際に受け取って翌朝いただくスタイル。パンとちょっとしたフルーツとお惣菜が入っています。部屋にはバルミューダトースターが備えられていますので、リベイクできますね。
朝食ボックスについては、予約時のメールでのやりとりの際に案内されますので、利用したい方はお見逃しなく。ちなみに、駅前の朝7時から開いているつばめベーグルさんのベーグルもおすすめなんだそう。散歩がてら買いに行き、早朝の富岡も楽しんでみてはいかがでしょうか?
部屋に備え付けのコーヒー豆は、イル・ピーノさんのオリジナルブレンド。こちらも好評とのこと。
「少し面倒かもしれないですけど、コーヒーはご自身で挽いて落としてもらっています」(馬場さん)
部屋にコーヒーの香りが広がって、ゆったりとした素敵な朝食タイムになりそうです。面倒どころか、楽しみの一つになりそう。
冬場はこたつも用意されており、暖かくゆったり過ごせそうです。
部屋の片隅に置かれたゲストブック。"蔟屋MABUSHI-ya"を訪れた人たちのコメントやカラフルな絵でいっぱいの1ページ1ページが、ここ富岡を満喫された証のような気がしました。
"蔟屋MABUSHI-ya"で、宿泊はもちろん、富岡のまちの風情を味わいにでかけてみてはいかがでしょうか。
蔟屋 MABUSHI-ya 基本情報
所在地: 群馬県富岡市富岡28-5
連絡先: ・電話番号:0274-62-0149・FAX番号:0274-62-0146・メール:info(@)machikurumisya.com
交通アクセス:・富岡製糸場から徒歩2分・上州富岡駅から徒歩8分・上信越自動車道 富岡ICから車で5分
HP:https://www.mabushiya-tomioka.com/
Instagram:Ihttps://www.instagram.com/mabushiya/
群馬県の北西部に位置する群馬県 中之条町です。「天空の湖」と称される野反湖やラムサール条約に登録されている芳ヶ平湿地群などの雄大な自然や昔ながらの温泉情緒が残っている四万温泉などの温泉が自慢の町です。