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日本のお城の美しさに感動!金沢城で見るべき3つの門
石川県金沢にある金沢城の魅力と敷地内にある3つの門について紹介しています。
古都金沢の象徴・金沢城。300年近く加賀藩を治めた前田家の繁栄を象徴するお城です。
日本のお城と言えば、城内の最も高い建築物である天守閣ですが、残念なことに金沢城の天守閣は焼失してしまっています。現在は門を始めとするいくつかの建築物が、建築当時の面影を残しています。
今回は、長い歳月をかけて復元された金沢城で見るべき3つの門をご紹介しましょう。
1.石川門
Photo credit: Kanazawa City
日本3名園の一つである兼六園(けんろくえん)から一番近い「石川門(いしかわもん)」は、金沢城を代表する門ですが、実は裏門にあたります。平成に入って復元された建物が多い金沢城にあって、石川門は約230年前に建てられたときのままです。
まずは、石川門の一の門から金沢城に入ってみましょう。
門を入ると、このような四角いスペースがあり、その後二の門をくぐりお城に入る仕組みです。直角に接する2つの門と枡形(ますがた:四角形のこと)のスペースという二重構造によって、敵の侵入からお城を守る工夫がとられていました。
こちらが石川門の二の門。お城の内側から見た様子です。二の門の上部には櫓(やぐら)があり、内部は見学可能です。
櫓の内部です。上部には大きな梁(はり)が何本も渡され、強固な造りが実感できます。入場は無料。靴を脱いでお入りください。
2.河北門
大手堀(おおてぼり)から広場を通って北側から入る門が「河北門(かほくもん)」です。2010年に復元されたこの門こそが、金沢城の正門であり、お殿様の参勤交代(※1)もここから出発したそうです。まずは一の門をくぐります。
※1:参勤交代(さんきんこうたい)……地方の領主が江戸(えど:東京の旧称)と領地を行き来した制度。
こちらも門と門との間に四角いスペースがある枡形の構造になっています。
お城の内側から見た「河北門」のニの門です。こちらも櫓(やぐら)の内部を見学することができます。では、右側の階段から櫓に上ってみましょう。
階段を上りきったところにある櫓の入り口からは、正面に一の門の屋根が見えます。なぜこんなに真っ白なのでしょうか?
その理由は、鉛瓦(なまりがわら)。瓦型の木に鉛の板を貼り付けた構造です。鉛は本来上の写真のように黒っぽい色ですが、空気中の二酸化炭素と反応し、塩基性炭酸鉛いわゆる鉛白を生じ白変します。それが太陽に反射してさらに白く輝くというわけです。現存するお城の中では金沢城だけで見られる技法です。
鉛瓦が採用された理由については、美観のため、鉛の備蓄のため、屋根の重量を減らすため、など様々な説があります
櫓の内部は、梁と柱を組み合わせ、小屋をかけた伝統的な木造工法で作られています。こちらも入場は無料です。
3.橋爪門
Photo credit: Kanazawa City
二の丸と呼ばれる御殿に続く橋爪門(はしづめもん)は、最も格式の高い門で、2015年に復元されたばかりです。
一の門をくぐるには、まず内堀にかかる橋爪橋を渡りましょう。こちらは絶好の撮影ポイント。
Photo credit: Kanazawa City
鉄で覆われた部分と木の材質を生かした部分がストライプの模様となり、細部にも美しい装飾が施されています。
今回は、金沢城を代表する3つの門をご紹介しました。たびたび火災に見舞われ、江戸期のままの建物は少ない金沢城ですが、文献に基づき忠実に復元されています。そのため、お侍さんがいた頃の雰囲気を味わえると同時に、スロープやエレベーターが充実した作りとなっています。どんな年代のかたも楽しめる金沢城にぜひ足を運んでみてください。
金沢城公園
住所:金沢市丸の内1番1号
営業時間:3/1〜10/15 07:00〜18:00 / 10/16〜2月末日 08:00〜17:00
早朝開門など詳細はHPで確認してください
定休日:年中無休
Wi-Fi環境:-
クレジットカードの有無と種類:
言語対応レベル:英語のボランティアガイドあり
他言語メニューの有無:英語・韓国語・簡体中文・台湾語のパンフレットあり
最寄り駅:JR金沢駅から路線バス兼六園・広坂・出羽町で下車
アクセス:-
価格帯:入園料無料、橋爪門続櫓は大人310円、こども100円
宗教情報:-
電話番号: 076-234-3800
公式HP:金沢城公園
Main image credit: Kanazawa City
日本文化、特に絵画や工芸品が好き。福岡、京都、大阪、ベルギー、アメリカを経て現在は神戸在住。座右の銘は「住めば都」。