本当の京都は路地裏にある。物語を楽しめる、人気ホテル「ホテルレガスタ京都東山三条」とは?
京都の地域を表す言葉に、「洛中」と「洛外」という言葉があります。京都で生まれ育った人たちにとって京都=「洛中=京都中心地」の限られた地域を指し、それ以外の地域は都ではない(洛外)と捉えられてきたといいます。 そんな「洛外」には、華やかな都では味わえないようなディープなスポットがあることをご存知でしょうか?今回は、京都の裏側と路地裏にスポットを当てたオーディオガイドや、ここでしか味わえない睡眠体験ができる「ホテルレガスタ京都東山三条」での京都の楽しみ方をご紹介します。
-
目次
- ガイドブックには載っていない、「京都」に出会える宿
- 旅の始まりは、おみくじから
- 「素顔の京都」を見つける、路地裏さんぽ
- 「あの世」と「この世」の分かれ道
- 路地裏が守り続ける、秘密の物語
- 優しい音色に癒される、至福の睡眠浴
- 路地裏から、「私だけの京都」を見つけにいこう
ガイドブックには載っていない、「京都」に出会える宿
京都の鴨川といえば、三条大橋をイメージする人が多いはず。利便性がよく、人通りの多いこの場所は、その昔、三途の川と例えられる場所であり、「この世」と「あの世」との境目のような場所でした。
三条大橋がかかる鴨川を境にして内側は洛内、外側は洛外。そして、江戸から京都を結ぶ東海道五十三次の最終地点でもあるこの場所は、宿場町が立ち並んだ場所。
洛内と洛外の境目、旅の終わりの狭間に位置するホテルレガスタ京都東山三条から、京都の裏側「路地裏」を巡る物語が始まります。
「旅籠」をテーマにしたホテルレガスタ京都東山三条は、伝統とモダンを融合した内装でまさに現代の旅籠のような空間。伝統を満喫できるスタイルは、海外からの旅行者の方にも人気だそうで、現在は宿泊者の半数以上が海外からの旅行者とのこと。
旅の始まりは、おみくじから
チェックインを済ませると出てきたのは、おみくじの箱。
引いてみると、これから訪れる音声ガイドのスポットが書かれてあります。引いたおみくじによって、オリジナルグッズの手ぬぐいやお香などが当たるとのこと。グッズたちが当たらなかったとしても、せっかく引き当てたスポットから音声ガイド巡りを始めるのも自分だけの物語を始められますね。
それでは、この「おみくじ」をお守りに、旅のスタート地点である清水坂へ向かいましょう。
JR京都駅からホテルレガスタ京都東山三条への行き方
地下鉄利用の場合(約15分)
烏丸線「京都駅」から「烏丸御池」で東西線に乗り換え、「東山駅」よりホテルまで徒歩1分
バス利用の場合(約30分)
【市バス206】
京都駅前バスロータリー 「京都駅前」D2番線から乗車、12駅(約25分)「東山三条」降車後、ホテルまで徒歩2分
【市バス5 or 五条通5】
京都駅前バスロータリー 「京都駅前」A1番線からに乗り、11駅(約28分)「東山三条」降車後、ホテルまで徒歩2分
ホテルレガスタ京都東山三条から清水坂への行き方
徒歩での移動の場合 約25分
バス利用の場合(約20分)
【市バス206】
ホテルから「東山三条」へ徒歩2分、4駅(約15分)、「清水道」降車すぐ
「素顔の京都」を見つける、路地裏さんぽ
清水寺へ向かう観光客で賑わう登り坂を横目に、人通りが一気になくなる清水坂の麓からこの音声ガイドはスタートします。観光客が一気に減った静かな曲がり道の先には、一体何があるのでしょうか。観光地とかけ離れたこの場所にどんな物語があるのか。早速、音声ガイドの内容を見てみましょう。
――――――――――――――――――――――――――――――――
Chapter 01|清水寺
(前略)
あなたには、この坂道を鴨川まで歩いてほしいと思う。途中ではさまざまな路地や花街など、市街地とは異なる光景を目の当たりにするだろう。そして、およそ30分後に自分の足で鴨川を越えたとき。なぜこの場所に路地や花街が残されているのか。その理由が分かるはずだ。
(中略)
この地域は「洛外」と呼ばれ、京都の外側に広がる野原だったのだ。それも、この先は広大な「葬送地(死体置き場)」になっていて「あの世とこの世の分かれ道」と囁かれていた。そして、さまざまな理由で都には住むことができなかった「坂の者」と呼ばれる人たちが住んでいた。
坂の者。それは、平地ではなく坂道で暮らさざるを得なかった者たち。清水寺をお参りする人にお金を恵んでもらっていた人をはじめ、アウトサイダーたちの生活の場でもあったのだ。
――――――――――――――――――――――――――――――――
「坂の者」という京都には住めない京都のアウトサイダーたちが集まっていたというこの場所。普通の人であれば近寄りにくいこの場所が、今や観光地となって世界中から人が集まってきているなんて、当時の都の人たちが見たらどんなに驚くのでしょうか。
なんの変哲もないと感じていた緩やかな道が、ガイドを聞いた後と前では全く違う空気感に包まれているかのように変化していきます。
「なぜこの場所に路地や花街が残されているのか。」その理由を探しに、路地裏を歩いていきましょう。
「あの世」と「この世」の分かれ道
真っ直ぐに歩いていくと、赤い門構えが印象的なお寺と、六道の辻と書かれた石に出会いました。路地にひっそりと佇むこのお寺にはなにがあるのでしょうか。ガイドを頼りに中へと入ってみましょう。
――――――――――――――――――――――――――――――――
Chapter 03|六道珍皇寺
この井戸は、あの世とこの世をつなぐ井戸。「小野篁(おののたかむら)」という人物が冥界へ行き来していた井戸だと伝えられている。
小野篁は、昼間は役人として働いていたが、夜になるとこの井戸の中を通って「あの世」に通っていた。その理由は閻魔様の秘書として働くため。閻魔様とは、死者が六道のどの世界に行くかをジャッジする裁判官のような冥界の王である。境内にある「閻魔・篁堂」をのぞいてみると、閻魔様と小野篁の像が並んでいるのが見えるだろう。
――――――――――――――――――――――――――――――――
洛中から抜け出して夜な夜な閻魔大王の秘書として働いていたという、まるで漫画の世界のような伝説が残る場所。その後、あの世に旅立った小野篁は、今もなお閻魔大王のお手伝いをしているのでしょうか。
六道珍皇寺では、今も冥界の入口として8月のお盆の時期に祖先の精霊を迎えるためのお祭りを行っています。
路地裏が守り続ける、秘密の物語
くねくねと緩やかに続いていく細道。ガイドに従って進んでいくと、たくさんの面白い路地の名前と出会います。その一つ一つに物語があり、今も緩やかに続いていると思うと、無造作に置かれたバケツ一つさえ物語を想像してしまうような感覚がありました。
ここでは、たくさんのガイドの中から1つ、路地裏物語をご紹介します。
――――――――――――――――――――――――――――――――
Chapter 06|やくし路地
この路地の歴史を遡ってみると、古くは「薬師辻子」と呼ばれ、「歌比丘尼」が住んでいたと伝えられている。歌比丘尼とは、歌を歌いながら地獄絵図などの絵解きをしていた尼さんである。しかし、歌比丘尼は尼さんという仕事ともうひとつ、裏の仕事を持っていた。「遊女」である。
絵解きだけでは食べていけなくなったのだろう。芸能化が進んでサービスが過剰になり、遊女も兼ねるようになった歌比丘尼。聖と俗が入り混じるこの場所には、地方からの参拝者や流れ者も多く、信仰を広めるにも、色で生計を立てるにも、都合がよかったのかもしれない。
そして、こうも言える。決して身分が高いとはいえない彼女たちが薬師辻子という居場所を見つけたように、かつての路地は表通りに住むことが許されなかった人たちのセーフティネットになっていたのだ、と。
――――――――――――――――――――――――――――――――
くねくねとして雑多な路地は、世間の目から隠れるにも打ってつけの場所。
彼女たちの生活を守るように路地も進化をしてきたのでしょうか。生活感溢れる路地を前に、洛中では居場所のなかった「坂の者」たちを包み込む懐の広さを感じました。
この他にも、御伽話のように語り継がれる幽界にまつわる物語や現代にかけて変化してきた路地裏の事情など、これまで路地裏がひっそりと見守ってきた物語が展開していきます。
狭い路地の中にたくさんの物語があったことに驚いてしまうと同時に、普段なら目につかないような小さなポイントに気づけることが音声ガイドの魅力でもあります。
幽界に迷い込んでしまったような、京都の路地裏。
路地を曲がる度に違う景色が広がる面白さを、実際に目で、耳で。今も息づく小さな歴史を体感してみてくださいね。
優しい音色に癒される、至福の睡眠浴
京都の路地裏を満喫した後には、ホテルレガスタ京都東山三条だけの睡眠体験が待っています。
睡眠の質を高める効果があるといわれる、奇跡の周波数「528ヘルツ」。その音色をじっくりと、全身に浴びながら眠りにつくことで至福の睡眠体験ができるとのこと。
部屋に置いてあるQRコードから専用ページを開き、スマホのスピーカーから流すだけ、というところも旅で疲れた身体に優しい心配りです。
今回、私にとって初めての528ヘルツの体験。馴染みのあるリラクゼーション音楽かなと思いきや、実際に音楽を流してみると響くような音の広がりは全くの新体験。気持ちがゆっくりと落ち着いていくような初めて感じる感覚でした。
音量を自分の好みに合わせたら、あとはゆっくりと夢の世界に旅立つだけ。
音楽だけで変化があるのかと少し半信半疑だったけれども、びっくりするほど寝入りが早かったです。翌朝もスッキリと目覚め、昨日の足の疲れを感じないほど。
音楽の力でこんなにも睡眠の質に変化があるなんて…新しい世界の始まりでした。
猛暑が続き、眠りが浅くなりがちな今こそ、ぜひ皆さんに体感していただきたい睡眠体験でした。
路地裏から、「私だけの京都」を見つけにいこう
音声ガイドを聴きながら、その土地の歴史に入り込むように歩く路地裏の旅。
ガイド冒頭にあった「なぜこの場所に路地や花街が残されているのか。」という質問の答えが浮かんだ頃には、今まで知らなかった新しい京都の姿が見えているはずです。
ガイドブックには載っていない素顔の京都を見つけたら、そこからが本当の京都旅行の始まりかもしれません。
他では味わえない京都旅行が気になる方は、ホテルレガスタ京都東三条でオーディオガイドを活用した新しい旅の形を体験してみてくださいね。
お願い:紹介している路地裏は現在も住宅地であるため、実際に行かれる際は周りに配慮しながら歩いてみてくださいね。
取材協力:ホテルレガスタ京都東山三条
お寺や神社、美術館などの文化財や街にある物語を、地図にマッピングされたスポットをめぐりながら楽しむオーディオガイドアプリを作成しています。 一つ一つのガイドはまるで映画や小説のような心動かす作品とななり、ガイドを聴くことで旅先の理解が深まり、旅の体験がふくらむ。 このアカウントでは、オーディオガイドアプリを活用することで見えてくる、ガイドブックには載っていない日本の魅力、オーディオガイドだからこそ味わえる新しい旅の仕方をご紹介していきます。