【京都・烏丸御池】金高刃物老舗で火の粉舞う刃物作りを間近で!
こんにちは! CECメンバーの垂井美里(Misato Tarui)です。 今回は、四条・烏丸御池という街中にある“熱い場所”、金高刃物老舗での体験をレポートします!
切れ味の良さは800度以上の炎から生まれる
金高刃物老舗は京都の洛中に位置します。烏丸の大通りを曲がって六角堂の向かい側にあります。
店内には長く伝わる製法でつくられた刃物がずらりと並んでいますが、切れ味のいい刀を作るには熱さ800度以上の火が必要になるそうです。
烏丸六角の地で商売を始めて、300年。現在は七代目の佳孝さんがその伝統を受け継いでいます。
温度が10度変わると鉄の性質が変化してしまうため、窯の火の様子だけでなくその日の気温や部屋内の室温も気にしつつ、自分の目で見極めなければなりません。職人技の腕の見せ所です。
実際に窯の火の様子を見せていただきましたが、もちろん素人の目に温度の違いは到底わかりませんでした。
適切な火を見極めたら焼き入れていきます。
ギラギラと光る鉄は一見きれいに見えますが、800度以下の鉄。それに対して縦筋の入った鉄が800度以上のものだそうです。職人技を見た瞬間でした!
800度以上の鉄とそうでない鉄は、見ためにも明らに表れると見せていただい写真がこちらです。
修業時代
七代目の佳孝さんは、京都市や三木市、堺市などで修業を積みました。
松炭を見つめて焼き入れの鍛錬を3年間。ある日師匠から、「この鉄を打ってみなさい」と指示を受けたそうです。すると日々の鍛錬で腕が覚えていたのか、きれいに鉄が割れたといいます。
苦労を感じさせない朗らかな笑顔でお話してくだったところが印象的でした。佳孝さんのこれまでの努力がとてもまぶしく見えました。
依頼を受けたとてもユニークな刀物
大変だったお仕事も明るく話す佳孝さん。
見せていただいたのは、オーダーメイドを受けて製作された魚型の包丁とその型です。
金高刃物老舗は、日本の文化を担う職人が使う刃物を作り続けていますが、この依頼も職人さんからだったそうです。
オーダーメイドということで、鉄を受ける型も1から製作されたそうです。
これまで受けた依頼の技術や経験値、それらを組み合わせて期待に応えられるものをお客様に提供できるのか。日々、そのような挑戦と鍛錬をされています。
装飾性のある立派な包丁は、素敵な製品の裏に汗も光ります。
7代目の夢とは
作業場を望む位置には1枚のお札がありました。毎月1日に訪ねる八坂神社内にある刀神社のものだそうです。
いつかは祇園祭のくじ取らず一番である長刀鉾の長刀を製造してみたいという夢をお話してくださいました。ぜひ佳孝さんの長刀をお目にかかる日が来ますように!
刀づくりの体験ができます!
教育の場として学校の課外授業からお仕事作業場の見学や、国内外からのお客さまへの刀づくり体験教室など、金高刃物老舗さんにはひっきりなしにお客さんがいらっしゃいます。
記事をお読みいただいた皆さまも、ぜひ、京都・洛中の年中”熱い”場所を体感してみてください!
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七代目 切味の店 金高刃物老舗
所在地:〒604-8134 京都市中京区六角烏丸東入ル堂之前町244
営業時間:平日 AM9:00〜PM5:00|土・日・祝 AM9:00〜PM5:00
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