広島の牡蠣はなぜ全国的に有名?その理由や生育方法をご紹介
広島を代表する冬の味覚と言えば牡蠣。その知名度は高く、広島県の水揚げ量は全国1位!全体の約6割を占めています。今回は、広島の牡蠣が全国的に有名になった経緯や広島が牡蠣の養殖に適している理由をみっちゃん総本店の広報担当藤井がご紹介します。牡蠣養殖の手順や牡蠣に関する豆知識まで幅広くお届けしますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
広島は牡蠣の養殖に適した土地
※こちらの記事は、「広島お好み焼みっちゃん総本店【公式】」のYouTubeチャンネルより抜粋した内容となっています。
「広島は、牡蠣の養殖に適している土地」そう語るのは、広島で牡蠣養殖を行っている株式会社かなわの三保雄大さん。牡蠣は、川の水と海の水が混ざり合う汽水域で育ちます。広島湾は、中国山地から流れ出る植物性プランクトンが豊富な地域。広島湾が栄養分を豊富に含む水域であることに加え、多くの島々に囲まれた閉鎖海域であるため、栄養豊富な水が留まりやすいという特徴があります。また波が静かで、潮の流れも適度にあり、牡蠣の生育に必要な好条件が整っているのです。こうしたことから、広島は牡蠣の名産地になっていきました。
牡蠣の養殖手順
牡蠣の養殖がどのように行われているか詳しくご紹介していきましょう。
【1】採苗(さいびょう)
5~6月に行われる牡蠣の産卵に合わせてホタテの貝殻を海中に入れ、牡蠣の幼生を付着させます。この第1手順が採苗(さいびょう)です。
【2】抑制
第2工程では、採苗した牡蠣の幼生を干潟に移して棚に吊り下げます。潮が引いた時に棚が海から出るように設置することを抑制といいます。海水に浸かる時間を少なくすることで、環境変化への抵抗力を持つ丈夫な牡蠣を育てることが目的です。
【3】筏養殖
抑制の後は、牡蠣のついた貝殻のみを外し、牡蠣筏へ吊るします。この状態で約1年以上牡蠣を成長させるのです。
「加熱用」と「生食用」の違い
牡蠣の加熱用と生食用では、牡蠣が育つ海域が異なります。比較的生活排水が流れ込みやすい広島市街地付近の海域で生育されたものは加熱用、生活排水などが少ない沖で生育されたものは生食用に分けられています。実は、海域によって加熱用と生食用を分けているのは広島県だけなんです。
※広島県では、海域制限以外にも牡蠣事業者の検査義務が課せられています。
牡蠣の大きさで味は変わる?
牡蠣の味は、大きさで変わることはありません。大きさよりも「何処で育ったか?」が大切。また、調理法によって牡蠣のサイズを使い分けるといいでしょう。カキフライや鍋に使用する場合は大き目のサイズ、酢牡蠣などそのまま食べるときは小ぶりなものがおすすめです。
広島の牡蠣のルーツ
どのようにして「広島の牡蠣」が全国に知れ渡るようになったのでしょうか?
「広島の牡蠣をブランディングして、後押ししてきた先人達がいたから」そう語るのは、広島の飲食業界に詳しいシャオヘイさん。広島の牡蠣養殖の歴史は古く、最初に始めたのは、広島市西区の草津だと言われています。
牡蠣養殖は、干潟に小石を並べ牡蠣を付着させて生育する「石まき式養殖法」、竹や木を干潟に建て牡蠣を付着させ生育する「ひび建て養殖法」など、時代とともに変化を遂げてきました。
広島の牡蠣が全国的に有名な理由
養殖技術の発達により多くの牡蠣が生産出来るようになりましたが、現代のように温度管理された環境下で牡蠣を遠方へ運ぶことは不可能でした。そこで、水揚げした牡蠣を海水の入った俵の中に詰め込んで大阪まで輸送し、船の上で販売・提供する方法を思いついたそうです。
当時経済の中心だった大阪に輸送し、船上で食べさせたことが「かき船」のルーツと言われています。この方法は成功し、当時大阪の川辺には多くのかき船が連なっていたそう。
大阪へ輸送するには生命力の強い牡蠣を選ぶ必要があり、2~3年物の大きな牡蠣を選別していました。広島産の牡蠣は大粒で食べ応えがあると評判を呼び「牡蠣と言えば広島」というブランドが確立していったのです。
冬が旬の広島牡蠣をみっちゃん総本店で味わおう!
今回は、広島の牡蠣が全国に広まった理由や牡蠣の生育方法をご紹介しました。冬場の牡蠣は栄養素を蓄え、濃厚でミルキーな味わいになります。牡蠣は秋~冬、年明け~春で味が変化するんです!みっちゃん総本店でもかなわの生牡蠣を味わえるので、ぜひ冬場の牡蠣を食べに来てくださいね。
昭和二十五年創業。元祖 広島流お好み焼には、井畝満夫のこだわりがつまっています。 “みっちゃん”こと井畝満夫がこだわるのは「毎日でも食べられる、あっさりと飽きのこないお好み焼」。 昔からのスタイルを変えずに、今も元祖 広島流のお好み焼の味を守り続けています。