九州いちごの歴史をご紹介!

九州が日本のいちごの一大生産地となった経緯をご紹介します。
九州いちごの歴史
起源
いちごが日本に伝来したのは江戸時代後期(1850年頃~1870年頃)でオランダから持ち込まれました。しかし、いちご(学名:Fragaria × ananassa)は、地中海性気候を好むバラ科の植物であるため、日本の高温多湿下での露地栽培では、収穫期が限定される上に、病気や害虫の被害を受けやすいため、栽培が広がりませんでした。

成長
その後、米国カリフォルニア州から1950年頃に「ダナー」という品種が導入されたところ、品質が良いことから関東をはじめとして全国的に広がっていき、それまでの主要品種であった幸玉に取って代わりました。また、その頃からビニールハウスの促成栽培が普及し、ダナーは半促成栽培向きの品種であったことも広がった要因と言われています。
一方、九州地方は、暖かい気候であり、これまで導入されたダナー、福羽、幸玉、宝交早生などの品種は、関東地方を中心に普及しており、耐暑性の品種が求められていたため、1967年に農林省園芸試験場久留米支場が「はるのか」を育成しました。この品種は暖地で栽培しやすい品種で、九州地方全域にいちごの栽培が広がっていきました。
その後、1980年代に早出し用の品種として「女峰」が開発されましたが、北関東地域に適応した品種であったため、さらに果色、食味、芳香に優れ、早期収量の多い「とよのか」が九州で開発され、九州全域にも広がっていき、1990年頃には我が国全体で女峰ととよのかが9割のシェアを占めました。

現在
現在も、農研機構(国の研究機関)や各県の公設試験場による品種開発が進められています。食味、色や大きさ、ジューシーさのほか耐暑性、耐病虫害性など、いろいろな特長を持つ品種が九州各県で開発され、県下に普及しています。

イベントページ
福岡空港国際線旅客ターミナルビル4階にて、九州農政局主催の「九州いちご試食イベント」が開催されます! このイベントでは、九州の豊かな風土で育まれた9種類の特選いちごを無料で試食いただけます。それぞれの品種が持つ独特の風味と甘さをお楽しみいただきながら、九州いちごの多様な魅力を発見してください。試食の際には、複数言語に翻訳されたリーフレットやカタログを基に、九州いちごの特徴や産地の情報を詳しく知ることができます。 開催期間は2025年1月28日(火)から2月3日(月)までで、試食時間は1月28日(火)は10時30分から、1月29日(水)から2月3日(月)までは7時30分から、いちごがなくなり次第終了となります。 このイベントは、九州のいちごを知っていただく絶好の機会です。九州には様々ないちごの品種があり、それぞれに異なる特長と美味しさがあります。九州いちごの魅力を感じていただき、ぜひ“ファン”になってください。 なお、いちごの提供には限りがありますので、なくなり次第終了とさせていただきます。お早めにお越しください。福岡空港でお会いしましょう!